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傾国の王女  作者: みなと
2/3

2:なりゆき

:あらすじ:

亡命してきた王子ハルカは、亡命先の国の皇女ふたりから求婚を迫られる。

しかしこの皇子、実は女であることを隠していた…


ここは豊かで広大な国、ウォーム。

この国の皇女であるベルとカシスを筆頭とし、城内の女中たちまで、

この国の城にいる女たちはみな、亡命してきた皇子、ハルカにお熱であった。


しかし、そんなよりどりみどりな立場にいながら、当のハルカ自身は困り果てていた。


                 *


ハルカが亡命する前に住んでいた国、ストロン。

彼女はストロンの国の第一王女だった。

他国との交流に長けた国王である父と、

強き王女である母の二人によって、この小さな国の平穏は保たれてきた。


しかし近年、ストロンの隣国であるヴィランの政治方針が変わり、急激に勢力を拡大し始めたのである。

いくら賢明な政治をしていたといえど、小さな一国であるストロンがその波にあらがうすべはなかった。


そんなストロンと同盟を結んでいたのが、大国であるウォームである。

ウォームはその豊かさから他国への牽制に成功しており、

急激に勢力拡大を図るヴィランも、ウォームには一目おいていた。


傾国ストロンを棄て、国王である父、後継ぎである王子の兄、

そしてハルカはウォームへと移ることを決めた。

王妃である母は、彼女の祖国に援軍要請に向かうこととなった。


そんな亡命のさなか、父王は後継ぎを確実に生かすために、

王女であるハルカには男装をさせ、王子の身代わりになることを命じた。

そして王子である兄は、ウォームの働き手の一人として身を隠すこととなった。


いままで女として粛々と生きてきたのにもかかわらず、

王子としてふるまえ、と突然命じられたハルカがうまく亡命先でなじめたかというと…



大成功であった。


肉体的に強すぎる母と、人心掌握にたけた父の特性を継いで、

みごとに女をたらしこむ天才が爆誕したのである。


                  *


そんなこんなで、あまりの魅力にウォームの王女に求婚されてしまうほど

ウォームと強くかかわるつもりはなかったハルカは頭をかかえていた。


「ウォームと友好的にしておくのはいいことだけど…いつ言い出せばいいんだ…!」


完全に王子としてみなされていることに、自身に女らしさは皆無だったのかとすこしがっかりしつつも、

ハルカは次第にこの状況を楽しいと思い始めてもいた。


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