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俺の嫁は最強のオーク嫁。無人島を開拓して、異世界一の村を目指すことにした。  作者: tomoibito


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017 村は、今日も一歩進む

朝は、手を巻くところから始まる。


ボロ布を細く裂き、指先から手首まで、ぐるぐると巻く。

拳闘士のバンテージみたいなものだ。

もう、手が勝手に動く。


次に、シカ革の靴。

その上から、麻縄で編んだ簡易靴を履く。

革は貴重だし、滑り止めにもなる。


麻縄の靴は、減りが早い。

予備は用意してあるが、減っていくのを見るのは、あまり気分がいいものじゃない。


それでも、これを履くと、体が仕事をする気になる。

今の俺の“装備”だ。


相棒は、一輪車。

ギイ、と小さく鳴いて、今日も動いてくれる。


まずは水汲みだ。


水源から、村まで、何往復もする。

腰ほどの高さの水瓶が二つ。支給品のものだ。

一つは炊事場に、もう一つは畑のそばに置いてある。


畑の水瓶は、手足を洗うのにも使う。

トイレの後や、作業の合間に、皆が自然に立ち寄る場所だ。


水瓶が満ちていくのを見ると、

「よし」と、心の中で小さく頷く。


水汲みが終わると、次は粘土だ。


村の中央では、炊事場の建設が進んでいる。

今までは焚き火だけだったが、これからは“かまど”になる。


ドワーフのドンが全体を見て、指示を出している。

ミーラさんは、大きくて平たい石を運んでいた。

その平たい石が、かまどの土台になる。


俺は、拳サイズの石と、粘土を運ぶ。

これは、メインのかまど部分の材料だ。

ひたすら、往復。


途中でミーラさんが、粘土掘りを手伝ってくれた。

ミーラさんが掘ると、俺の三倍は速い。


かまどの周りでは、柱が立ち始めていた。

狼の夫婦が木を伐り、運んでくる。

ドンがノミで加工し、麻縄で固定していく。


屋根は、白樺の樹皮だ。

地面で細い木材に樹皮を麻縄で縛り付けてから、持ち上げる。

それをウロコ状に重ねて、屋根にしていく。


高いところは、ミーラさんも援軍で参加する。

煙抜きの蓋も、ちゃんと付いた。


合間に、俺は薪も運ぶ。


この生活は、とにかく薪を食う。

焚き火、魚の干物、レンガ作り――

減るのが、早い。


狼夫婦が森のあちこちに集めてくれた薪を、

一輪車で村へ運ぶ。


レンガは、まだ途中だ。

粘土に刻んだ藁を混ぜ、型に入れ、日干し。

乾いたら焼く。そのために、また薪がいる。


それでも、少しずつ、形になってきている。


テーブルは、まだ足りない。

解体場もない。

魚の干物は、岩場でさばいている。


空いた時間に、道も作る。

特に水場までの道は、つい夢中になる。


気づくと、夕方で、

ミーラさんが迎えに来てくれることもある。


村に戻り、畑の水瓶で手足を洗う。

今日は汗をかいたから、上半身も軽く流した。


そして、夕食だ。


椅子はない。

男たちは、テーブルの周りで立食。

女性陣は、そこらの資材を器用に椅子代わりにしている。


今日のメインは魚。

タマが獲ってきた魚を、フィアさんの薬草と一緒に煮込んだものと、塩焼き。


湯気が立つ。


「炊事場、明日には形になるな」


「屋根、思ったより早くいけそうだぞ」


「次は椅子だな。立ちっぱなしは、さすがに疲れる」


「いっそ、宴会場みたいにしちゃう?」


笑い声が上がる。


「鶏小屋の次は、人間の家だろ」


「鶏小屋よりは豪華にしないと、どっちが主人かわからんぞ」


冗談が飛び交う。

くだらない話も多い。


暗くなっても、会話は続いた。


今日やった仕事。

明日やる仕事。

その先の、まだ形にならない話。


気がつけば、

生活の見通しが、少しずつ立ち始めていた。


笑いながら、先の話ができる。


焚き火の煙が、夜空に溶け込んでいた。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました。


この開拓団、

「まあ、悪くないな」

と思ってもらえたら、☆やリアクションを押してもらえると助かります。


正直、かなり励みになります。

というか、次のウェーブを考える元気が出ます。


気軽で大丈夫です。

たのんます。

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