決心
「この世界は魔術少女達が導かれ魔獣達を倒していく世界」
猫の僕は真依の周りをうろつきながら喋る。
「この世界は魔獣を操る魔女達がいる。その魔女達を消さないと魔獣は消えない。」
僕は真依を見ながら尻尾をふる。
「そういえば僕の名前を言ってなかったね、僕の名前はシャム、よろしく」
「猫さん、さっきから何を言っているの?」
真依はこの状況をいまいち把握していない。
魔術少女として一度は戦ったものの、状況はあまり呑み込んでいなかったようだ。
面倒な人だ。
この世界を見渡すと暗闇中に、様々なオモチャが動いている。いびつな世界。
「真依、君以外にも魔術少女はいる。仲間達と一緒に魔女を倒してくれ」
猫の僕は真依の目をじっと見ながら言った。
真依はその目の訴えに心が動き
「わかった、仲間達と一緒に魔女を倒すね」
と決心した。
「そういえば魔術少女の掟でこの起きたことを人間の記憶から取り除かなければならない。この子たちにも言える話だよ」
僕は気絶している二人の女子を眺めた。
「わかった」
真依はこの事件がらみの記憶を友達の記憶から消し去った。
「これで現実世界に帰れるね、真依」
僕は扉を召喚させ、現実世界に繋がる扉を開いた。そこで僕達は元の世界へと帰った。