05 大学の教科書は大体役に立たない
前回俺は部室でろくに勉強が出来なかったので、今日は図書館に来ている。
俺の大学ではキャンパスが広すぎて何故か図書館が二つもある。
中央図書館と西図書館だ。
中央図書館の方は男女で隣に座り、イチャつきながら勉強をしているけしからんカップルが多く、俺はあまり好きではない。
あと大学の正門から近いためか人も多い。
西図書館の方は正門から遠く、立地も悪いためあまり人が来ないのである。
俺はあまり人混みが好きではない。
だから俺は、多少遠いが西図書館の方で毎回勉強をしている。
今日もその西図書館で勉強をしている。
もうすぐ中間試験がある。
試験があるのは線形代数という数学の科目だ。
この科目がまた厄介で、始めの方は
簡単じゃないか、と思っていたものの途中から
『ベクトル空間』とかいう謎の分野に発展し、今では正直教科書に書いてある事のほとんどが意味わからない。
本当に呪文に見える。
数字が殆ど書かれていない。
大半が謎の記号と、知らない言葉で覆い尽くされている。
最初は可愛かった線形代数も、今では本当に化け物みたいな分野になってしまった。
あれだ。
最初の方は可愛かったものの進化していくにつれ、だんだんと化け物みたいな姿になるポ◯モンと一緒だ。たぶん。
三十分程教科書を読んでいたが何一つ理解できない。
そもそもあの教授が悪い。
ボソボソ喋る上に、吐息が多く、偶に『うふっ』とかいう気持ち悪い声を発するあの教授が。
何を喋っているのか分からないし、言動が気色悪い。
人に物を教えるっていう事にとことん向いていないんだよ
あの人は。
おそらく頭が良いだけで教授になったタイプだろうな。
とりあえず、授業アンケートは毎回最低評価をつけている。
部屋に籠もって研究だけしていろ。
授業が何一つ理解できないとなると、教科書に頼るしかないのだが、その教科書もまた、ゴミなのである。
演習問題、というページがあり
(1)〜〜〜を証明せよ
という問題があった。
数分考えても分からず、仕方なく答えを見た。
答え
(1)明らかである
うん、破り捨てたろかコラァァァァ!
何で証明問題の答えが『明らかである』の6文字何だよ!
あれか、本番の試験でも『明らかである』って書けば良いのかあぁん?
ふざけるんじゃあねえよ。
図書館できれそうになった。
と、こういうように教科書もゴミなのである。
これは数学の教科書に限った話ではない。
私が大学で学び気づいたことは大学の教科書は大体がクソということです。
今までで何冊も教科書を買わされたが、まともなやつは殆どなかった。
ろくに演習問題の答えが書いてない物や、絶対教授が自己満で書いただろっていうくらい他人に理解させる気がない、難解な言葉ばかりを使った物まで、およそ教科書と呼べる代物は全くと行って良いほどなかったのである。
教授も教科書も使えないときた。
最悪だ。
まぁ、こんな文句を言っていても中間試験は迫ってくるし、テストの点が良くなるわけでもない。
俺は静かに勉強を再開したのだった。
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