終わりの始まり
日常が、終わった
その発端のこの出来事は、唐突に起こった
『ぎゃはっ☆ぎゃははハハハハハ!!』
人々の脳に、少女のような高い笑い声が響き渡った
しかし、その少女の声は、綺麗な高い声ではなく、まるで黒板で爪を引っ搔くような音で、聞いたものに不快感を与える高い声だった
『みーなーさーん!地球の神様をー!あたしが—!殺しましたよー!ぎゃはっ☆ぎゃはは☆』
声とともに映像も脳の中に展開される
それは腕や足がなくなり血を流す悲惨な白い髪の女性の姿だった。
多くの悲鳴が上がった
多くの怒号が上がった
多くの嘆きが上がった
その女性の姿は、どの宗教の神の存在とも合わない
なのになぜか、その女性は神ということが魂で感じられた
憎き女の、神を侮辱する声は続く
『こいつは—、わたしにー反抗したんだー』
『「この世界はあなたのモノではない」「あなたの、おもちゃじゃありません」なーんて、わたしにーたてついたんだー』
『でもーこいつはーおもしろかった!』
遊んだ後のような、嬉しそうな声でそう言い
『だからー、君たちおもちゃに時間を上げよう☆』
『この殺した神のー!、力をー!、あなたたちにー!返してあげよう☆』
『この私、無邪気の神をー!楽しませてねー!、ぎゃは☆ぎゃはハハハハハ☆』
日常はこの瞬間消え、世界の終わりが始まる
それを食い止められるのは、神の力を与えられた神の子と呼ばれる少年少女だけ
さあ、神とのゲームを始めよう