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第2章 第11話(第57話) ~竜騎兵捕獲作戦~

レガシィに武装が増えたので使ってみました(マテwww。



第1章のラストの方からたびたび登場した〝竜騎兵〟について、もう少しだけ設定を登場させたかったのと、王国側にも同じ戦力を持たせる目的で、今回のお話を考えてみました。

まぁ・・・同じ竜騎兵でも、まだまだ規模が違いすぎますがね・・・。


そろそろ戦争開始に向けた仕込みも物語中に入れていけないので、構成を考えるのがちょっと大変になってきました。


初めての長編ラノベなので四苦八苦していますが、頑張って書いていきたいと思います。

 お酒を差し出してみたり、肩を揉んで差し上げたりしながらリーゼのご機嫌伺いをしていると、そこにレガ子や子供たちがこちらに向かって猛烈な勢いで走ってくるのが見えた。


 俺は一瞬「まさかさっきのキスがばれたのでは?」と、近づいてくるレガ子たちを見て顔が引きつる。

 どうやらリーゼもそれは同じだったらしく、その表情は若干恐怖で怯えているようにも見えた。



「カオル殿っ!」


「うわぁぁ、ゴメン!」


 俺の名前を叫びながら目の前に飛び込んできたクリス(10歳、ファーストキスの相手)に、条件反射で謝罪の言葉を発する俺(30歳)。

 まるで浮気の現場を妻に抑えられた夫のようである・・・。


 しかし当のクリスは「何を言っておるのじゃ?」と、俺の謝罪を不思議そうにしていた。


「きっと薫さまは、リーゼさまと何かやましい事があったのっ」


「「はうっ」」


 レガシィに乗り込み専用シートに座るレガ子からの鋭いツッコミに、声がハモる俺とリーゼ。

 しまったぁ、いらんこと言って墓穴を掘ってしまったようだ。


「でも追及は後でするのっ。

 今はこっちに近づいてきている竜騎兵への対処が優先なのっ」


 俺とリーゼへの公開処刑(?)は、警戒中のドローンが捕捉した2騎の竜騎兵によって延期となったのだった。





 ドローンのレーダーが捉えた情報によると、北側からこちらに向かって2騎の竜騎兵が近づいているらしい。

 飛行速度から計算すると、あと30分もしないうちにここに到達するという事だった。


「また焼き鳥にしてやるのっ」


 撃ち落とす気満々のレガ子が迎撃準備をはじめる。

 しかし俺の頭の中には〝迎撃〟とは別の対処方法が思い浮かんでいたため、それにストップをかけた。


「今回は殲滅しないで、生け捕りにしてみよう」


 そう、今朝のレベルアップで新たに獲得した追加武装「電磁ネット」と「ワイヤーネット」をこの竜騎兵で試してみようと思っていた。

 俺の考えにレガ子もすぐに気が付いたようで、〝捕獲〟のために練り直された作戦プランが俺の視界に転送されてきた。


「ずいぶんと作戦の立案が早いな?」


「新装備ができた今朝のうちに、いろいろな局面を想定した基本プラン群は作ってあるの。

 薫さまに送ったのは、気本プランのひとつに若干の訂正を入れただけなのっ」


 さいですか・・・

 レガ子のヤツは本当に戦いが好きだなぁ・・・。


 少しして、ドローンからの伝言を受け取ったダモン隊長が数人の部下を引き連れて作業現場から戻ってきた。

 そこで俺はダモン隊長に接近中の2騎の竜騎兵を生け捕りにするプランを提示した。




 約30分後・・・

 騎士らが作業している平原からでも、肉眼でワイバーンの赤い身体ボディが確認できる距離に2騎の竜騎兵が現れた。


 レガシィは、ロケット弾発射口となっているルーフレール部分だけを露出するような格好で、テントの布で覆って隠している。

 おそらく上空からは食料などの物資保管テントにしか見えないはずだ。

 ちなみにドローンは竜騎兵よりもはるか上空を飛んでおり、4機がそれぞれ竜騎兵の動きを観測カメラで追っていた。


