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Kが先輩ではなく一年生で、しかも私と同じクラスだと知ったのは、その後のことだった。私はまだクラスメート全員の顔を覚えておらず、Kは私と席が遠かった上にクラスでは目立った存在ではなかったからだ。
部の練習場で私をじっと細目に見てきたのは実は睨んでいたわけではなく、Kは目が悪く、練習場に誰がやってきたのかを確認するため――やってきたのが先輩部員であるなら挨拶しなければならないので――だったのだそうだ。
なんでもKは小中学校時代からボクシングジムでボクシングをしてきた経験者で、高校の部活にも入学前の春休みから入って、先輩に混じって練習をしていたらしい。
だから私などより早く部活を始めていて、先に練習に溶け込んで、体験入部にやってきた私を睨む(?)ことになったわけである。
このKの人を睨む癖はその後も直らず、一年後に私たちの後輩が入ってきた時には「練習場に行くとKさんが睨んできて怖い」と一部で恐れられていた。
とにかく、そうしてKに睨まれ、(この先輩は俺に目を付けているんだろうか)と恐怖した時には、まさかその後Kと二十五年来の付き合いになるとは私は思いもしなかった。




