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壊れかけた世界で死神は抗う  作者: 黒い水
白髪の少女
7/28

契約

あとユニーク100人超えた記念

あとあそこにかくのは死神じゃなくてサリエルでしたごめん

 赤く、赤く彼らが、染まっていく

 血だ。少女の血が彼らを染めていく

「あぁぁあ...!!」

 命の源である血がまるで湯水のように流れていく

 その血が自分に触れ温かみを感じるたびに、その血が自分の温かみを奪っていくたびに、少女の命が消えていくのを感じる


 だけど何もできない


 何もできなかった

 契約の仕方など知らないのだ

 それを知っているであろう少女は血を吐いていて、聞けれるような状態ではない


 どうすればいいんだ

 そんな考えだけが無駄に時間を食いつぶしていく

 泣きそうだった

 そんな気分の中で

 ふっ、と思った

 もし、だ。


 もし、自分が、少女に最初、契約を持ち出されたとき突っ張らなかったら?


 もし、化け物が火で動かなくなっていなかったのがわかっていたら?


 もし、無邪気の神への攻撃を止められていたら?


 こんなに少女は傷つかなかったたのではないのか?

 自分が

 自分が、少女が死にかけることを防げたのではないのか?

 ..こんなことを考えてる暇がないのは知っている

 だけどそんな考えが次から次へとわいてくる

 それはきっと少女が死ぬ事実から逃げようとしているからだろう

 自分を責めている間は、嫌なことを忘れられるのだから。


 もう、自分も死のうかな...


 少女の死が目前まで近づいている

 もうすべてどうでもよく感じられた

 何かないかと少し見渡せば、幸運なことに近くにガラスが落ちていた

 ビルの窓の残骸だろう

 それをひろう 

 意外とそれはずっしりと重く、鋭い断面が手に当たり握りしめずらい

 喉元にもっていく

 どうせもともと自殺するつもりだったのだ、それが転落死から出血死に変わるだけだ

 そして、喉を搔き切ろうとして

「だ...めぇ..」


 血に濡れた弱弱しい手が僕のガラスを握る腕をつかんだ。



 死にかけの少女の手は弱弱しく、でもそれとは裏腹に強い意志を込められていてる

 少女の目を見れば弱弱しくも、そこには絶対的な光があった

 自分が生きている間は、絶対にどんなる理由があろうとも死なせない

 そんな強い意志が感じ取れた

「何で...君は..そんなに僕を守るの?」

 この少女と僕は、今日あっただけの仲だ

 それどころか、お互いに名前も知らない

 出会って最初にしたことは、言い争い

 あまり、親しくなれるような出会いではない

 なのになぜ...


「い...きて」

 返ってきたのは返答ではなかった


 そして、少女の手の力が抜けた





「あ」

 死んだ?

 死...ん..だ...?

 無意識にガラスから手を放し少女の手をつかむ


 冷たかった

 

 噓だ。だってだって

 

 ...嫌だ


 嫌だ嫌だ!

 嫌だ嫌だ嫌だ嫌だいやだいやだいやだいやだいやだいやだ

 嫌だあぁ!

「死な...ない..で...っ!」


 涙が頬を濡らす

 視界が歪む

 心がひび割れる

 彼女を、本当に失ってしまったその悲しみに

 「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」


 下を向き地面に苦しみをたたきつけるように叫ぶ

 もう結果は自分では変えれない


 ただ死にゆくところを見ることしかできない愚か者の小暮夕英には変えれない


 少女が死ぬことは変えれないのだ

 絶望した時だった

 

『本当に頼りないよねーおにいちゃんは』

 声が聞こえた

 

 『..kpへ..わたしが、()()が十三番の神人【サリエル】の代行として小暮夕英と契()()()()()()()


 


そんな()()()()()()()声が聞えた

 顔を上げる、そこにあったのは...


 少女の手とそれを握りこむ自分の手、それを

 

 透明で儚げな小さな両手がやさしく包み込んでいる光景だった。

 『頑張ってね、おにいちゃん』

 それを認識するな否や

 

 光が視界を塗りつぶした

読んでくれてありがとう

もうそろそろバトルする予定です


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