絶望なる破壊の魔女
巨大な物体がこの街にやって来た。魔術世界から具現化させたもの。
巨大な物体は上半身城のような大きな建物が立ち並ぶ、下半身は逆さにした魔女のような姿をした生物。
「いよいよ、きたね、絶望なる破壊の魔女が」
白い猫の僕シャムはこの状況を眺めていた。
現実世界に現れた魔女がこの世界を壊し尽くす。
それに立ち向かえるのは魔法魔術少女のみ。
魔術空間と現実世界が入り交じる。
荒れ果てたビル群。荒れ果てた天候。
そこに横たわる魔法魔術少女達。
そこには真依達もいた。
荒れ果てた風景に横たわる少女達。
「ごめん...ね、あたし...誰も守れなかっ...た。」
真依はその側にいる少女に言った。
「そ...そんな、私は。真依さん、死なないで」
真依は涙を流した。
「...」
真依は動かなくなった。
「死ぬって...分かっててなんでみんな守ろうとしたの。それがあなたの願いなの。私は...」
「力が欲しいかい、今なら力を手に入れてやり直すことだってできる。」
白い猫の僕はそういった。
「本当なの?」
少女は聞き直した。
「ああ、本当さ。僕と契約しよう」
「あなたと契約できたら真依さんは生き返る?」
「ああ、勿論さ」
「あなたと...契約するわ。」
少女は魔法魔術少女になった。