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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

私は勇者ショートシリーズ

俺は勇者。

作者: 亜桜蝶々

俺は勇者。昔、救世(きゅうせい)の魔法使いと呼ばれた男だ。

俺は今、人間を苦しめる邪悪なドラゴン(とか呼ばれてる)の死体の上に腰掛けている。

ふらりと立ち寄った国の平和がこの邪悪なドラゴンに脅かされているから助けてほしいとの依頼を受けたのだ。


だから、こいつの巣を探し出して準備をしてから乗り込んだ。

救世の魔法使いと呼ばれた時代に一緒に旅をしたさすらいの女戦士から教えてもらった、ドラゴンの隙の作り方を実践した。

ブレスを吐こうとしているところに爆弾を投げ込み、口の中で爆発させた。

怯んだので俺の50%の力で魔法を叩き込んでぶっ殺した。


いやー弱かった。戦闘開始から半日もたってねぇな。

まあ、隙の作り方を知ってなかったら苦戦しただろうが。

しかし、これだけの仕事であの美しい第三王女と結婚出来て豪遊して暮らせるんだから最高だな。

(第一、第二王女は共にブスだから知らん。)

さて、国に戻ってみるか。


そして、瞬間転移の魔法で国の近くに来た。

国の中に入ったら俺を讃えるパレードだ。俺は崩れた自分の服装を直し、優しい微笑みの英雄然とした表情をして入国した。

パレードが終わり、俺は王宮に着いた。我ながら素晴らしい動作をしながら王の前に(かしず)いた。


「あの邪悪なドラゴンを良く倒してくれた!流石は救世の魔法使いだ!約束通り第三王女と結婚させてやろう!」

俺は完璧な演技で答えた。

「はは〜!誠にありがたく思います!」

すると、第三王女が叫んだ。

「嫌ですわ!何故私がこんな醜悪な顔をした男と結婚しなければならないのですか!」

俺の顔は怒りに大きく歪んだ。


俺としたことが…また一つ国を滅ぼしてしまった…

いや、確かに俺はめっちゃブサイクだけどあんなに否定されると流石になぁ。

ブスに言われるのは良いけど美女に言われるとさぁ…

大量に残った金は国が滅びたから価値は無くなったし、王女は死んじゃったし…

とりあえず、どっかへふらふらと旅に出ようかな。

ここに居ても何の意味も無いし。


俺は勇者。昔、救世の魔法使いと呼ばれた男だ。

俺は今日もふらふらとあっちこっちに行って旅を続けている。

自分が地獄から来た国消しの魔法使いと呼ばれてることなんて知る由も無い。

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