 その観測カメラがズームで捉えた騎兵の様子が映し出されたタブレットPCの画面を、俺らは騎士団の指揮所となっている大テントの中で見ていた。


「奴ら、ゴブリンらの大群が全て焼き殺されているの見て慌てていますね」


 ワイバーンに跨った騎兵らは、ワイバーンに取り付けたカバンから記録装置カメラのようなものを取り出し、焼け跡だらけの戦闘現場の上を旋回しはじめた。

 その高度は約150メートル。

 こちらが行動を起こす予定高度よりも高い。

 おそらくこちらからの魔法攻撃を警戒して、高めに高度を取っているのだろう。


「さて、一芝居打つとしましょうかね」


 そう言って俺は肩にかけていたフードを頭に被り直し、テントの外へと出て行った。

 フード付きのロングケープを纏ったその姿は、典型的な魔術師スタイルそのものだ。


 テントの外、偽装して隠したレガシィの周囲には、同じように魔術師スタイルに変装した騎士が4人立っており、皆は俺がテントから出たのを合図にして上空の竜騎兵に向かって掌を突き出すように両手を掲げた。

 その掌の手前の空間に魔術紋様が光り、次の瞬間、上空に向かってファイヤーボールの火球が撃ち出された。


 実はこれ、ファイヤーボールの魔法を操っているのはレガシィの中に居るレガ子で、魔術師に変装した騎士らの掌の前に魔法の発射点を構築してもらっているのだ。

 簡単なトリックだが、レガ子の存在を知らない上空の竜騎兵からは魔術師が迎撃魔法を撃ち出しているようにしか見えないはずだ。


 俺もダボダボの袖の中に隠した魔銃を握り、ファイヤーボールを撃ち出す。

 レガ子が撃ったファイヤーボールも、俺が撃ったファイヤーボールも、高度60メートル前後で自然消滅するように調節してある。

 (レガ子に弱く撃つための魔力結晶を作ってもらった)


 やがて上空の竜騎兵らは、地上からの攻撃がそのあたりまでしか届かないと思い込み、その高度を徐々に下げてきた。

 ドローンの監視カメラから送られてくる映像が俺の視界の中にも転送されているが、完全にこっちを舐めているのが見て取れる。


 今回の作戦のポイントは次の4つだ。


 一つ目は、レガシィの存在を秘匿すること。

 二つ目は、今回の騒動の撃破は、あくまでも魔術師による魔法攻撃が主体だと思わせること。

 三つ目は、その誤情報を本国に伝達させること。

 四つ目は、騎乗している兵士を含めて、竜騎兵を丸ごと生け捕りにして、必要な情報と証拠を確保すること。


 現時点では一つ目と二つ目は上手くいっている。

 三つ目については、連中らがワイバーンの上から後方部隊に向けて伝達魔法を使うかどうかにかかっている。

 もし伝達魔法を使わずに引き上げるそぶりを見せたら、そのまま生け捕り作戦に移行する算段になっている。


 やがて騎兵は記録装置カメラのようなものを連絡用魔導器によく似た道具に取り付け、何かの操作を始めた。


『薫さま、ビンゴなのっ。

 あのヘンテコな装置からマナの塊が飛び出して行ったのっ』


 竜騎兵の高度はすでに70メートルほどまで接近している。

 仕掛けるなら今だろう。


『レガ子、プラン発動!』


『イエッサーなのっ』


 レガ子の返事と同時に、上空に待機していた4機のドローンがワイヤーでぶら下げていた噴進弾が起動し、一斉に飛竜めがけて飛翔していく。

 ドローン1機に2発の噴進弾を取り付けており、1発目が起動した直後に2発目も起動し、1発目の軌道の後ろを少し遅れて追従していく。


 その間も俺たちはお取り役の花火を竜騎兵に向けて撃ち上げ、彼らの意識と注意を地上に引き付けていた。

 竜騎兵のすぐ下で爆散するファイヤーボールの爆発音が邪魔をし、彼らが頭上から近づいてきた噴進弾に気がついたのは、噴進弾にセットした近接信管が作動する30メートルほどの距離に来てからだった。


