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ふにゃ~っにゃにゃにゃ

ふにゃふにゃ萌えがしたい。


「ふにゃ~にゃっにゃっにゃっ」

あ、ふにゃが何か企んでいる。まるで猫が抜き足差し足で歩くかのように動くふにゃ。ふにゃふにゃお手手についつい飛びつきたくなる衝動を抑えながら、俺はその様子を窺っていた。


ふにゃの視線の先には、すやすやとお昼寝をする白い毛並みのふにゃふにゃ、ひにゃさんが寝転んでいた。相変わらずかわいらしいお姉さんふにゃふにゃである。


そしてその胸元には、お揃いの白い毛並みのもゆちゃんがすやすやと抱き寄せられながら眠っていた。ふにゃふにゃ萌えな上に猫耳しっぽ萌えっ!!

何と幸せな昼下がり。


さらにそんなかわいらしいお昼寝風景を届けてくれるふたりに忍び寄るふにゃと、それをドキドキハラハラしながら見守るシーベリーちゃんとぐりちゃん。

シーベリーちゃんはロップイヤーお耳にしっぽ、背中に翼を持つ神獣ビャウテンのひなである。対するぐりちゃんはグリフォンの女王のひなであり、わふたんお耳にグリフォンの翼、そして鳥の尾を持っている。


ふたりとも楽しいことが大好きで、ふたりもお昼寝していたはずだが何故か起きてしまったらしい。そしてふにゃを観察中。ついでに、ふにゃふにゃの双子のひなであるふうくんとすうくんは、俺のとなりですやすやとお昼寝中である。


「ふにゃにゃぁ~?」

ちょっと怪し気な鳴き声を出しながら、ひにゃさんに接近するふにゃ。


ふにゃ、ひにゃさんに一体何をするつもりなんだ!?ことと次第によっては、ひにゃさんに「めっ」ってされちゃうぞ!?まぁ、それはそれでいいんだけど。めちゃふにゃふにゃ萌え何だけども。


「ふにゃ、何してるの?」

と、そこに現われたのはひにゃさんのあるじであるフィーリェさん。狐耳しっぽの優しいお兄さんなのだが、我が家での愛称は“お母さん”である。

ついでに、狐耳しっぽのかわいい妹のファラちゃんがおり、彼女は我が家のかわいい妹である。


そして突然のフェーリェさんの登場に、ふにゃが「わふにゃっ!」と驚きバランスを崩す。まぁ、カンボジアの伝統ダンスのようなポーズをキメていたふにゃだ。あのポーズは割と難しいのである。集中力をがれるとバランスを崩しやすい。

※あくまでも日本で生活していたこともあるウイの個人的な所見です。感覚については個人差がありますのでご了承くださいまし。


ぽふにゃっ


あ、バランスを崩したふにゃがそのままひにゃさんに突っ込んだぁっ!?そしてむくりと起き上がるひにゃさん。


「あらあら、今回は失敗ね、ふにゃ」

そう、ひにゃさんがクスッと微笑む。


いや、“今回は”ってふにゃ。よくやってるの?そのふにゃーっにゃにゃにゃ。いや、絶対によくやっているよな、ふにゃだもの。


「ふにゃぁ~、失敗したにゃぁ~」

「次、シーベリーやる」

「ぐりも!」


「あらあら、じゃぁ楽しみにしてるわね♡」

どうやら、ひにゃさん公認の行事イタズラだったらしい。ドキドキしたぁ~。―――そして。


「あら、フィーリェ♡」

フィーリェさんに気が付いたひにゃさんがフィーリェさんに優しく微笑む。


「今日は早番だったから早く帰ってこられたんだ」

「あら、そうなの。それじゃ、フィーリェも一緒にお昼寝する?」

「そうだね。たまにはいいかも」

そう言って、フィーリェさんはひにゃさんの向かいに寝転び、そしてもゆちゃんをなでなでする。やっぱりお母さん!お母さん性ヤバいよフィーリェさん!


「あ、てことはちびちゃんたちに悪戯されちゃうのかな?」


「やったるでぇ」

「ぐりも」


「ふふっ、楽しみだね」

「えぇ、そうね」

何だかほんわかしながら二人は横になる。


―――けれど。フィーリェさんの狐しっぽのもふみに触れてしまったぐりちゃんが眠気に勝てずに寝落ちてしまった。いや、ふたりとも眠かったんかいっ!その証拠にシーベリーちゃんもぐりちゃんの横ですやすやとお昼寝し始めた。


「ふにゃも寝るにゃぁ~」

ふにゃも瞼を擦っている。―――いや全員眠かったんかいっ!

心の中でツッコミつつも、俺もちょっとばかりふうくんとすうくんと一緒にお昼寝することにしたのだった。


暖房で温められた室内はとてもぬくぬくだけど。


あぁ、早く春が来ないかなぁ。日向ぼっこが少しだけ恋しくなる真冬のひとときであった。


あぁ、うとうと。

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