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第2話

━━━4年後━━━

 俺も今年で4歳になる。とっくに離乳食を食べ終え、今は畑の小麦で作られたパンを食べている。

 パンとコーンスープを食べる日々、俺の求めていたものが…。

「ここにある!」

「エリアス〜!我が子が何か言おうとしてる~!!」

「もう四歳なんだぞ!我が子は天才なんだから当然だろ」

「それもそうね!」

 ━━━分かる通り、うちの親は親バカである。多分だが他の親バカとは比べものにならないほどである。

これはある日のことだった。

 ライウスが初めて二足歩行をした時、お店の本を整理し終えたばかりの母親が帰ってきた。

「ライ···ウス…何で二足歩行出来るの···?エリアス~!!!」

 扉の先から全速力で走ってくるエリアスが現れた。

「我が子が二足歩行しただとー!!!」

 ━━━あれ、父は昨日遠出の旅になりそうだと3日空けるといったのに、なぜ帰ってきた…!?

「よし!今からみんなに話しに行こう!」

「そうね!エリアス!!行きましょ」

 ━━━待て、そうはならんだろ。分からん、ん······俺が非常識なのか?

 その後、本当に街中の知り合いに俺が二足歩行したことを自慢気に語ったらしい。今でもあの頃のことは止めれば良かったと後悔している。

 ━━━よし!今日も散歩に行こう!!

 最近は歩くのにもなれ、一人で外出できるようにもなった。(机の上に紙で「冒険者ギルドを見学してくる」と書いて、いつも無断で外出!!)まぁ、冒険者ギルドには行ってないが…。

 ライウスは外へ出るためにジャンプをして玄関のドアノブを下げる。ライウスは扉を開き、街の方向へ歩くのであった。

 ━━━今日はどこへ行こう〜?冒険者ギルドに行くと父さんに見つかるし、図書館に行くのももう飽きたしな〜。

 ライウスは当てもなく街中を歩いていると見かけないお店が大通りに出店していた。

 ━━━ガチャン!!

「いらっしゃいませ〜い!商業ギルドへようこそ!」

 ━━━このお店は商業ギルドと言うらしい。少し聞いたことがある…都市部ではとても有名だったような…。

 入口からカウンターまで小さい脚で一生懸命歩いていく。カウンターには客は並んではいなくて、速やかに辿り着いたがここで大きな壁にぶつかる。

 ━━━カウンターのデスクが高すぎる!カウンターのお姉さん俺のことに気がついてない!?

 コン、コンッ!コンッ!!

 カウンターの向こう側にいるお姉さんが真下にいるライウスを見つける。

「どうしたのかな、僕ちゃん?」

 子どもを見るような目付きでこちらを見てくる。

「ここは…どういう…場所…ですか?」

「ここはね!商業者になりたい人や自分で獲ったアイテムを販売するための場所なのよ!」

 ━━━ここで商業者として登録が出来るということだな…。もしかしたら、いつか俺も登録しに行くかもしれないな。

「ちなみに…何歳から登録できるんですか?」

「何歳からでも、登録は出来ますが…この支部は一様四歳からとしていますよ~!」

 ━━━俺ももう登録できるのか…。

「もし良ければ登録しちゃいます?いや、しちゃいましょうか!こういうのはノリで作るものですよ!」

 ライウスはカウンターのお姉さんに無理矢理に商業ギルドカードを登録させられてしまった。

「氏名などの個人情報は記入せずに持っといてくださいね!個人情報は商人の手札ですから」

 カウンターのお姉さんが商業ギルドカードの使い方を教えてくれた。

「商業ギルドカードは自分の名刺代わりに使えます。ランクはD~Sまであり、ランクが上がっていくと販売できるようになる商品が増えていきます!」

 ━━━最初はDランクから始まり、安価な小物や食材を販売してランクを上げることで、大きなものや高価なものも販売できるようになっていくということらしい。

 ライウスは生まれて初めて、ギルドカードというものを登録したのであった。

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