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第21話

「━━━この······球の言······ずらいな······」

 えたいの知れない黒い生命体は塞がっている口を無理矢理引きちぎり出した。

「━━━これで話しやすくなった。人間共よ、我らの糧に成るために◯ね」

 謎の生命体は脅迫するとともに上空に大きな黒球を生成し出した。黒球は上空に存在する空気の隙間を抉じ開けるように陸へと向かって来る。

 あちらこちらで上空の黒球の存在に驚き、混乱し惑う者たちの声が聞こえてくる。

「あのまま落とされたらここ一帯消滅するんじゃないか······」

 黒球に包まれた黒い空が刻一刻と終焉の時を数えていた時、会場門から青服の剣士団が現れた。

「もう手遅れだったか······、仕方ない。弱い者が倒されるのは自然の摂理というものだ」

「ルーフィス! 僕たちは弱い者たちを救うためにいるんだよ。見捨てたら本末転倒だよ」

 背の高い眼鏡を掛ける細身の男騎士と小柄で騒がしい青髪の男の子騎士が一方的に叱りながらこちらへ向かってきた。

「ルーフィス、アラナ! 必要のない私語は慎みなさい。敵に身内の弱点を晒すような行為は死に瀕する可能性を上げるだけだぞ」

 先に現れた騎士の後ろから一際目立つ白の男騎士が現れた。重々しい鎧を身に纏い、大剣を地に突き刺す。

「失礼しましたリースト団長!」

 団長の重い言葉にルーフィスとアラナは静まり返る。

「敵は上空を浮遊している黒き悪魔。我らの力をあの悪魔に見せつけるんだ!!」

「ハッ!!」

 団員の息ピッタリの掛け声とともに剣魔聖騎士団員が走り出した。

「業火の炎で敵を灰へと変えろ、ファイアーストーム!」

「水の女神から賜りし矢で敵を貫け、ウォーターアロー!」

 炎の渦と水の矢が黒き悪魔の顔面と胸部付近に命中する。

「まともに入ったな······」

 煙から姿を現した悪魔には焼き焦がされた皮膚の様子や水の矢に貫かれた様子も無かった。

「━━━まさかここまでも弱いものなのだな、人間とは······。キャッキャッキャッ!! 今度は我の番だな!ダークロス」

 悪魔の詠唱とともに黒いレーザーのようなものが騎士たちに降り注いだ。

 悪魔の魔法にルーフィスとアラナは避けきれず、剣魔聖騎士団団長がとっさに2人を守った。

「冷静になれ、相手を侮るな······」

「すいません! リースト団長!」

 剣魔聖騎士団と悪魔との戦闘が始まるのだった。

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