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五月五日--真相のプロローグ--

「女の涙ってほどきれいなものじゃなかったわよ。どちらかといえば、泣く子と地頭には勝てぬって感じ」


 つい声に出してしまっていたようです! 流石に恥ずかしいです。小宮山君まで横でうなずいています。


「いいの! それはどうでもいいの! それより二人にはたくさん聞きたいことがあるんですけど!?」


 バツの悪さをごまかすあまりに少々語気が荒くなってしまいました。落ち着きましょう。ここからは真剣な話を始めるのです。


「二人はどうしてあんなケンカをしていたの?」


 一つ目の疑問を二人にぶつけます。楓ちゃんはバツの悪い顔、小宮山君は顔を背けました。数秒の沈黙の後、楓ちゃんが口を開きました。


「潮時、なのかしらね」


 楓ちゃんは私と小宮山君へ交互に目を向け、ため息をつきました。


「本当は、ずっと隠し通すつもりだったのだけれど

 、そんなことはそもそも無理な話だったのね」


 小宮山君は、少し安堵の表情を浮かべています。そして私に向けて言いました。


「桂さん、君は自分の人生がつまらないと言っていたね」

「連休前の話?」

「そう、そしてその時、君はその原因を自分の行動に結びつけていたようだけど、実はそうではなかったんだ」


 小宮山君は続けます。


「桜楓さん。彼女が全ての原因だったんだ」

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