2.突然の告白
―――――喫茶店の中は居心地が良くとてもいい匂いがする。コーヒー豆の匂いだ。最後にみんなと来れてよかったって思う。だって私は旅に出るから。この2人とは会えなくなるから…
「ねぇミカ、どうしたの?」
「なんでもない!気にしないで!じゃあ何食べる?ここのカフェオレすっごい美味しいの!」
「じゃあそれ頼むとして、アヤお腹減ったんでしょ?なんか食べないの?」
「今、すごい悩んでるんだよ、ピザも美味しそうなんだけど、ナポリタンも捨てがたいの!」
ルナ、アヤ、ミカの3人は卒業式終わりにとある喫茶店へと入った。ここはミカの紹介だった。
「じゃあ2つとも頼んだら?どうせ皆んな食べるでしょ?」
「そうしよう!!注文お願いしまーす!」
「にしても、ミカよくこんなおしゃれなお店を見つけたね、ここ最近こんな場所少ないのに、」
「任せてよ!私喫茶店好きでいろんなところ回ってるんだ〜〜」
「2人とも!!ピザチーズの量選べるって!私は多い方がいいんだけど、いいよね!!」
「そんな目キラキラしてこっち見ないでよ、アヤにお任せするよ〜」
「やった!!ありがとう!!じゃあチーズ大盛りでお願いします!!」
注文が終わり、3人での楽しい会話がまた始まろうとしていた。だが、ミカが真剣な顔をして、話し始めた。
「アヤ、ルナちょっと話してもいい?」
「どうしたの?」
2人が声を揃えて言った。
「って声ハモってる!本当2人は仲いいね。実はね、私旅に出るの。だから当分2人には会えなくなるの、ごめんね。」
「えーなになに、いい男がいないから自分から探しに行くの〜〜」
「な訳ないよ!!今までは学校に通っていたから、やる事を自分で探さなくても良かったけど、少し前にいざ卒業して何やろうって考えたのけど、自分が何をしたいのか分かんなかった。だから自分の在り方を探す旅に出る事にしたの。黙っててごめん、、」
「そっか、、自分探しの旅って私は大切な事だと思う!だから楽しんでおいで〜ちなみに誰かと行くの?」
「1人だよ、だから少し寂しいし、出来るならいつまでもこんな時間が続いてほしいなって思う。けど、私が決めた事だから最後までやり切るよ絶対。」
「ねぇルナ、私達ってさこの後どうするの?どうせやる事ないし、目的も決まってないよね?」
「確かにそうだね、アヤはどうしたい?」
「多分思ってる事は一緒だと思う。」
「わかった!ありがとう。ミカ、その旅に私達もついて行ってもいいかな?」
「いいけど、もしかしたら危ない旅になるかもしれないの。だから2人には言えてなかったの。」
「ミカは考えすぎ!逆に危ない旅なら余計に1人の方が危ないと思うの。だったら3人で自分のやりたい事探しに行こうよ!」
「いいの?本当に…」
ミカは涙をこぼした。それだけ不安だったのだろう。それに対してルナは声をかけた。
「泣かないの。私達冒険者の学校を卒業したんだよ?そんな簡単にやられはしないよ!ミカは私にとって大事な親友なんだから!!」
「ありがとうルナ、」
「じゃあそうと決まれば今日の予定は変更だね!皆んなで作戦会議と行こう!!」
――――ここから始まるんだ!自分探しをする旅が!ルナ、アヤ、そして私の3人で!




