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第14話 帰国

 帰りも大統領専用機でひとっ飛び。

 家に着いたのが日曜に夜22時というとっても濃い3連休だったな。

 とにかくこの時差ボケの感覚はどうしてくれようか。

 夜だと言うのにまったく眠くないし……明日から学校なんだけどな。


 ちなみに日本へ着いたら何故か俺のパスポートが出来上がってた。

 申請した記憶とかは当然ない。この写真とか何時撮ったんだよ。


 そして、俺の家に移動するに当たって、秘書のキャサリンともう一人メイドが着いてきた。

「エヴァデス。ヨロシク」

 カタコトながら唯一日本語が話せるということで選ばれたメイドだそうだ。

 なんでも日本のアニメが大好きで覚えたらしい。

 日本に来れてとても喜んでいるようだ。


 もう一人くらいメイドが欲しいらしく、そちらは日本で手配しているらしい。

 まぁ、じっちゃんから受け継いだ家には空き部屋は余りまくってるから別に構わないか。




 そして、翌朝。

 俺とフランチェスカが一緒に登校したものだから、そりゃもう大騒ぎだ。

 フランチェスカはもうラブラブなのを隠そうともしない。


 相談の結果、婿入りってのは内緒にしておこうと言うことになった。

 実際のところ、俺もフランチェスカもまだ15歳。日本の法律では結婚できない年齢だ。


 そこで二人は婚約者ということにしておいた。

 親同士が決めた許嫁いいなずけで、そのことをまったく知らなかったという設定だ。

 設定にムリがあるような気がしないでもないが、フランチェスカの一族のこととかあまり話したくはないからな。


「ふーん、そうなんだ。それで二人は多賀島くんの家で暮らすの?」

「うん、多賀島くんの手料理を食べさせてもらったの」

「きゃー、同棲どうせいしてるなんて」

 なんか周りはものすごく盛り上がっているな。


 男どもからは羨望せんぼうの眼差しで見られてる。

 まぁ、このフランチェスカの美貌だから、これは仕方ないだろう。

 俺も逆の立場ならそうしてると思う。


 そして男どもの心の声が聞こえてくる。

(やったのか。この美少女とやったんだな)

 そう言いたいのがよくわかる。

 童貞たちよ、俺は一足先に卒業させてもらったぞ。

 うらやましいだろ。

 これは俺のモノだからな。

 お前たちにはやらないからな。


 とりあえず学校側には何処からか圧力がかけられてるらしくて、特に問題ないようだ。

 まぁ不純異性交遊とかで停学とかになったら問題だから一安心。実際のところ、そんな理由で処分とかあるのかどうかは知らない。




 3限目は体育の授業だった。

 体育は男女別となってるんだけど、今日は水泳。

 あくまで別なんだが、プールは1つだけってことで、同じ場所での別授業。


 そういえば、フランチェスカって競技用の水着って持ってたんだろうか? と後になって気づいたが、ちゃんと持っていたようだ。

 競泳用の水着姿もまぶしいぜ。

 そういえば先週までは、水泳の時に女子の競技用の水着姿をまぶしく見てたものだが、もうまったく他の女子のこととか気にならなくなってしまった。

 俺も現金なものだな。


 ただ、こうして他の女子と一緒にフランチェスカの水着姿を眺めていると、ちょっと胸が寂しいのが気になるな。

 同年代の日本人の中に混ざっても、小さいんだ……

 本人にも言ったが俺はそれもまたいいと思ってるのは本心だよ。

 あらためて言っておくが、決してロリではない。大きいおっぱいも、それはそれで大好きなのはフランチェスカには内緒だ。


 女子の方は計測のようだ。

 フランチェスカが他の女子とともに、飛び込んでいく。

 フランチェスカの泳ぎの美しさはすでにアメリカの湖で見て知っている。

 圧倒的な速さで25メートル泳ぎきったフランチェスカが俺の方に向けて手を振っているので、俺も振り返したら周りの男どもにこづきまわされた上、プールに叩き落とされた。


 俺は世界で四番目に強いらしいんだが……

 学校ではそちらも内緒だからな。


 とまぁ、平凡だった学校生活もすっかり様変わりしてしまったけど、これは仕方のないところだろう。

 どこまで、こうやって平凡な高校生してられるかはわからないけど、もうしばらくはいいんじゃないとフランチェスカも言ってくれてるので、そうさせてもらうことにした。




 学校からの帰り道、フランチェスカと腕を組んで繁華街を歩いていると、おかしな奴らに声をかけられた。

「兄ちゃんよ、なんかえらいべっぴんの外人さん連れてるじゃないか」

 この街にもこんないかにもって感じのチンピラがいたんだと逆に感心しちゃったぜ。

「どうする? 物理的につぶす? 社会的につぶす?」

「面倒だよな。別にこの程度のやつらは何処にでもいるだろ?」

「それじゃ」

 ってことで、二人で優しく無力化しておいた。ナイフを持っていたが、この程度の武器でどうこうできるとか思ってるのか?

 相手の力量がまったくわからないってのは困ったものだよな。


「覚えておけよ」

 と定型文を残して逃げていったけど、覚えてたらお前らが困るんじゃないか?

 ほら、どこからか現れたキャサリンが何か連絡してるし……

 どうやら社会的につぶされてしまうようだな。

 かわいそうでもないから、それはそれでいいんだが。


 別にああいう害虫とかどうでもいいと思ってたんだが、放置しておいたらおいたで、また現れるかもしれないから、それはそれで面倒なんだよな。

 前はこっちにちょっかい出してこなければそのままにしておいたんだが、これからのことを考えると潰しておいたほうがいいのか?

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