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第21話 その先に待ち受けるものは

2章です。

毎日20時に投稿できるように頑張ります。

よろしくお願いします。

 ゴブリンキングを倒してから1年以上の時が流れた。


 新しい街の名前はイルグシアに決まった。


 ただしカーメル伯爵領ではなくなり、天領となり、ジークが正式にイルグシア迷宮の管理者となった。


 王都に行ったときに、金の宝剣やミスリル銀のインゴットを献上し褒美として子爵に陞爵された。


 もちろんイルグシア迷宮を見つけたり、アルメリア周辺の治安維持活動も評価に入っている。


 普通であれば下級貴族は上級貴族の下に就くのだが、ジークは特別に誰の下に就くわけでもなく王の直下という事になっている。これは上級貴族と扱いが変わらない。


 ただこういったことは稀にあって前例がなかったわけではない。



 カーメル伯爵も辺境伯に陞爵された。


 イルグシアの街は順調すぎるくらい発展しており、当初の目論見通りペーパーを終了したEランク冒険者がかなり集まった。


 当然冒険者ギルドの誘致にも成功した。


 3階だけはBランク以上推奨と口酸っぱく言っているのでいまだに3階に行くのは俺ら以外にはいない。


 俺はこの一年はアイクと共に座学に励んだ。


 四則計算は前世の記憶があるので特に問題なかったが、この世界の常識を全く知らなかったのでちょうどよい機会だったので勉強した。


 まず俺が住んでいる国はバルクス王国という所で中央大陸の南西にある所らしい。


 中央大陸では国家間の戦争が頻繁に起きていて東のザルカム王国とは今も小競り合いを続けている。そのためこの国では有用な冒険者をすぐに貴族に取り立てて戦力を確保している。


 ただイルグシアはバルクス王国の最西端にあり、こういう戦争とはあまりかかわりがない。


 この世界の人達はMPを枯渇させてはいけないと教えられるらしい。


 小さいころにMPを枯渇させると意識が戻らなくなったり、死んだりすることが頻繁に起こるらしい。


 俺は積極的にMPを枯渇させていたのでびっくりした。


 恐らくだが、魔法の才能が無い人はダメなのかもと思った。


 あとこの世界の貨幣の価値も習った。


 石貨 100円

 鉄貨 1000円

 銀貨 1万円

 金貨 10万円

 白金貨 1億円


 という感じだ。


 もう一つ元日本人の俺にはあまり馴染みのない爵位もなんとなくだが覚えた。


 上級貴族が公爵、侯爵、辺境伯、伯爵

 下級貴族が子爵、男爵、(準男爵)


 となっている。準男爵だけ継承権がないので世の風潮では貴族ではないとの事。


 上級貴族の場合、継承者以外、その家に保有爵位が無ければ、準男爵か平民になるらしい。


 前にも触れたが、下級貴族は基本的には上級貴族に仕える。


 国王が上級貴族に領地を与え、上級貴族が下級貴族に領地を与えるという図式になる。


 そして子爵や男爵、準男爵には領地が与えられない事も多々ある。


 騎士団長や魔術団長がそうだ。



 また〇〇伯爵の〇〇には領地や地域を指す言葉が入る。


 カーメル伯爵はカーメル地方を治める伯爵という事だ。


 先ほども言ったが子爵以下は領地を持たないものも多い。ジークみたいな者だ。


 そういった者への敬称は難しいらしく、卿と呼ぶかジーク様と呼ぶかは任されているらしい。まぁ敬うという雰囲気があればいいという事か。


 ずっと座学とMP枯渇だけをしていたわけではない。


 週に1回は3階のボス部屋に4人で向かった。


 ただ3回目からは俺とアイクの二人だけになった。


 その成果がこれだ。


【名前】マルス・ブライアント

【称号】風王/ゴブリン虐殺者

【身分】人族・ブライアント子爵家次男

【状態】良好

【年齢】6歳

【レベル】11

【HP】34/34

【MP】5878/5879

【筋力】29

【敏捷】30

【魔力】40

【器用】30

【耐久】31

【運】30

【固有能力】天賦(LvMAX)

【固有能力】天眼(Lv7)

【固有能力】雷魔法(Lv0/S)

【特殊能力】剣術(Lv5/B)

【特殊能力】火魔法(Lv1/G)

【特殊能力】水魔法(Lv1/G)

【特殊能力】風魔法(Lv8/A)

【特殊能力】神聖魔法(Lv3/B)



 まぁかなり化け物じみたステータスになってきた。


 Cランク冒険者の上位くらいはいっているであろう。


 ちなみに俺の鑑定の儀は特例で免除された。かなりの工作をしたらしい。


 まぁこんなステータスがバレたらどうなるか分からないからありがたかった。


 あと神聖魔法で状態異常回復のキュアを覚えた。


 そしてアイクはというと


【名前】アイク・ブライアント

【称号】-

【身分】人族・ブライアント子爵家嫡男

【状態】良好

【年齢】9歳

【レベル】16

【HP】50/50

【MP】862/862

【筋力】34

【敏捷】34

【魔力】19

【器用】22

【耐久】31

【運】10

【特殊能力】剣術(Lv4/C)

【特殊能力】槍術(Lv6/B)

【特殊能力】火魔法(Lv4/C)


 アイクは大幅にMPを伸ばした。


 また火魔法もレベルが上がり、より万能になった。


 来年学校が始まるらしいのだが、ステータスが高すぎていじめられないか不安だ。


 そして我らがアイドルのリーナはというと


【名前】リーナ・ブライアント

【称号】-

【身分】人族・ブライアント子爵家長女

【状態】良好

【年齢】3歳

【レベル】0

【HP】3/3

【MP】1/1

【筋力】1

【敏捷】1

【魔力】2

【器用】2

【耐久】1

【運】20

【特殊能力】水魔法(Lv0/D)

