それぞれのスタートライン
アルチェは眷属の儀式を始めた
「すげ〜」
思わず声に出てしまう。何がすごいんだかは分からない。だが、ただただすごいということしか思いつかない
彼女は、舞っていた。少しぎこちなく感じるがキレはある。呪文のようなことを言いながらポップダンスを歌舞伎に近づけたような感じで舞う。
突然俺の方へ歩いてきた
<ブラットコントロール>
彼女がそれを言った途端彼女の右の手の薬指の先から血が出てきた。血は一円玉ぐらいの大きさになるとものすごいスピードで俺の口の中に入っていった。
「う、ウガァーーーー」
刹那俺の体は思いっ切り殴られるような激しい痛みが全身を襲った。
それから2,3分経ったのだろうか痛みは徐々に消えていき完全になくなった
ピロン 【職業】弱者 から【職業】魔王の眷属にジョブチェンジしました。【職業】魔王の眷属になったことにより【スキル】痛み交換を手に入れました。
お、俺のスキルが増えたな。少し確認してみるか
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橋本 オワリ
【職業】魔王の眷属 Lv1
腕力 2
脚力 4
魔力量 6/6
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【スキル】
諦め、危機検知、痛み交換
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【称号】万物の餌
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【スキル】痛み交換
主の痛みを自身の痛みにして主を守る
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「どうだ、貴様は、我の眷属になったのだ少しは強くなっただろう。どれ、ステータスを確認してやろう」
アルチェは俺のステータスを確認した
「どういうことだ」
アルチェはおれのステータスを確認すると驚愕していた
「貴様弱すぎやしないか」
「言われなくても分かってるよ」
「だがこれなら育てがいがあるものよ。・・・一気にLv100にしてやる我の服に捕まるがいい、なに心配するなこの服は聖剣でも破けぬ特別なものじゃ、ホレホレ遠慮するな捕まれ捕まれ」
俺は心配しながらアルチェの服に捕まった。
「ではいくぞ」
アルチェはそう言うと背中から黒い羽を出し飛び始めた。
「どうだ、はやいだろ」
アルチェは、誇らしげにそういった。
確かに早い時速20kmぐらいだろう
そんなスピードで進んでいった
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ハジメ視点
俺たちは国王グランタールからこの世界の状況を聞いた。
なにやら魔物の頂点に君臨する魔王と呼ばれるものがいて魔王から放たれる力により魔物のが強くなり繁殖能力が上がったらしい。そのため家畜や農産物、野生の動物が減少しているらしい。
このままでは、この国どころかこの世界から生命がなくなってしまうらしい。
「では、今日は急にこの世界に来て戸惑ってると思いますから事前に用意した部屋でお休みください」
そして、国王が出てきた部屋から従者らしき人たちが来て俺たちを部屋に連れて行った。
「あれ?」
俺は一つ疑問を感じた。
「オワリがいない」
クラスメイトの一人がそう言った。
そうだ、オワリがいない今の声でオワリがいないことに気がついた。
「オワリがいない。誰か知らないか?」
誰からも返事がなかった。一人だけ転移しなかったのか?
「俺オワリが教室の壁を破壊していたのを見たよ」
「ということは一人転移を免れたということか」
「なんだよあいつだけ巻き込まれてないのかよ」
オワリへの罵倒が激しくなった。