009 焚き火の前で告げられた期限
合流すると、ドワーフのドンとミーラが駆け寄ってきた。
「で、どうじゃった?」
「大丈夫だった?」
「周辺にゴブリンはいません。水源も見つけました」
その言葉に、ドワーフ妻・ピリカが、ほっと息をつく。
エルフ夫・セイルが続けた。
「ウサギや鹿の痕跡がある。ベリーや果実の木も確認できた」
そして、少し間を置いてから、こう付け加える。
「おそらく、この森は“長い”」
俺は、その言葉の意味を尋ねた。
「太古から存在する森だ。
そういう場所には、強い精霊やモンスターが必ずいる」
奥へ進むほど、危険は増す。
「ゴブリンは、その中では最弱だ」
一瞬、空気が重くなる。
セイルが、俺の方を見た。
「……スキルの説明は、しないのか?」
俺は頷き、皆に話した。
鑑定スキルのこと。
進軍ルートが見えること。
「それなら楽勝だろ!」
狼夫・ガルドが、胸を張る。
「イエーイ!」
狼嫁・ルナも、軽いノリで続いた。
正直、そのテンションについていけない自分がいたが、
「心強いですね」
猫夫・ニケが、自然にフォローを入れてくれる。
俺は、一呼吸置いた。
「……みんな、ここからが重要なんだ」
焚き火を見つめながら、慎重に言葉を選ぶ。
「鑑定で、次の襲来が予告されている」
「ほう……いつじゃ?」
ドンが、低く聞いた。
「……六日後だ」
焚き火の爆ぜる音だけが、静かに響いていた。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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たのんます。




