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五月三.五日--眠れない夜に4--


 ところで今は何時でしょうか、なかなか長いこと空想に耽っていたような気がします。ベッドから体を起こして携帯で時刻を確認しましょう。



 携帯が、発光し、振動を始めました。



 告げられる知らない電話番号。



 まさか?



 私はそっと携帯を机に戻します。ああ怖い。



 静寂が戻りました。



 着信履歴を削除して、事無きを得ました。



 さすがにただの偶然だとは思いますけれど、もしも、ということもありえますからね。時間を確認しておきましょう。深夜三時でした。まだ眠くはありません。


 そもそも眠れないから何かをしようという話だったはずです。脱線していてはいけない。


 そうです、夜の世界を冒険してみようとしていたのでした。こうしてはいられません。私は私の旅を始めるのです!







「いや……あのですね。別に不良になってしまったとか悪い友達が出来たとかそういう話ではなくてですね? 外の空気をなんとなく吸いたくなっちゃったなーとかそういう感じなだけでして。そんな、かわいそうなものを見る目で見ないでください本当に、その、すいませんでした……」


 お母さんに見つかりました。怒られました。私は涙目です。


 お母さん曰く、最近は物騒らしいです。年頃の女子が一人で出歩くような時間帯ではないとのこと。一人でなければいいのでしょうか? 私を守ってくれる素敵な騎士様と一緒だったならばお母さんは許してくれるのですか?


 お母さんがテーブルに拳を打ち付けました。


「はい、部屋に戻ってすぐに眠ります」


 怖いです。鬼のような、修羅のような、そうでなければ羅刹です。今の私ではお母さんに対抗することなんて出来ません。私がもっと強くなったら、成長したらお母さんを倒してでも夜間外出へと洒落込むとしましょう。



 目をつぶっていれば眠れるでしょうか?


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