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ふにゃふにゃ抱き枕


俺は目を覚まして、本来ならばちびっ子双子を挟んだ向こう側にいるはずのふにゃを見て、目をぱちくりとさせた。


あ・・・あれは・・・まさか・・・っ!


まったり顔でばんざいポーズを決める・・・

ふにゃの抱き枕っ!ふにゃ抱き枕!?


え・・・何で・・・?


何であそこにふにゃ抱き枕が・・・?

ふにゃはどこ行った・・・!?


ふにゃ・・・


ふにゃぁ・・・っ


俺は急いで飛び起きて辺りを見回みまわ・・・


くるり・・・


後ろを振り返った瞬間、ビクンと肩が震えた。


「ふ・・・ふにゃっ!?」


「わふにゃっ!」

そこには、鼻と鼻がもう少しでくっつきそうな至近距離での

ドアップふにゃがいたのであった。


「ちょっとふにゃぁ~、脅かさないでよぉ~」

俺はガクリと来てそのままふにゃに抱き着いた。


「もふにゃぁ~っ♡どっきりにゃぁ~♡」


「ふにゃったら・・・」


「そうだにゃぁ~、はにゃにーににもやるにゃぁ~」


「はにゃさんか・・・いつもクールなお兄さんふにゃふにゃだからなぁ・・・

ちょっと気になるかも・・・」

と言うわけで、すやすやと天使のように眠る

わふたんお耳にしっぽのふにゃふにゃ双子を起こさないように、

ゆっくりとふにゃ抱き枕を抱き上げ、ふにゃに渡すと、

ふにゃが俺たちのベッドの横のベッドでひわくんと眠る、

はにゃさんの上にふにゃ抱き枕をすとんとセット・・・

因みに、俺たちのベッドとはにゃさんたちのベッドはくっつけてある。

ふにゃいむたちが落ちないためと、もしもの時のための、

ちびふにゃふにゃたち用。

反対側にベッドガード的なものもあるのだが、

たまにふたりは俺の寝巻のフードの中などに潜り込んでいるため。


そして・・・


「うぬぅ~~~っ」

そんな寝言と共に・・・


ぱふんっ


あ・・・ふにゃ抱き枕・・・よけられたぁ―――っっ!!!


「ふぅにゃぁ~~~っっ!!!はにゃにーにひどいにゃぁ~~~っっ!!!」


そんなふにゃの泣き声に、驚いたようにはにゃさんが目を開ける。


「うぬぅ・・・?何じゃ?ふにゃ・・・朝から・・・」


「はにゃにーに、ふにゃ抱き枕・・・どっこしたにゃぁ~~~っっ!!!」

ふにゃが自分の抱き枕を抱えてアピールする。


「・・・何かと思えば・・・もう・・・」


「だってにゃぁ~、ふにゃ抱き枕にゃぁ~っ!!」

涙目のふにゃから、はにゃさんが颯爽とふにゃ抱き枕を受け取り、

ふわもふ腕で抱きしめてくれた。


「ほら、これでよいかえ?」


「もふにゃぁっ!!」

その瞬間、ふにゃは涙を止め、目を輝かせる。


「全く・・・朝から汝らは・・・」

え・・・?俺も共犯みたいになってるけど・・・

まぁ、ふにゃと一緒は楽しいし、いいか・・・


そんな時、はにゃさんの隣に寝ていたひわくんがむくりと体を起こす。


「ひわ・・・起きてしまったのかぇ?」

はにゃさんがひわくんの頭をふわもふお手手でぽむぽむすれば、

ひわくんがはにゃりと微笑む。

ぎゃふっ、かわええ。


「はにゃ、それ、ふにゃの抱き枕?」

ひわくんははにゃさんの腕の中にあるふにゃ抱き枕を見てはにゃさんを見上げる。


「うむ、そうじゃ」


「あのね、ぼくも、ローヴェ隊長に作ってもらったの!」

ローヴェ隊長とは、神獣ふにゃふにゃを含む、

全ての神獣の故郷・神獣のゆりかごを守護するキナ自治領軍第3部隊隊長である。


「全く、あの男は・・・」

はにゃさんは呆れつつも、

ひわくんが抱っこして持ってきたはにゃ抱き枕に目が釘付けになる。


んな・・・っ!?はにゃさんもはにゃいむみたいなまったり表情・・・だと!?

そしてポーズは、ひわくんに抱っこされてリラックスして腕を垂らしているスタイル。


「えへっ♡かわいいでしょ?ぼくもベッドにおいていい?」


「うぬぅ・・・しょうがないのぅ・・・」

ふふふ、はにゃさんもひわくんには甘いなぁ~


『抱き枕いっぱいにゃぁ~っ!!』

おっと、寝ていたふにゃふにゃのちび双子が起きてきて、

抱き枕を抱いているはにゃさんやひわくんに駆け寄っていく。


『もふにゃぁ~~~っ♡』


「ふにゃっ!?」

そんな双子のかわいさに、珍しくはにゃさんがふにゃふにゃ語でデレていた。

こんな和やかな朝っていいなぁ・・・


「ふにゃぁ~、ふにゃ、眠くなったにゃぁ~、ウイの横でスタンバってたからにゃぁ~」

そう言って、ふにゃはまぶたこすって、

はにゃさんのお膝の隣に寝転がる。


「全く・・・ふにゃは・・・」


「ふにゃったら・・・でも、まだ早いし・・・もう少し寝よっか?」

朝食の準備までもう少し時間があるしなぁ・・・


「寝るにゃぁ~」


『ふにゃぁ~んっ♡』

こうして、何となく二度寝することにした、俺たちであった。

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