8万ポイント記念SS ~もふもふの尻尾~フィヌイ視点 番外編
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本編は、現在シリアス気味ですが…息抜きの8万御礼SS 番外編です。
僕の名前はフィヌイ。
今は白い子狼の姿をしているけど、本当はリューゲル王国の主神で、偉い神様なんだよ!
でも、人前では神様だって気づかれないようにかわいい子犬のフリをしているんだ。
ちなみに今は、ティアっていう聖女の女の子と一緒に神殿を出奔して快適な旅を満喫中。
今日は、そんなある日の出来事だよ。
すぴーすぴー
夜ごはんの後の夜寝も最高だよね。
今日は、ティアが寝ているお布団の上で、キツネみたいに丸くなって眠ることにしたんだ。
でもふと目を開けると、目の前に白くてふさふさの尻尾が見える。
もちろん、僕の自慢の純白の尻尾なんだけど、なぜかとてーも気になって…
小さい子供にむんぎゅっと掴まれたこともあるし、ティアも可愛いっていつも言ってくれている。そのくらい僕の尻尾はすごーく魅力的なんだけど、実際に自分の目の前でゆらゆら揺れていると捕まえたくなってくる。
むくっと四本足で立ち上がると、また尻尾が僕の視界の隅に入ってきた。思わず、
「きゃう! きゃう! きゃう――!」
といいながら、子狼の体をくねらせて尻尾を捕まえようとするが、全然捕まらない。
だから、くるくると回転しながら尻尾を捕まえようとする。
その途中、ティアの耳元で大きな声で鳴いたり、回転している最中にもティアが寝ているお腹の辺りとか、思いっきり体当たりしたような気もするけど……
そして、やっと自分の尻尾を捕まえて…口ではぐはぐと噛んでいると、
突然ティアがむくっと起き上がり、眠たい目で僕の顔を見て、
「フィヌイ様…… 夜騒ぐと、ご近所迷惑になるのでやめてください。 安眠妨害です…」
――は~い。ごめんなさい…
僕は尻尾をくわえながら、耳を伏せてティアに謝ったんだ。
ティアは、僕の姿を見てなんか照れていたみたいだけど、また横になり眠ってしまった。
僕は尻尾を追いかけるのを止めるとティアの近くに丸くなって眠ることにする。もふもふの尻尾をティアの頬にサラッとくっつけて、
お詫びに、もふもふの安眠効果が得られるおまじないだよ。
そう、願いを込めながら僕も眠りについたのだ。
至らぬ点もありますが、いつも読んで頂き本当にありがとうございます!