 騎兵らが上空からの異音に気が付き上を見上げた瞬間、近接信管が作動し各ドローンから放たれた1発目の噴進弾が気化爆弾の花4つを彼らの頭上に咲かせた。

 気化爆弾の範囲直径は50メートル。

 30メートルの位置で爆発した気化爆弾の火球は竜騎兵の目と鼻の先まで迫っており、炎の壁が頭上から迫ってくる恐怖から下に逃げようと竜騎兵の高度が一気に下がった。

 彼らが降下を始めた次の瞬間、気化爆弾の火球を突き抜けてきた2発目の噴進弾が彼らの2メートル手前で弾け、電流の網を覆いかぶせた。


 1匹の竜騎兵に対して2発の電磁ネットが襲い掛かり、感電のショックにより気絶するワイバーンと騎兵。

 ワイバーンはともかく、騎兵は生身の人間のため50メートル近い高さから落ちたら間違いなく死んでしまう。

 なので、今度は落下してきた竜騎兵に向かって、レガシィから発射された噴進弾のワイヤーネットが下方から複数襲い掛かり、落下速度を若干緩めさせた。

 と同時に、上空から急降下して接近してきたドローンからワイヤーが射出され、ネットに絡め捕られた竜騎兵をキャッチして落下速度に急ブレーキをかけた。



 おかげでソフトランディングとは言い難いが、なんとか落下死させることなくワイバーンも騎兵も地面に落として生け捕りにすることに成功した。

 ちなみに着地後に暴れられると困るので、リーゼの精神攻撃系魔法でワイバーンも騎兵も捕縛が完了するまで眠ってもらった。


 その後騎兵の方は、リーゼの精神攻撃系魔法で廃人にならない程度に尋問をしてもらい、全装備没収の上、騎士団が捕虜として確保することとなった。

 で・・・ワイバーンの方は、どういうわけかリーゼにやたらと従順に懐いてしまっていた。

 以前、盗賊団の馬を確保した時もそうだったが、動物らは野生の勘でリーゼがこの世界の創造主だと感じ取っているのかもしれない。


 「薫さん、コレを見てください」


 まるでわんこの様に懐いてくるワイバーンをなだめていたリーゼが、ワイバーンの首についていた首輪飾りを指さした。

 それを見るために近づこうとすると、2匹のワイバーンは一斉に俺に威嚇をしてきた。

 が・・・威嚇するワイバーンに、リーゼが「めっ!」と一言だけ発すると一気におとなしくなり、俺でも触れることができる距離に近づくことができた事に苦笑いが出てしまう。


「この首輪がどうかしたのか?」


 そう言いながらワイバーンにつけられた首輪に触ると、何とも言えない不快感が襲ってくるのを感じた。

 この感覚はつい最近体験したことがある。

 先日の戦いでジェネラル種たちが首につけていたモノと同じ感覚だ。


「コレ、強力な隷属と意志剥奪の呪いがかかっています」


 あ~やっぱりそうかぁ。

 どうやら帝国の連中はワイバーンを思い通りに操るのに、呪いの力を利用しているのだろう。

 だがこれで、先日のゴブリンらと帝国の繋がりに関連性がある確証も少し見えてきた。


「このままだとこの子たちが可哀想なので、薫さんの力で、この首輪を作り替えてくれませんか?」


「作り変えるって、どういう風にだ?」


