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【書籍化&コミカライズ化】もふもふの神様と旅に出ます。神殿には二度と戻りません!  作者: 四季 葉
第四章 結界の揺らぎ

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ラースの考察

 シェラー村 周辺 ――


俺の記憶が間違っていなければ、シェラー村はザイン鉱山の近くにある小さな村のことだ。


その鉱山で採掘される宝石の恩恵で、村はたいそう豊かだったそうだ。だが、それは少し前の話だが…

あの白い犬っころの言う通り、ザイン鉱山では特殊な宝石が採れる珍しい鉱脈がある。



だが、取れるのはただの宝石ではない…

魔法を扱うものであれば、誰もが喉から手が出るほど欲しがる、簡単にいえば魔力を増幅させる『魔石』だ――


ラースは昔、実物を見せてもらったことがあるが、採掘される魔石は全てが無色透明で、犬っころが言うような青い魔石など存在しないはずだ…


それに以前この村は、この国の直轄地として保護され厳重に管理されていたらしいが、とある事件をきっかけに王家はこの地を放棄したのだ…。

王城の書庫のさらに奥にある、禁書が収められている部屋。その中にあった書物に記載されていた内容だ…それでも詳細は暗号化され巧妙に隠されていた。


かなりヤバいよな…ふとそんな予感が頭をよぎる。こういう時の勘は、昔からよく当たるのだ。


不安を煽るだけの余計な考えだと頭ではわかってはいる…ラースはその考えを頭を振り打ち消すと、山の中を走ることに集中する。暗闇に紛れ、気配を消して進んでいく。


やがて村の入口へとたどり着くとふいに足を止めたのだ。人の気配に気づき、素早く木の陰へと隠れる。

村の入口には見張りらしき男が二人。気配からして、普通の村人ではない。

幸いにも、夜から降り続いた雨のお陰で辺りは霧が立ち込め、自分の姿を隠してくれる。それだけが救いだ。

彼は、慎重に偵察を続けたのだ。

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