ふにゃふにゃしないと出られない部屋にゃぁ~?
「じゃじゃじゃじゃんにゃぁ~っ!ふにゃふにゃしないと出られない部屋ゲームにゃぁ~」
えぇっ!?いきなりどうしたふにゃっ!?
「いや、そのー。ここ、普段の俺たちの寝室だけど?」
その通り、ここはいつもの俺たちの寝室。ベッドの上。
「何か始まったにゃぁ~?」
と、ふうくんがかわいらしくふにゃを見上げている。
「新しい遊びにゃぁ~?」
すうくんもふにゃのふわもふお手手をぽふぽふしていたかわいい。あぁ、ここにいるだけで和む。
「そうだ!みなのもの!ふにゃふにゃするのだ!」
そして何故かいるモモちゃん。
「モモちゃんはどうして?」
一応男子部屋なのだけど、ここ。
「ふにゃふにゃイベントなのだから、ふにゃふにゃマニアとして当然だ!」
「まぁ、そう、なのかな?」
モモちゃんがこのふにゃふにゃイベントを逃すはずがないのである。というかイベントなのだろうか。
「いや、そもそも普通にでられるじゃん」
と、俺がベッドを降りようとすると。
「ウイにーにっ」
「いっちゃいやにゃぁ~っ!」
ぐっはぁっ!!
ふうくんとすうくんがふにゃふにゃお手手を俺の足元にぽてりとおいてまんまるお目目で見上げてくるぅっ!!
「む、無理だ」
まず、ベッドから降りるのが無理だ。
「ふにゃっにゃっにゃ~~~~っ、このふにゃふにゃしないと出られない部屋の恐ろしさがわかったかにゃぁ~?」
「うん。わかった。でもふにゃふにゃって、その、もうふにゃふにゃしてない?」
ベッドに座り直せば、早速ふうくんとすうくんが抱っこをせがんで来て、2匹まとめて胡坐をかいた上に乗っけて抱っこする。
「むぅ」
モモちゃんが羨ましそうである。
「どっちか抱っこさせるべきだ」
そう言って隣に座ってくる。
「モモちゃん抱っこにゃぁ~♡」
「ぐはっ」
ふうくんのナイスな申し出に、モモちゃんが思わずふにゃふにゃ萌えをもよおした。こうして、俺がすうくん、モモちゃんがふうくんを抱っこすることになった。
「ちっちっちっちっにゃぁ~。甘いにゃぁ~。ふにゃふにゃしているのはふうとすうであってウイじゃないにゃぁ~っ!」
「んなっ、なん、だとっ!?」
いや、確かにそうだ!ふにゃふにゃしているのはふうくんとすうくんなのだ。
『ふにゃにゃぁ~』
っとまぁ、こんな感じで。
「それじゃぁ、ふにゃ。俺の本気のふにゃりを見るか?」
「ふぅにゃぁ~、見せてみるにゃぁ~?」
よし、ここはふにゃふにゃマスターとしての神髄を、見せるべきだ!!
「ふ、ふにゃぁん?」
ふうくんとすうくんの真似をして鳴いてみた。ひなが甘える時に出す声だ。あ、俺大人なのにひな語をやってしまったぁ~っ!
「ウイにーに甘えたがりにゃぁ~?」
ふうくんがかわいい。めっちゃ上目遣いかわいい。
「うむ、しょうがないなぁ。ほら、なでなで」
何故かモモちゃんに頭をなでなでされてかわいがられる。
「ウイ、ふにゃりはその程度にゃぁ~?」
ふ、ふにゃからの更なるふにゃりの要求、だとっ!?ふぐぐぐっ。ここは、やるしかないっ!
「も、もふにゃぁ~んっ!」
これは、日々ふにゃふにゃたちを見守って来たからこそ出せる、ふにゃふにゃ語。甘えたがり+まったり気分~を表す最強のふにゃり言葉なのである!!
ぽふっ
あれ、俺の手ーーふにゃふにゃになってるぅっ!
「うむ、かわいいふにゃふにゃだな」
そしてモモちゃんに頭をなでなでされる。
「あ、あの、これで外にでられる、のかにゃぁ~?」
せっかくのふにゃふにゃモードなので、ふにゃっぽく言ってみた。
「というか、ウイ」
「なぁに?モモちゃん」
「ふにゃふにゃを愛するものとして、このふにゃふにゃだらけな空間から、出る必要があるのか?」
「はっ!!」
そう言えば、出る必要ーーなかったな。
「全く、汝らは何をしておる?」
ふと、はにゃさんの呆れたような声が聞こえて振り返ればーー
「お姉ちゃん!」
はにゃさんと一緒に来たひわくんがモモちゃんの隣に腰掛ける。
「今はふにゃふにゃしないと出られない部屋ゲームをしているのだ。まぁ、出る必要もないのだが」
「えっ、そうなの?じゃぁ、ぼくもたくさんふにゃふにゃする!はにゃ、ふにゃふにゃしよう~?」
ひわくんにおねだりされ、はにゃさんが渋々ベッドの端に腰掛ければ。
「は~にゃっ♡」
ひわくんに抱きしめられ、はにゃさんは照れながらも大人しくしている。本当は嬉しいんだろうなぁ。
「も、もふにゃぁん」
え??
今、はにゃさんの口からふにゃふにゃ語がっ!?
「はにゃにーにももふにゃぁんにゃぁ~っ!!」
「んなっ!ふにゃ、大声で言うのはやめなんしっ!!」
そして照れているはにゃさん。今日はふにゃふにゃ萌えだけではなく、はにゃはにゃ萌えもできそうである。