第一話
どうも、初投稿です。
温かく読んでいただけると嬉しいです。
「よし今日はどんなリクエストが入ってるのかな・・・。ってまたこれかよ!」
一人暮らし高校生でVRゲームが大好きなゲーマーこと柴山護は、
自分のSNSに投稿した今日の企画応募に書かれていた内容を見て少し呆れていた。
護は現在親と同居しておらず、マンションに一人で住んでいる。
一緒には住んでないが生活に必要な金は親が出してくれているため、金には
困っていないが、VR本体や周辺機器、ほかのソフトを買うための軍資金として、配信サイトで
自身がはまっているゲームのプレイ動画を挙げていた。
最近はただ配信するのもつまらないので、SNSで事前にやってほしいことなどを
募っていたのだが、2、3回募った中でおんなじ物が一番書かれていたため、
理由をつけて断ったのだが、今回もまたおんなじリクエストが多かったので
1人で声に出していた。
護がはまっているゲーム「Virtual developed by VR technology Battle game in the world」
略してVVBはフルダイブ型のVRゲームで
仮想世界の中にあるワールドで100人がオンラインでやるバトルロワイヤル形式の
ものである。
ゲームにはソロやデュオなどやイベントなどもあり、グラフィックの精度や
設定の細かさ、チーターの少なさなど運営の努力もあり世界で4億人を超すプレーヤーが
遊んでいるといわれている。
中にはプロゲーマーや、配信者、はたまたスポーツ選手や芸能人などもやっており
そのことを知ってVVBを始める人がいるなど人気は止まらず
どんどんプレーヤが増えている人気のゲーム
世界各国で人気があるため、各国で年齢別の大会や国の大会、世界大会などもあり
優勝賞金なども出るためEスポーツの競技として認知されていて、
VRゲームのEスポーツの先駆けとなっている。
(基本的に世界大会以外は賞金は出ない。)
ゲーム内には試合で取ったポイントによるランキング、勝率のランキング、
キルレートのランキングなどが国別、トータルで発表されており
ランキングの順位から公式大会の出場プレーヤーを決めるため、どのランキングも
争いはし烈なものとなっている。
そんなゲームをやっている彼だが来ていた企画の応募は「最多キル」を立てること。
最多キルとは文字通り、試合で取るキルの数の一番多い記録を塗り替えること。
そんなに頻繁に更新されず難しいからこそ有名配信者がこぞって挑むのだが
なかなか達成できない記録である
護自身は不可能だからやりたいのではなく、興味がないからやりたくないのである。
現在のレコードを持っているのは護自身なのだが本人は全く気付いていない。
「はぁ・・・。しょうがねぇ、さっさと終わらして新武器の練習すっか。
ソロクインテッドでやれば行けるだろ。1人倒せば3人くっついてくんだから。
その後護は1試合で最多キル記録を更新し、
動画投稿サイトに挙げたのだがその動画がとてつもない勢いで再生されて
トレンド入りし、ネットやSNSなどをざわつかせた。
護は寝る直前にそのことを知り、理由はわからないが自分のチャンネルが
バッズていることに驚き、なかなか寝付けることができなかったとか。
東京にあるとある普通の高校に柴山護は通っていた。
この高校は特別な学科があるとか部活が全国レベルとかがある訳ではない
所謂自称進学校。
一応進学校なわけだが護は、どこの部活にも入らず授業が終わったら速攻帰宅し
ゲームをやるような生徒でいるが
学業は出来るので授業中寝ていることがあるが、起こされ怒られるみたいなことはない
(護は起こされるのが嫌なので成績を取っているだけ。特に深い理由はない)
よく寝られなかった護は睡眠時間確保のため昼休みに自席で寝ていようとしたときの
事だった。同じクラスの男子数人の会話をたまたま耳に拾った。
「な、昨日のヴォイスの動画見た?VVBの最多キルあっさりと塗り替えてたぞ。
45キルなんてあり得るかよww。しかも日本鯖じゃなくてアメリカ鯖だぜ
激戦区でレコード更新はもはや意味不明ww。」
「あー見た見た。いつも見ているわけじゃないんだけど、SNSでバズってたから
全部見たけどありゃバケモンだわ。前からやばいの知ってたけど、
『気が乗らないけどちょっと集中してやる』って言ってどうやったら、
効率いいからってヘッドしか撃たないんだよww。ありゃ毎チート
疑われても仕方ないわww。」
「あれだけ実力あって、非公式大会とか日本大会とかも制覇してるのに何で
世界大会行かないんだろうなー?。マジで不思議だわ。勝ったら賞金
めっちゃもらえるのに何で出ないんだろ。」
「うまいのにな!」
「なっ!ほんとそれ。まず10キルに乗ることすら難しいのに、オーバー40キルって
レベルが違うわw。」
「めんどくさいんじゃね?」
「キル取れるのにめんどくさいとか思うのかなー?」
護は自分のことを褒められて思わずニヤケそうになるのを抑えるのに必死だった。
(めんどくさいんじゃなくていろいろあるんだよ!!
さすがにやりすぎると、世界大会からの勧誘も断れなくなるし、約束のためにも
抑えめにしたんだけど・・・。あれくらいのでバッズてくれるなら、撮りためた
キル集流せばもっといけんじゃね?www)
なんて考えていた
「でも、ヴォイスの中身っていったい誰なんだろうね。
一説によるとプロゲーマーじゃないかなんてうわさされているけど」
護が配信のことを考えていたら今度は女子生徒数人がVVBの話をしていた。
護は顔出しはしておらず、表向きはVVBをやっていないということに
なっていて、今まで誘われても断っていたのでバレる心配をしていない
「んー。誰なんだろうね、イケメンの俳優とかかなー。あんないい声
してるから少なくとも一般の人ではないと思うけど・・・。」
そうヴォイスの人気の理由は名前にもある通り声にも理由がある。
護は普段と違い意識していい声を出そうとすると、なかなかいい声になるのだ。
(聞いててイケボって思える声)
それに加えて、万が一のために機械でいじっているので本人だとバレることは
ないようにしている。
(しっかし、世界大会か・・・。約束の時が来れば出れるようになるし、
それまで待つか)
なんてことを護は暢気に考えていた
彼がおいてきた忘れ物が再び戻ってくることも知らずに。
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