【特殊能力】土魔法(Lv0/D)


 能力は変わっていないが、可愛さがもうとんでもないことになっている。

 俺とアイクとジークはもうデレデレだ。



 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


 俺は今一人暇を持て余している。


 アイクは四則計算で苦戦しているので暇つぶしにイルグシア迷宮に潜ろうと思っている。


 3層に行かなければ一人でも潜ってよいと言われているのだ。


 まぁ慎重な俺は蒼の牙のメンバーと一緒に潜るんだけどね。


 かねてから俺はイルグシア迷宮の行ったことが無い場所に行ってみたかったので、リーダーのバンにその旨を伝えたところ快く引き受けてくれた。



 1層から探索を始めた。俺は1層に入ってすぐの丁字路は最初だけ右に行ったのだが、それ以降はずっと左にしか行ったことがない。


 マッピングを完璧にするためにも一度は行ってみたい。


 通路や部屋にいるゴブリン達を倒しながら進んだ。


 かなりの距離を歩いた。恐らく1層が一番広いんだろう。


 そして最後の部屋、つまりもう先がない部屋までたどり着いた。


 最後の部屋は普通の部屋よりも小さかった。普通の部屋の半分くらいだ。


 そしてこの部屋には明らかにおかしいところがある。


 壁だ。この壁は魔力で出来ている。というか魔力障壁なのだろうか?


 魔力眼で見ると明らかにこの壁の先に何かがあると分かる。


「そこの壁なんですが、何かおかしくありませんか?みんなで一緒に調べてもらってもいいですか?」


 こういう普通じゃないようなところは複数人で確認するのが一番いい。


 たとえ罠だとしてもみんなで触れば怖くない。


 蒼の牙のメンバーたちが魔力障壁のような壁に触れる。


 どうやら普通の壁らしい。



 注意しながら俺も触ってみると、俺の手は何の抵抗もなく壁の中に入った。


 何か気持ち悪い感覚が壁に触れている手と腕を通じて伝わってくる。


 みんながぎょっとした表情をしている。


「ど、どうした?どうやって壁に手をいれたんだ?」


 リーダーのバンが驚きながら俺のほうに寄ってくる。


 俺が手を壁から出そうとすると、何かに掴まれているような感じがして、手が壁から抜けない。


「手が抜けなくなってしまったんですが、出すのを手伝ってくれませんか?」


 メンバー全員で俺の体を引っ張ったり、壁を破壊しようとしたりするのだが、びくともしない。このままではどうしようもない。


 ジーク達に連絡を取ってから行動となると何時間もこの状態という事になる。


 少し考えてから結論を出す。


「バンさん、僕はこのまま向こう側に行ってみます。バンさんたちは父の下へ向かって報告してください。僕も戻れるようでしたら、あとを追いかけます」


「俺もその手を考えていたんだが……危険だぞ?戻って来られない可能性もある。いいのか?」


「はい。僕なりに結構考えたつもりですので。お願いします」


「分かった。それでは俺とイリスは念のために残る。他のメンバーでジークさん達の所へ報告に向かってもらう」


 とてもいい提案をしてもらい、即時に頷いた。


「この壁はかなり分厚いみたいです。手の先はまだ壁の中ですので中に入ったら声が届かない可能性が高いです。では行ってきますので、お願いします」


 そういうとちょっと待てと言われ、手のひらに小さな水晶が置かれた。


「これを持っていろ。この水晶は対になっていて10kmくらい離れていてもお互いの場所が分かるようになっている。今もう一つはメンバーのアンが持っているがそれをジークさんかアイクに渡しておく。今もう一つの水晶の反応が分かるか?」


 水晶からもう一つの水晶が離れていくような感覚が受け取れる。


「はい。なんとなくですが、ここから離れていくような感覚があります。きっとアンさんがお父様の所へ向かっているんだと思います。ありがとうございました。だんだん右手と右腕の感覚が無くなってきて怖いので向こう側に行きます。では」


 俺はそう言ってから壁の向こう側のほうへ歩いた。


 壁の厚さは10mくらいあった。壁の中では息はできるのだが、気持ちが悪い。


 視界も暗くて悪いはずなのだが、なぜか見える。


 10mくらいあったというのは10mくらい前が明るいという事だ。恐らく壁の切れ目だと思う。


 魔力障壁の中はこんな感じなのかと思いながら、歩く。


 歩きながら風纏衣(シルフィード)を使い、最初は安定しなかったが、すぐに慣れて纏う事が出来た。


 そして壁の向こう側に出た。



 目の前にある光景は……


少しでも面白い、続きが気になると思う方は

★★★★★とブクマの方を頂けたら私のモチベーションにも

なりますので是非よろしくお願いしますm(__)m

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― 新着の感想 ―
[良い点] 面白いです。量も多く、ワクワクしながら読み進められます。 [気になる点] 妹のリーナの能力値が前回見た時(疑問に思ってみると1章の8話でした)は水魔法・土魔法共にDでした。今回は魔力・器用…
[良い点] 面白いです。量も多く、ワクワクしながら読み進められます。 [気になる点] 妹のリーナの能力値が前回見た時(疑問に思ってみると1章の8話でした)は水魔法・土魔法共にDでした。今回は魔力・器用…
[一言] 魔力眼。(ry 登場2度目かな? 〉そして最後の部屋、つまりもう先がない部屋までたどり着いた。 最後の部屋は普通の部屋よりも小さかった。普通の部屋の半分くらいだ。 そしてこの部屋には明らかに…
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