「騎士団の人に預けるなら、操る為に〝隷属〟は必要なので少し弱めて残すとしても、〝意志剥奪〟の方はサクッと削除しちゃってくださいっ」


「また簡単そうに言ってくれるなぁ」


「薫さんならできますよっ。

 それとも、また口伝でやり方伝えましょうか?」


 自分で言っておきながら、赤くなるリーゼ。

 しかしまぁ、あのリーゼが〝可哀想〟などという感情を表に出したのだ。

 ここは一肌脱いで彼女の願いをかなえてあげよう。


「この首輪、無理やり外すと呪いでこいつらが死んじゃうとかはないよな?」


 異世界ラノベなどに出てくる隷属の首輪にはそういった設定があるものも多いため、外す前にリーゼに確認してみる。


「そういった付加機能はないと思いますが、念のために私が発動の妨害を魔法でかけておきますね」


 リーゼの手が光り、その光が首輪全体を包んでいく。

 その様子を見届けた俺は、レガシィから持ってきた工具箱を開いてドライバーを取り出し、首輪の留め金具を分解していく。

 まさか・・・

 この首輪の留め金具がプラスネジで固定されているとは思いもしなかったよ。




 首輪は何事も起きずに外すことができたので、俺はその首輪をレガシィのイベントリに入れて、クリエイトモードで作り変えていた。

 首輪を外して驚いたのは、ワイバーンの身体の色が赤から焦げ茶色に変化したこと。

 リーゼが言うには、この首輪に炎の魔法のエンチャントが付いているため、身体の色が魔法の属性色に変わったのではないかという事だった。



 まずは先日のレベルアップで取得した新しいスキル〝アイテム分解〟を使って、首輪と隷属の触媒、意志剥奪の触媒、炎魔法の触媒に分離する。

 次にこれも新スキルの〝アイテム強化〟を使って、隷属の触媒に掛けられている魔法強度を少し弱める。

 この魔法強度の調整なのだが、リーゼが構築したと思われる操作システムが数値入力式という使いやすいものだったため、上げ下げを簡単に行うことができた。

 大元の触媒には強度150というかなり強い隷属になっていたため、俺はこれを90くらいに下げることにした。

 最後に〝パーツ製造〟のスキルを使って、首輪と隷属の触媒、そしてロイドで仕入れた水棲魔物の魔法核にプラスして魔銃用の氷魔力結晶の4つを合成して、新しい隷属の首輪をクリエイトする。


 イベントリから飛び出してきた新しい隷属の首輪を手に取ると、大元の首輪にあった禍々しい感触が消え、金属の表面が薄く青光りする美しいものへと生まれ変わっていた。

 また作り直すついでに、首輪に刻まれていた帝国の紋様を、レガシィのシンボルでもあるスバルマーク(六連星)に変更してみた。


「おにいちゃん、それが竜さんの新しい首輪なの?」


 俺の横でクリエイトの様子をずっと見ていたアリシアが興味深げに訪ねてきた。


「そうだよ。これをプレゼントすれば、あのワイバーンはアリシアたちの友達になってくれるはずだよ」


「わぁぃ♪」


 俺の言葉を聞いて喜ぶアリシア。

 首輪を取り付ければ子供たちが近づいても大丈夫だとは思うが・・・

 う~~ん、隷属の強度もうちょっと高目にしておけばよかったかな?




