今日のご注文
※飯テロならぬ・・・じゅーすテロ!!
「いらっしゃいませ」
「いらっしゃいませにゃぁ~」
今日はふうくんともゆちゃんがお店屋さんごっこをしている。
「こんにちは~」
「いらっしゃったにゃぁ~」
試しにすうくんと来店してみれば・・・
「こんにちは、にゃぁ!」
「ここでは何を売っているの?」
「えっとにゃぁ~、おふろにするにゃぁ?それともごはんにするにゃぁ?それともふうにするにゃぁ?」
何か・・・何かチガウ!!でも・・・
「じゃぁ、ふうくんで!」
俺は何の躊躇いもなくそう答えた。
『わふにゃっ!』
おぉ・・・!店員のふうくんとお客さんのすうくんが見事なコンビネーションを見せた!
しかし、その時・・・
「・・・もゆは?」
もゆちゃんが不安げに見上げてくる!はっ!これじゃかいけない!
「もちろん、もゆちゃんも」
「わ~いっ!」
「あらあら。それじゃぁ店員さんがいなくなっちゃうわよ?」
と、近くで見守っていたひにゃさん。た・・・確かに・・・!
たか、店員さんを指名するお店って・・・何かちびっ子の教育に悪そうな気がするのは・・・俺だけ?
「じゃぁ、何を売るにゃぁ?」
「う~ん・・・じゅーす?」
おぉっ!さすがはしっかりもののもゆちゃん!らしくなってきたぁっ!
「それじゃぁにゃぁ・・・何がいいにゃぁ?」
ふうくんがもゆちゃんを見やれば・・・
「う~ん・・・あ、りんごと、ももと、おれんじ!」
あぁ、いい感じのチョイスかも。
「すうくんは何がいい?」
「すぅは・・・りんごがいいにゃぁ!」
「それじゃぁ、俺はももにしようかなぁ」
「え・・・私か?」
背後から凛々しい声がして振り返れば・・・
「モモちゃん!?」
俺の婚約者のモモちゃんが立っていた。
「あら・・・ウイくんったら、モモちゃんを注文するなんて♡」
ちょっとひにゃさん!?茶化さないでよ・・・っ!
「いや、俺が頼んだのはモモジュースで・・・」
「私の・・・ジュース・・・つまり・・・汗か、唾液か何かか!?」
「いやいやいや、違う!違うから!この作品はR―18じゃないから、そう言うのなし!!」
「そうよ、ウイくんったら。まだウイくんたちには早いわ」
「てか、ちびっ子たちの前でそういう話は禁止!」
「ウイにーに、何の話してるの?」
うぐおぉぉっ!もゆちゃんの純真無垢な眼差しが・・・痛いっ!!
「あの・・・果物の桃のジュース!いまピーチティー淹れてきてあげるから!」
「うむ。なら私は豆乳入りがいい」
「すぅはね、すぅは、りんごにゃぁ!」
「うん、わかったよ。今用意してくるから。リンゴジュースはあったかいのでいいかな?」
「そうにゃぁっ!」
「ふうもりんごにゃぁ!」
「もゆはここあ!」
「じゃぁ、私はカフェモカ」
もかっ!何か、俺が最終的に淹れてくる役になってるけど・・・ひにゃさんカフェモカ!?
「あら、何か?」
「ううん、何もないよ」
モカも・・・用意できるから。
「なんかもゆとにてる!もゆものんでいい?」
「あら・・・子どもは飲めないのよ・・・困ったわね」
「もゆのめないの?」
「あぁ・・・それじゃぁ、ふわふわなココアを淹れてあげるから!」
「うん!ふわふわココアがいい!!」
「それじゃ、私ももゆちゃんにあわせようかしら。ちょっとボケようとしてやり過ぎちゃったわ」
えええぇぇぇっっ!!?カフェモカはボケだったんですかぁっ!?
「ひにゃねーねといっしょ!」
「一緒ね」
ひにゃさんともゆちゃんが微笑み合っていて、かわゆす。やっぱり猫耳しっぽのもゆちゃんとふにゃふにゃのひにゃさん。癒されるわぁ―――。
ふうくんとすうくんもだけど!
早速台所で準備をしていれば・・・
「ウイ~」
あ、ふにゃがこっちを覗いてくる。
「ん?どうしたんだ?ふにゃ」
「ふにゃも何か飲むにゃぁ」
「うん?何がいい?」
「えっと・・・ウイと同じがいいにゃぁっ♡」
「うん、いいよ。それじゃぁ・・・ホットリンゴジュースでいい?ふうくんとすうくんも飲むって言ってるし」
「そうするにゃぁっ♡」
そして全ての飲み物を用意し終えて、みんなに配っていたら気が付いた・・・。
あ・・・結局俺がウェイターさんみたいになってる!!
「執事でもいいですよ」
「メイドさんなんてどうです?」
現役執事のクヌ兄さんならともかく・・・ミリアさん!それじゃぁ女装だから!
「ハァ、ハァ・・・ウイのメイド服姿・・・」
やべ。何かお兄さまが柱の陰からハァハァしてるんだけど。
「コーヒー淹れてあげるから、ハァハァやめなさいっ!お兄さま!」
「わぁいっ!ウイのコーヒー!」
結局、お兄さまのブラックコーヒー、ミリアさんのふわふわココア、クヌ兄さんのシナモンリンゴティーも用意した俺であった。