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転生ではなく転死しました

頑張っていきます。

………………………………


……………………


…ん………


はっ。ここ異世界か!?ついに異世界か!?やべえワクワクが止まらん。目を開けるのがワクワクするのなんていつぶりだろう。小学校三年生くらいからは目を開ける度に憂鬱な気分になってたからなぁ。というわけで、開けるよ?開けるよー!?開けた途端視界いっぱいに石畳が広がる。


今いるのは石畳の部屋か………石畳がある…ってことは……


(異世界キターーーー!)


自分でもわかるほどテンションがおかしくなってる。あれおかしいな声でない。発声練習必須なのか。


(あーああーーああああーーーーーー)


んんん…?こうなったら回数あるのみ?


(ああああああーーーーーー!!)


(ああああーーーーーーー!うわああああああーーーーー!)


『おーいそこの少々うるさい女の子~?』


お、さっきの赤髪神様の声だが…


女?見渡してもいないなぁ。ま、関係ないか。発声練習つづけよ。


(あーめーんーぼあーかいなーあーい)


『うるさいって。無視やめて?話あるから聞いて?』


チッ割り込むなよ…まあ無視は良くないから怒らないとダメだけどな


まあ無視して、さてさて発声発声♪


(あーいーう)


『おい!?女の子っていったら君しかいないよね!?発声練習中の子!?わざわざテレパシーで話しかけてるんだよ!?』


は?俺?発声練習って言ったら物凄くあてはまるが女じゃないよ?


新手の煽りなら結構傷つくが……


『ありゃ?自覚ないのか?君、女の子だよ?』


ええ…心読まれちゃってる…ていうか男ですよ?漢だよ?何言っちゃってんの?


『あー幽霊は魂のありのままの形になるっていうしな…前世が男性だったからそう思ってるのかもな』


んん?幽霊?魂?なんだろう不穏なワードが飛び出てきたぜ。飛び出てくるのはどうぶつの森だけでいいんだよ?だがしかし、今の自分の身体がすごく気になるな。


『そいじゃあ、ひとまず君の体を確認させてあげよう』


そんな声とともに立派な楕円形の鏡が出てきた。う、うおぉすごい装飾。気圧される程の美しさだな…宝石と金銀の細工が繊細すぎる…。これ作るの何円ほどかかるだろう、恐らく兆単位の金額ですね、はい…。というかこんなの作れる職人さんいるのかな?


『あははは、そこまで言われると僕のだから照れるな。その鏡は幽霊の姿も映せる優れものだからね。確認してみなよ。』


神様のなら納得ですね。はははっ。では映りましょうか…緊張と好奇心で心がぐちゃぐちゃだな…。吸って…吐いて…よしっ!


…………………………


……………………………………


……だぁれこの美人さん。知らないよ?


あ、ありのまま今起こったことを話すぜ!俺が映ったはずの鏡には白髪の美少女が映っていた!何を言っているのかわからないだろうが俺も何をされたかわからなかった!ってポル〇レフネタやってる場合じゃないな。うーんもう一度よく見るが確かに美少女にしか見えない。腰下辺りまで伸ばされ少しウェーブした純白の白髪と血のように真っ赤な瞳が特徴的な少女でスタイルは抜群だ。着物のような白い服を着ているからイメージでいうと雪女みたいな感じか…。本当に俺なのか…?神様が幻影を見せているとか夢とかじゃなく?


『うん君だね。騙してないし。現実だよ。ついでに君は幽霊だよ。』


そですか…。美少女になれて喜べばいいのか、男じゃなくなって悲しめばいいのか、それともなぜ幽霊になっているのかと怒ればいいのかもう分からん…。


ていうかなんなの?転生したら既に死んでるって状況。転生じゃないよね言うならば転死じゃないですか…。


『混乱してるらしいから順々に説明しつつ整理しよう。まず、君は異世界に転生したが幽霊として転生した。』


なんでぇ?人の身に生まれたかったよ…。死んでから死んだ状態で生まれてくるってややこしいなぁ。現状全く変わってないよぉ。


『こればっかりはしょうがない。転生先の生物は知能ある生物の中で抽選だったからね。』


なら俺の他にもこういう人はいるのか?いるならその人と一緒に居たいが…。


『んー99%人間、1%人外の抽選結果で見事引いちゃったからねぇ。』


当たりっぽいけど普通に外れだな。なんたる運の悪さ、極まってるな~さっすが俺。


『それじゃあ次に、幽霊の見た目っていうのは魂と魔力のみで形成されるので魂そもそもの姿の影響を色濃く受けるから君の姿は女の子になっている。』


ふむふむそういうことですか。…ということは俺は魂からの女子なんですね…。


『まあそうなるね。前世が男性の体だったってだけだから。もうすぐしたら言葉遣いとか態度とか心とかも女の子になっていくと思うよ。だから変な感じなのは今だけだね。』


了解です。日にち薬っていいますもんね。すこぅしショッキングだが。


『最後は…』


待ってください。まだあるんですか?これ全員に言って回ってるんですか?


『んーんーこれらは全部君だけだから安心して?最後はね…君は時空枠のズレで全員より百年前に転生しました。』


え?マジかよ。ていうか聞いてませんけど?ノリでさり気なーく言ったらばれないとか考えてませんよね?

『ギクッ』

ギクッて自分で言うんですか…?。はぁ…図星なんですね。まあ会いたくないから好都合ですが。正直実感わかないな。36500日?すごいな。…うまくいけば偉人になれるかもしれないな


『まあこれらの君が持つ有利な点と不利な点だね。これから百年間ここにいるのも暇だろうし責任もあるから此処にこの世界の中に存在する魔法をすべて乗せた魔術本っていう本を置いていくからこれでも勉強しなよ』


お、おう分かった。


……そういえば、その本には人体を作る魔法とか乗ってるのか?


『ああ、確か載ってたよ。ついでに魔力は餞別として一日に使い切れないくらいあげるよ。』


よしっ、なら身体の入手が最優先だな。ここまで面倒を見てくれてありがとうございます。


『僕の不手際だからね。これくらいやらないと。』


まあ感謝するのが今の限界だし神様の持ってないものは俺は持ってないしな。恩が返せないのが心残りだ。いつか自分の体を持ってのし上がって、恩返しが出来るようになろう。後から転生してくるあいつらがビビるくらい、誰も知らない人がいないくらい偉大に有名になってやろう。せっかく長い長い時間をアドバンテージとしてもらったんだ。神代にも聞かない下剋上の伝説を残してやる。


『はははははっそうか、やる気満々で良かった。身体と精神のすり合わせも順調に進んでいるようだし安心したよ。恩返し楽しみにしてるよ。』


うん、必ず恩返しするよ。それまで待っててね。言葉遣いも変わってきてるってことは神様の言うとおりすり合わせも徐々に進んでいるみたいですね。まだ変な感じですけどね。


『ま、すぐに慣れるよ。それじゃばいばい。』


さようなら~


転生してからすぐだけど前途多難ですね…

ま、改めてこれから頑張って行きましょうか!

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