 とりあえずこの完成品を基に〝アイテム複製〟のスキルを使って複製を3個作り、内2つをワイバーンの元で待つリーゼのところに持って行く。

 リーゼがワイバーンの所にいるのは、首輪が外れたワイバーンを大人しくさせる事ができるのはリーゼだけだという簡単な理由からだ。

 ちなみに残りのひとつはダモン隊長に預けて、騎士団の本部に見本として提出してもらうためモノ。

 そしてオリジナルの方は、今後複製を作る時のために俺が保管しておくことにした。


「この新しい首輪だけれど、だれを飼い主として登録するんだ?」


 リーゼと一緒にワイバーンの所に居たダモン隊長とクリスに訊く。

 ちなみに隷属の首輪に主人登録をして操るには、登録者にある程度の魔法適性が必要となる。

 なので騎士団の中から魔法特性があって、ワイバーンに騎乗できる騎士を2人出してもらうことになっていた。


「それなんだが、ハンスとジャックにやってもらうことになった。

 二人とも魔法適性は高いから問題はないと思うが、我々全員があんなにも高い場所に上がったことがないので、竜騎兵の真似事ができるかどうかは・・・」


 なるほどね・・・。

 まぁ、普通この世界の住人はあんな高空まで上っていたりしないからなぁ・・・。


 ハンスさんとジャックさんには申し訳ないが、もし高所恐怖症だったとしても、そこは騎士のプライドと意地で何とかしてもらおう。

 が――ひとつ保険もかけておくことにした。


「ハンスさんが王国で初めての竜騎士になれば、きっとマリーちゃんの親父さんだって、ハンスさんのことを認めるに違いないですよ」


「お、おおっ! そうか、そうだよなぁ。マリーのためにも、自分は竜騎士になるぞぉぉ!!」


ハンスさんが予想以上に単純な性格で助かった

ジャックさんについては、ハンスさんにライバル心を燃やしてもらって、自力で頑張ってもらおう。

 一応、鞍と騎兵の間には命綱もついている。

 死なない限り、怪我をしてもリーゼが何とかしてくれるはずだ。



 隷属の首輪にふたりの魔力と生態情報を登録し、ワイバーンの首へと取り付ける。

 すると、焦げ茶色だったワイバーンの身体がきれいなブルーへと変化していった。

 リーゼの見立てどおり、ワイバーンの色は付与する魔法の属性によって大きく変化するようだ。


 そして身体の色の変化だけでなく、ワイバーンが放つ攻撃魔法も変化した。

 帝国の竜騎兵として使われている赤いワイバーンは、口から炎のブレス攻撃ができるらしいのだが、この青いワイバーンは氷のブレスとアクアカッターが使えるようになっていた。

 これなら戦力としても期待できるはずだ。




 それから数時間――お昼が過ぎ、夕刻に差し掛かった頃には、ハンスさんもジャックさんもかなり上手にワイバーンを操れるようになっていた。

 二人ともワイバーンに付けた首輪から伸びた手綱を握り、手綱に思念を乗せた魔力を送ることでワイバーンに指示を送っている。

 最初の頃こそ飛ばすことすら手を焼いていたのだが、今では平原に転がっているゴブリンらの死体をワイバーンが足で掴み取って所定の位置まで運ぶ作業を手伝うまでになっていた。

 おかげで今日の死体集め作業は予定よりも早く終わりそうな勢いだ。




 俺とリーゼは、帝国の竜騎兵が使っていたカメラ型の記録装置や通信装置を、イベントリに入れて分析していた。

 記録装置には元の世界のカメラと同じように光学レンズが付いておりそのレンズから入った映像を記録に配置した〝記憶の水晶〟いう魔石に記録させる仕組みになっていた。

 そしてこの記録装置に通信装置を取り付けることで、記録した映像をマナに変えて遠隔地へと送ることができる様だ。


 ちなみにこの通信装置だが、クリス達が使っている通信用魔導器と原理はほぼ一緒だ。

 だが、その伝達速度はかなり速くなるように改良されていた。

 以前クリスがベルドの街から王都まで通信用魔導器を使って親に連絡を取ったことがあったが、あの時「最南端のベルドからだと、王都まで用件が届くのに丸1日ほど掛かる」と言っていた。

 なので王国が使っている通信用魔導器では、1日にマナが移動できる距離が1300~1500キロ(マナの速度は時速50~60キロ)くらいということになる。

 だが、先ほどの戦闘時にドローンが観測した時にコイツから飛び出した通信用のマナは、その倍近い時速100キロほどで飛んで行った。


「これは何か対処方法を考えておかないと、戦争が起きた時に指揮や情報の伝達で後れをとることになるなぁ」


 厄介な事実をまた知ってしまい、俺は頭が痛くなるのを感じていた。


レガ子「今回は生け捕りだったから経験値ポイントが入らなかったのっ!」


薫「まぁ、そういう時もあるさ」


レガ子「働き損なのっ!」


作者「まだゴブリンらの死体処理の残りというタダ働きが残っているから、忘れないでねぇ~~」


レガ子「ぐっ・・・」

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