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僕は自分の世界で無双する  作者: ウエンズディー・S・水田
行って帰りし物語り

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2/4

僕は自分の世界を作り出す

世界創造のお話です。

若干の肌の露出があります。

R15設定してあるから大丈夫ですよね(汗

 気がつくと、僕は闇の中に浮いていた。まるで僕の目が漆黒でふさがれているようだ。暑くも無ければ寒くも無い。音すらしない空間で体がフワフワと浮いている。


 ただ両腕の中に人を抱えている。美崎に違いない。


「ねえ。ハルなの?」

聞き馴染んだ幼なじみの声。やっぱり美崎だった。


「そうだよ。僕だよ」

「よかった」

 安堵した美崎の声。


 すると、もぞもぞと腕の中で動き出す美崎。

 美崎の手が僕の腕や肩をとらえて、体の位置を変えてゆく。


「気を付けてミサ。体が離れたら僕たち、永遠に離ればなれになっちゃうよ」


「大丈夫。こうするの」

そう言うと、美崎の両腕が僕の首に巻きついてきた。

「ハルはわたしの背中の方に腕を回して」


 僕は美崎の言うとおり背中に腕を回して引き寄せた。

この体勢ならば離ればなれにならない。大丈夫だ。

美崎の長い髪の毛が漂っているのを頬に感じる。


「わたしたち、死んじゃったのかな?」

耳元で美崎がささやく。


「そうかも」

 僕たちは死んだんだと思う。闇を漂う魂なんだ。それにしても、死後の世界はこんなに真っ暗だなんて。


「わたし、ハルと一緒なのは嬉しいけれど……。でもこんな真っ暗な世界なんて……」

「こんな世界、嫌だよね」

「わたし光がほしい」

「光、ほしいよね」


 その時突然、世界が光に満たされた。

「キャ」「ウアッ」

 僕たちは突然のことに声を上げた。

空間の全てが光り出す。僕たちは光の粒子にうずもれた。

 鋭くは無いが、真っ白な光が僕の視界に広がり、世界がブラックアウトからホワイトアウトへ切りかわる。

 影だけの世界が影の無い世界に……。

これまた、何も見えない……。


「わたし何も見えない。光もっと弱く」

「もっと弱くないと……」

 その時光がスーッと弱まった。

美崎のスラリとした、それでいて女性らしい丸みをおびた肢体がソフトフォーカスされたように空間に浮かび上がる。


「えっ!!」

 美崎は裸だった。


「きゃぁ♡!!」

 声を上げた美崎の視線は僕の下の方に。僕も視線を下ろすと……!

 僕も裸だ!!


「はだかよ!!」「はだかだ、はだかだっ!!」

 僕たちは、はだか、はだかと連呼する。

僕たちは裸で抱き合っているも同様だ。

一瞬体を離しかけるが、無重力空間だ。そんなことは出来ない。


「どうしよう!」「どうしよう!」

「服よ。服を着ないと」「そうだよ。服、服。服がないと」

 僕たちが焦りまくってると、体がふわりと衣服に包まれた。


 美崎は純白でフワッとしたシルエット。僕は同じ素材だけれどもカチッとしたデザイン。

つい少し前まで、僕たちでデザインしていた修道女と修道士の服だ。


 僕たち作っているゲームの主人公は、ルーメンの神に仕えている修道士、もしくは修道女。

 東方にあるオリエンスの地から神の教えを広めるために海を渡って、西方オキデンスの地にやって来た。

 ゲームのスタート地点は東西にどこまでも続く馬車道の上。

周囲には広大な平原が広がる。

気節は初夏の朝。空気はどこまでも澄み頭上には雲一つない晴天が広がる。


 後ろを振り向くと東にまっすぐ続く道。二日ほど歩けば大きな港町が広がる。北に目を向けると遙か彼方に、白く輝く山脈が列なっている。

南は地平線が広がる人類未到の地。

 目の前にまっすぐ西に続く道の先には森林が広がる。

この森林を抜けた先が、プレイヤーが初めて立ち寄ることになる始まりの村がある。


 そう。気かつつくと僕たちは、修道女と修道士の姿で、そんなスタート地点に立っていた。

お話のゲームの世界は中世ですが、暗黒時代なダークな中世でなく、もうちょっとライトな中世設定です。

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