化け物
ちょっと展開が雑すぎたかなー?
書きたい情報が多すぎるのと書く能力が未熟なのが悔やまれる
忙しいけど息抜きしたくなって書きました
手がギリギリ少女の後頭部に回すのが間に合った
それだけだった
肉と骨がつぶれる鈍い音が響く
「ぎぃああぐぅ!?!?」
叫びにならない声が自分の喉から出た
「えっ?」
腕を後頭部に回したせいか抱きしめるような体制になってしまいながら少女が驚きの声を上げる
「っ噓だろ!?」
自分たちが攻撃されたこと、そしてそれに気づかず僕が怪我を負ったことにに気づき動揺する
だが、神人は判断を間違えなかった。
「シっ!!」
手を起用に使い
鎌を振り回し、背後にいる敵意を持ったナニかを切り付けた
「きゃ」
そんな声が聞こえ
何かは一歩後ずさりした
「っ!」
「大丈夫か!?」
自分を庇った僕のことを心配する
「ぐっ...ああ...一応は...ッ」
血が出ているが滝のようではない
骨は折れたが腕が飛んだわけではない
自分が見てきた死んだ人に比べれば軽傷だ
だが痛いものは痛い。それに骨は折れた
放っておけば間違いなくまずい
だがそんなことはどうでもいい
自分たちは何に攻撃された?
「あーあ、せっかくの不意打ちが台無しです」」
攻撃者がため息をつく
右手の痛みに顔をしかめながらもそいつを見る
見た目は、袖がだるーんと軽く伸びているーーいわゆる、もえ袖と呼ばれるモノーー服を着て、ふわっとしたスカートをはく、金髪のかわいい女の子だった。
そう、見た目は、だ。
顔の半分は木目の模様が浮かび
足も顔のように半分だけ、木製でできた人形の足みたいになっていて
自分の血が滴るハンマーを持っている
そんな人と人形の間にいる歪な化け物だった
それは、小暮夕英が見てきた化け物とは似ているが違っていた
彼が見てきた化け物は全てが木製の人形だった
話しかけてきて人間の体の一部がある奴なんて見たことがない
それに化け物は集団で群れるため、こんな風に一体で現れたことなんてない
しかし驚いたのは、そこではない
「あれ?」
面識がないはずなのに、半分だけある女の子の顔に既視感を覚えた。
知らないはずなのに、どこかで見たような気がするのだ。
違和感を覚える少年を待たず状況は進む
「おい、人形」
神人の少女が俺を守るように一歩前に出る
「人を—人形って呼ぶなんてー!ひどいですー」
「うるせえ!人もどき!しゃべってんじゃあ....ねえ!」
一瞬だった
少女は化け物との距離を詰め、鎌で化け物に切りかかった
化け物が笑った
ゾッと背筋が凍った。これまで見てきた化け物とは何かが違う、やばい
腕の痛みを忘れ遅すぎる警告を叫ぶ
「まて、やめr
「アハハ!未契約のー、神人がー、この私をー、舐めないでくださいー、不愉快ですよおー」
化け物の足元のビルのコンクリートから植物がいきなり生え、少女をがんじがらめに拘束した
「な!?」
「えい!なのです」
そして、そのまま手に持っているハンマー横にスイングして
少女の横っ腹にたたきつけた
「ごッ!?、、ハぁッ!!?!」
血が口から出るのが見えた
拘束していた植物は引きちぎれ少女は吹っ飛びコンクリートの上をゴロゴロと転がる
「あー、力が少なすぎたのです。しっぱいしっぱい」
化け物が少女へと歩み寄る
少女は痛みに悶えて動けない
「あなたはー危険なのです。契約する前に殺しとくです」
その時
傍観しかできなかった非力で愚かな少年が動き
少女の前に行き、化け物から守ろうと立ちふさがった
「させない!」
握りしめた右手からはだらだらと血が流れ、そのせいで顔は痛みで歪み、かっこいいとは言えない不格好だ
「...邪魔なのですが?どいてくださいです。」
「断る」
「...はー、なんでそんなにその人をかばうのですか?言い争っていたくせにです。」
「もう人が死ぬところは見たくない」
頭に出てくるのは、妹の死体
妹と同じ顔の、この少女が死ぬのは
僕の心が耐えられない
「英雄気取りですか?そういうやつはそこら辺に転がっている兵士どもだけだとおもっていたんですが?...馬鹿ですねーあなた無駄死にですよ?」
「それでも..だ」
「じゃあ死にやがれです」
「ッ..くらえ、化け物!!」
少年が傷ついた右手と反対側の手でポケットから液体がはいった小さな瓶を素早く取りだしばら中身をばら撒く
少年にもかかった
化け物がハンマーをふるう
しかし、それよりも早く
血まみれの右手を前に突き出し、握りしめていた小さなライターを点火した
ドール人形と少年の右腕が燃える
「ぐううう!?!?」
血が流れているおかげか右腕に大きく火が回ることはないが、肉が焼けていく激痛が頭を襲いチカチカと意識が途切れかける
それを根性でつなぎとめる
「ううううあああ!!!!!!!」
痛みを我慢し今にも取れそうなぐらいボロボロの腕を振り回し火を消した
悠長に布で包んで火を消すなんてことはできない
化け物への火の攻撃、これは有効だがせいぜい10分ぐらい稼ぎにしかならない。
少女を担ぎ、走り、急いで階段を下りる
このまま、ビルから逃げるないと殺される
「ゴホッ、すまねえ..かっこつけといてこのざまだ」
「..気にしてないよ」
この時だけは全力で腕の痛みを無視して優しく言った
「そうか、せんきゅーな、とりあえず外に逃げれば..
「だーかーらー、この私をそこら辺の雑魚とー、一緒にしないでくださいです」
動けないはずの化け物の声が聞こえた、その瞬間
ビルが倒壊した
読んでくれてありがとう