神獣の社の日常
※短めですが神獣の社での一コマを、どぞっ(`・ω・´)ゞ
※今回は第3者視点でお送りいたします
【神獣の社の日常】
「レンさま。おいしい梅昆布茶が手に入ったのでどうぞ」
フェネック耳にしっぽを持つ、縹色の毛並みのなかの左側のひと房だけが長く白い神獣の社の神官長・カイルは神獣・ランリュウと休憩中だった。
ついでに本名はカイリェル・レヴィーシア。
因みに神獣ランリュウことレンさまはいつも休憩中のようなものなので、休憩に入る神官や巫女たちがだいたいレンさまのところに来てまったりするのである。
「あ、本当だ。んめぇな」
と、レンさまは梅昆布茶をひとくち啜ってそう答える。因みにレンさまの外見のおさらいである。シュガーブラウンの髪に竜角が2本、角の付け根にたれ耳がちなフェネック耳が付いている。また、シュガーブラウンの髪の左右のひと房ずつが白い。後ろからは竜のしっぽが伸びている。
凛々しい眉に力強い目つき。でも普段はまったりなおじいちゃん神獣である。
この神獣の社の一番の古参の神獣であるレンさまは、いてくれるだけでありがたい存在なのだ。
「さっきはファラも来たぜ。まーさんといっしょにな」
ファラとは神獣の社の巫女であり、神獣の巫女である狐耳しっぽの少女である。まーさんとはマ・ラカスのことである。マ・ラカスは神獣の社で愛されるふにゃいぬマスコット、―――ではなく実はすごい武勇伝を持つのだが。やはり最近はマスコット化している。
「おやおや、相変わらず仲良しのようで良かった」
「あぁ。何か最近じゃぁ、まーさんがファラのお守りみたいでさぁ」
「確かに。ファラちゃんのお兄さんのフィーリェも、目が届かないところではまーさんが付いてくれて助かるといつも言っていますよ」
「まーさんはツンデレってるけどなー」
「そこもまた魅力のひとつですよね」
ファラの胸に抱かれながらツンデレる。それが神獣の社のまったり風景なのであった。
くすくすと互いに苦笑するカイルとレンさま。
―――そして今日も、レンさまと神獣の社のみんなの和やかな休憩風景が続いていくのである。