今日のふにゃとお昼のふにゃ
【今日のふにゃ】
「ふぅにゃぁ~」
今日のふにゃも、ふわもふ。絶賛ふわもふ。本日は何故か朝寝坊をしたふにゃ。お昼近くに様子を見に行ってみれば、夜行性で現時刻はいつもぐっすりなシェリカさんに抱き着かれながらむにゃぁっと眼を擦っていた。
因みにシェリカさんは瑞獣アウリオアサシェルカ。いや、アウリオアサシェルカって何やねんと思われるかもしれないが、神獣ふにゃふにゃによく似た瑞獣である。わふたんお耳は上向きで若干そり上がっているのが特徴。ふにゃふにゃは基本はたれ耳なわふたんお耳だが、ウチのふうくんのような立耳もいる。だが、それでもたれ耳がそのまま起き上がっているだけで反り返ってはいない。ここが一番おおきなふにゃふにゃとアウリオアサシェルカの違い。
その他にもふにゃふにゃが昼行性で夜更かしが苦手なのに対し、アウリオアサシェルカは夜万歳な性質で夜行性。昼間はいつもふにゃふにゃ成分を感じる俺たちのベッドで寝ていたり、たまにちびっ子たちのお昼寝スペースでむにゃむにゃしていたりする。
本日はふにゃがお寝坊さんだったので、ふにゃをいつものように寝にきたシェリカさんにお任せしていたのだが。
「ふにゃ、おはよ。起きた?」
「ふにゃぁ~。起きたにゃぁ~。何だかもうお昼な気がするにゃぁ~」
「ふふっ、確かに。昼前だよ。お腹空いたでしょ?」
「ふにゃ、ふくにゃぁ、―――そうだにゃぁっ!」
ふにゃ、無事空腹にも目覚めた。
「体調は?大丈夫?一応はにゃさんにも診てもらったけど」
はにゃさんは薬剤師で、神獣や瑞獣の身体のことにも詳しいのだ。ふにゃふにゃ3つ子の長男・はにゃさんはとても頼りになる。そんなはにゃさんの見解はと言えば。―ただ眠いだけじゃろ―とのことだった。
でも、念のため不調がないか確認してほしいとも言われている。
「体調は~、お眠が治ったにゃぁ」
お眠って、治るって表現は正しいのか?いや、そう語るふにゃがかわいいのでまぁいいか。
「ごはん持ってくるから、ちょっと待っていて」
「ふにゃぁっ♡」
うん、元気そうだ。
俺はふにゃの頭をぽふぽふしてあげた。するといつものようにすりすりしてくれて、わぁ、ふにゃふにゃ萌え~。
そしてぐっすりなシェリカさんはといえば。
「んん、ふにゃふにゃ萌えじゃぁ~」
夢の中でもふにゃふにゃ萌えらしい。さ、さすがはふにゃふにゃ愛好会名誉顧問である!
※ふにゃふにゃ愛好会=ふにゃふにゃ好きが集まる会。俺・ウイの婚約者であるモモちゃん、妹のもゆちゃんも所属している。
【お昼のふにゃ】
「ふにゃ起きたにゃぁ~」
「おねぼうさんだいじょうぶにゃぁ?」
「ふにゃ、きょうはおねむだったね」
「おう、れっつすりーぴぉ」
と、ふうくん、すうくん、もゆちゃん、シーベリーちゃん。
あと、一番最後のシーベリーちゃんのセリフ!最後の小さい「ぉ」の意味が微妙にわからない!いや、幼児語翻訳脳内勘辞典によると、“きょうはおねむだったね”と言う、もゆちゃんのセリフそのものになると思うのだが。
因みにウチのちびっ子たちも、ふにゃがお目覚めと聞きわちゃわちゃと抱っこをおねだり。俺とはにゃさんがそれぞれ両脇に抱えて連れてきた。因みにお昼ご飯は執事のクヌ兄ことクヌギさんが運んでくれた。
神獣だし、瑞獣と一緒に仲良く寝ていたので、体調はもうバリバリ良さそうだが。本日のお昼ご飯は消化に良さそうなお粥にしてみた。
「ふにゃぁ~、お粥オン・ザ・おかかふりかけにゃぁ」
そうそう、ふりかけはおかかにしてみた。ふにゃふにゃはわふたんお耳なのに猫っぽい面が多くって。お魚、ーー特にカツオ系は大好きだ。カツオ節をぺろっと嘗めただけで、“もふにゃぁ”が出てしまうくらいに大好きだ。
いや、猫かいっ!やっぱり猫かいっ!全身でわふたん感めちゃ主張しているけど!因みにふにゃふにゃによく似たアウリオアサシェルカはわんこ系である。
シェリカさん自身は大人なお姉さんタイプなのだが、喜ぶとやっぱりしっぽふりふりしているし。骨の噛み噛み好きだし。夜、たまに骨を咥えているといつもとは違う印象のシェルカさんに出会える。
「全くふにゃは。ま、不調はなさそうじゃが」
そう言って、おかかとお粥を嬉々として頬張るふにゃの頭を、はにゃさんがなでなでと撫でる。
「ふにゃぁ~♡おかかで元気倍増にゃぁ~」
「なら、今日はちびたちとたくさん遊んでやりなんし。夜、寝られなくなったら困るからの」
た、確かに。昼間まで寝ているとなかなか夜、寝付けないもんなぁ。ちびっ子たちもふにゃを絶賛待っていたし、お昼ご飯を食べたふにゃは早速ちびっ子たちと戯れ始める。
あ、シェルカさん寝てるんだから下で、ーーとも思ったのだが。
「んん、ふにゃふにゃしておるのぉ~」
何だかシェルカさんの寝言が幸せそうだったので、まぁ、もう少しだけこのわちゃわちゃをここで眺めていようかなぁと思った俺であった。はにゃさんは苦笑交じりだったけども。




