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ピパロン王国警備隊

ピパロン王国警備隊 第4話 お給料アップ大作戦

作者: pyuzou

〇もうすぐ給料日!


トーマ隊長「明日はいよいよ給料日!いや~長かったな~」

ルミ隊員「でも、怪盗オリーには逃げらるし、遅番なのに11時に昼飯にするし、本当にお給料貰えるでしょうか?」

トーマ隊長「そういえば最近、犯人逮捕してないな・・・もしかして給料が半分なんてことも・・・」

ルミ隊員「えぇぇ、それは困ります!お給料を貰ったらパンダ柄のバッグを買おうと思っていたのに~」

トーマ隊長「よし、今からでも遅くはない!パトロールに出かけるぞ~犯人逮捕で給料アップだ~」

ルミ隊員「そんなに簡単にいくのかしら・・・」

トーマ隊長「つべこべ言わない!出発だ~」


〇あ、あれは・・・


ルミ隊員「うーん、平和ですね。あ、アヒルが昼寝してる・・・」

トーマ隊長「アヒルが昼寝って・・・猫どもはどこいった!」

ルミ隊員「あそこの猫は美味しそうにキャットフードを食べてますよ♪」

トーマ隊長「・・・嘆かわしい。どこかに事件が落ちてないかな~」

ルミ隊員「事件がないのは幸せなことなんですよ。なんか不謹慎です。」

トーマ隊長「でも、事件を解決しないと給料アップしないじゃないか。」

ルミ隊員「まあ、そうですけど。」

トーマ隊長「あーあ、なんか奇跡が起きないかなー。例えば、街中でピパロン王が歩いていて、バナナの皮を踏んで滑って転ぶとか。」

ルミ隊員「は~?」

トーマ隊長「大丈夫ですか、王様。このトーマ隊長がお城までお送りします!」


「ありがとう、トーマ隊長。お礼に今月のお給料を倍にしてあげよう」


ルミ隊員「・・・絶対な~い!ていうか、発想がひどい。」


うーん、久しぶりの街歩きは楽しいなぁ


ルミ隊員「あ、あれは!」

トーマ隊長「もしかしてピパロン王?」

ルミ隊員「あ、足下にバナナの皮が!」


ドッテーン☆


ピパロン王「あいたたたっ」


ルミ隊員「大丈夫ですか?お怪我は?」

ピパロン王「久しぶりの街歩きで足を挫いてしまったようだ。」

ルミ隊員「それは大変!」

トーマ隊長「わ、わたしに掴まって下さい!

お、お、お城までお送りしますデスますよっとっと」

ルミ隊員「(緊張し過ぎ・・・)」

ピパロン王「それはすまない。それではお願いしようか。」

トーマ隊長「ハイッ!!!」

ルミ隊員「まさかの展開♥」


〇道中


ピパロン王「君は名前はなんというのかね。」

トーマ隊長「ト、ト、トーマ隊長でありますデス。」

ピパロン王「ほう、トトトウマタイチョウというなかね。変わった名前だね。」

トーマ隊長「は、は、はいっ!変わった名前でありますデス。」

ピパロン王「で、仕事はなにをしているのかな?」

トーマ隊長「は、はいっ!仕事はなにをしておりますデス!」

ルミ隊員「ダメだ、カチンコチンだ・・・」

ピパロン王「ほっほっほ、君は面白いなあ。」

トーマ隊長「はいっ!私は面白いデスます!」

ルミ隊員「・・・」


〇お城に到着


ピパロン王「やっとお城に着いたよ。今日はありがとう。」

トーマ隊長「い、い、いえ、お役に立てて嬉しいです!」

ルミ隊員「お怪我は大丈夫ですか?」

ピパロン王「たいした怪我ではないし、2、3日もすれば治るだろう。」

ルミ隊員「それはよかったです!では、私達はこれで・・・」

ピパロン王「待ってくれ。もし時間があればお城で食事でもしていかないか?

お礼にご馳走してあげるよ。」

ルミ隊員「いえ、滅相もございません!そんな恐れ多い事・・・」

トーマ隊長「お、お、お礼にご馳走を頂く滅相デスます!」

ルミ隊員「(緊張しててもこういうところはしっかりしているのね・・・)」

ピパロン王「それはよかった!さ、さ、こっちだ。」


〇ランチ

ピパロン王「今日のランチは神戸牛と松坂牛のブレンドのハンバーグか。フォアグラとトリュフとキャビアのソースをかけて召し上がれ。」

ルミ隊員「わーっ、すごい!こんなの食べたことないです。ねえ、隊長!」

トーマ隊長「こ、こ、こんなの食べたトリュフでハンバーグ・・・」

ルミ隊員「(うぁ、まだ舞い上がってるぅ)」

ピパロン王「その制服・・・君達はピパロン王国警備隊の隊員だね。」

トーマ隊長「い、い、いえ、私は隊員ではなく隊長でありますデスます!」

ピパロン王「おお、そうであったな。いつもこのピピロン王国を守ってくれてありがとう。君達のおかげでピパロン王国は皆が平和に暮らせるよ。」

ルミ隊員「ちなみに私は、ルミ隊員と言います。ご馳走ありがとうございます。」

ピパロン王「礼儀正しい隊員だね。今日はありがとう、ルミ隊員。」

ルミ隊員「お会いできて光栄です。」

ピパロン王「今日は転んでしまったけど、君達と会えて楽しかったよ。まあ、ゆっくりして行きなさい。」

トーマ隊長「お、王様、お給料を、☆♥★?・・・ゲホッ!」

ルミ隊員「隊長!そんなに頬張って喋らないでください!」

ピパロン王「フォ、フォ、フォ~」


〇作戦失敗

トーマ隊長「チキショー、人生最大のチャンスだったのに~」

ルミ隊員「まだそんなこと言ってるんですか~。食べたことない凄いご馳走も食べられたし、良かったじゃないですか~」

トーマ隊長「もう少しで給料アップだったのに。」

ルミ隊員「あんなにカチンコチンではそんな話、無理です!」

トーマ隊長「そうか・・・では、ルミ隊員!」

ルミ隊員「なんですか?」

トーマ隊長「これからパトロールに行くぞ!」

ルミ隊員「えぇぇッ!?もう夕方ですよ~、今日はおしまいにしましょう~」

トーマ隊長「給料アップのため・・・いや、国民の平和のために頑張るぞ~」

ルミ隊員「(もっと早く頑張ればよかったのに・・・)」

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