夢と共に幸せな未来へ 後編 ~ティア編~ (15)
夢の中ではいつもと変わらない、たわいない話をしたり、野原で駆けまわって遊んだりしているけど…
私は、本当にフィヌイ様が夢の中に会いに来てくれたんだって信じている。
今度、夢の中に会いに来てくれたとき、ここでの新たな生活のこと。新しくできた友達のエーデンや、薬師の師匠であるリベルさんのことも話してみよう。
きっとフィヌイ様のことだから、ふむふむと興味深げに聞いてくれるだろう。またひとつ楽しみができたと、私の心に幸せな気分が広がっていったのだ。
その後ラースとは、ここ最近のお互い状況や、いつものたわいない会話をしているうちに、気がつけば、あっという間に時間は過ぎてゆき、あいつが帰る時間となってしまった…。
西の空に陽が大きく傾き始めた頃、また近いうちに会いに来ると言い残し、ラースは王都へと帰っていった。
やっぱり、久しぶりに仲間に合えたことは嬉しかったし、もしかしたら私に会いに来てくれたんじゃないかってなぜか、ちょっと期待してしまう自分がいたのだ。
ラースが帰った後、エーデンからすご~く期待のこもった眼差しで、なんか進展はあった!! と、ぐいぐいと前のめりになぜか色んなことを聞かれたのだ。
私は特にいつも通りだよと答えたが、それじゃ次こそは進展があるように頑張ろうね!! と私の手を握り、なぜかエーデンは凄く盛り上がっていたのを憶えている。
エーデンって…恋バナが好きなんだと私は彼女の新たな一面を知って、感心するやら、なぜか遠い目になってしまったのだ…。
そんなこんなで、私の薬師になるための修業生活はこれからも続いていくのだった。
~・~ おわり ~・~・~
ティア編、やっと終わりました。
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました!
次からはフィーの話に入ります。もしよろしければ、次回もご覧ください。