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モフの孤児院

 モフ国も高度成長期に入り発展がとどまることをしらない、今は積極的に人間を増やすことを進めている、いわゆる移民だ



その中の一つに孤児院がある、この孤児院周辺各国から孤児たちを積極的に集めに集めに集める



 そんな孤児院に今日も一人の孤児がやってきた





 僕の名前はコジ丸、小さいときに両親をなくしてからずっとおばあさんと住んでいたんだけど、この前お兄さんと駆け落ちして家から出て行ったんだ




 おばあさん曰くコジ丸ももうすぐ15歳になるからアタイも自分の人生を歩んでもいいよねっていってた、最後の50台のうちにやりたいこといろいろやるんだって




 という形でもうすぐ15歳で成人を迎えるんだけどもちろん職も何もない時にこのモフ国の事を噂で聞いたんだ、なにやらモフ国では大々的に孤児を集めていると、そんな噂を聞いたときはなんかやばいことでもやってんじゃねえのって思ってたんだけど




 ぼくの村にもその元孤児ってのが来たことがあった、その人は孤児って言われても全然そんな風には思えないような、村の人が着ているよりも良い服をきて身だしなみがしっかりしていた、イケメンとかそういうんじゃないんだ、なんというか清潔って言葉がぴったりくるような、こういう人がもし商売でもやっていればすごく信頼できそうなそんな雰囲気があった




 ぼくはその人と話す機会があって、というよりも村のみんなからの質問攻めされていたときにモフ国のことを聞いた




 今では信じられないが、その清潔なみためをした人は孤児としてモフ国に来る前は、ミナーミ国のスラム街にいる子供盗賊集団の一人だったんだって




 でもそこからどこからともなく現れたモフ達に拉…… 誘われてモフ国に来たらしい、そこからは驚きの連続だったという、3食お腹いっぱいに食べられて、毎日風呂に入り、衣服も新しいのを与えられ、なんと孤児院の個室の部屋でベッドに寝て過ごしているんだとか





 やばい、孤児がそんな良い生活をできるなんてありえない




 じゃあ仕事がやばいかっていうとそんなこともない、人間はモフが得意ではないようなことをやるだけ、接客業や火を扱う仕事(モフはよく燃えるため)だったり、芸術関係のことだったりと、モフ国では爆発的に成長し人も増えているから仕事はいろいろあるらしい





 あとモフ国の孤児には独自の教育と生活習慣の改善の義務があるらしい、生活習慣の改善とは、毎日洗濯した綺麗な服を着るとか毎日風呂に入るとかそんな感じ、なにそれ最高じゃん





 なかにはだらしない人もいるらしいんだけどそれだけは強制らしい、まあバカな法律がないけど、そういう人としての品性を向上させることは義務らしい、確かにみだしなみや整理整頓が義務付けられることによって、なぜか犯罪率なども下がってくるということのようだ、興味深い




 まあ、そんな犯罪率などは恵まれた環境からそんなに、窃盗とかはないみたいんだけど、男どもが数十人集まっても喧嘩が全然おきないんだって、すげえなそれ




 そんなモフ国が孤児達を集めているとたまに孤児に交じって40歳くらいのおっさんも子供のふりして入ってくるらしいんだけど、そんなのせずともモフ国は有能かやることやる人なら普通に働き口をもらえるらしい




 で、じゃあこのお兄さんはなんでそんなモフ国を出てなんでこんな田舎の村にきたかというと、ずばり嫁探し出そうな




 お兄さんなら適当に村娘に声かければ一発でお持ち帰りできそうだけど、厳密にはそうではないらしい




 曰く、モフ国に有能な人に住んでもらうための勧誘も兼ねているそうだ、なんと狡猾な。自由恋愛と称して有能な人材を他国から引き抜く策略恐れ入ります




 そういうことで、そのお兄さんはうちのおばあさんと駆け落ちしモフ国に帰っていった、うちのばあさん59歳とは思えないくらい筋肉してるし、昔はこの辺の裏のまとめ役でブイブイ言わせてたしなあ、有能だよ確かに……




 そんなおばあさんとお兄さんは2人で最後に、コジ丸君もモフ国に来なよって言って2人手をつないで去っていった



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