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プロローグ

これは、私のほんの出来心で書いたものです。二人のたどり着いた未知がどのようなものかを期待して頂ければ嬉しいです。

〜プロローグ〜

風のない森にじっと立って、耳に手を当てると波の打つような音が聞こえた。


全くこの世界は退屈だと思った。否、そう感じた。自分の感じる『面白さ』というものがこの世にあるとすれば、それはきっと、手の内に聞こえる波にも似た音を聞くくらいのことだろう。とは言うものの、自分の言う『世界』とはこの近所のことだ。この近所のことしか知らない。また、それに関する知識も人並みで、自慢するようなものではない。


自分の家は貧乏だ。テレビもラジオも繋がず、新聞も取っていない。だから、他の所に関する知識は、この『世界』に比べて乏しい。しかし、それを不幸に思った事は一度もない。不幸に感じた事は一度もない。不幸になった事は一度もない。


耳から手を放すと、まるでさっきから何も聞いてなかったかのような錯覚をに陥った。閑散とした森の中に『逃避』が戻ってくる。再び退屈がまとわりついてくる。殺されそうだ…直感でそう思った。 目を閉じて、枯れ葉の中に体を落としていく。バサッ…という音がして、枯れ葉が宙を舞う。


そんな中で、昔の記憶が走馬灯のように頭の中を駆け巡ってきた――。



「前の国語の本に、退屈を殺すってあったじゃん?あれってどうやるんだろうな?」


自分は、その四人組が近くで話しているのを聞いているだけだった。昔から体が弱くて、よく学校を休んでいたせいか『人の輪』に入るのが苦手で友達も出来なかったので、彼らの様子を見ていたり、話を盗み聞くだけだった。そんなある日、クラスのムードメーカーである岬 巧司が、いつものメンバーにそんな話をしていたのが耳に入って、本を読む振りをして聞いていたのだ。


「あったあった。巧ちゃん、そんなの気にしながら見てたんだ?」

「って言うか、退屈って殺せるもんなの?」


岬と親戚らしい河尾がからかうように言うと、それを遮るように池本が聞き流しながら、三人の顔を見回した。


「退屈は殺すんじゃなくて、楽しい事をしてたらいつの間にか消えてるパターンの方が多いんじゃないの?」

そんな彼らの意見を聞いてから、遠野が淡々と答えた。


「ああ…。」


三人は納得しきったように頷いた。しかし、自分は、その答えに煮え切らないような思いを抱いたのを覚えている。

これを書いたのは、私が度々生きる意味を考えるようになってからでした。一人でも多くの方に私の考える意味を理解し、共感するもよし。意見しあうもよし。色んな感想を頂けたらいいな、と思っています。また、皆さんの期待を裏切らないように書いていきたいです。

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