TIPs:紹介するよっ!その3 (冒険者ギルドについて)
「本日はギルドについて説明しちゃうよ!解説は私、櫛引木葉と〜」
「迷路でお送りするわ」
「ギルドってよく聞くけど、何なのかなー?結構面白い人たちが集まってたね〜」
「本当に下品な屑ばかりだったけどね」
「迷路ちゃんは辛辣だよぅ……」
「私は事実を言ったまでよ。基本は屑ばかり。それも底辺冒険者に屑は多いわ」
「あ、あはは。説明自体は基本2章3話と2章15話を見てくれれば全然問題ないけど、もう一度細かいところまでキチンと説明するね♪」
まずはギルドとはざっくり言えば、
『冒険者稼業をしているものたちの集まり』
というものだ。
「ていうかそもそも冒険者が何なのかよくわからないんだよね〜」
「そうね。その辺は曖昧になっていたからね。ではそちらから説明しましょうか」
冒険者とは、まぁ一言で言えば傭兵みたいたもの。国家の軍隊には仕えていないが、【ギルド連盟】なるものに加入している。これに加入することで【タグ】が与えられ、それが身分証明書と冒険者の資格となる。これを持っていると何かと便利なので冒険者はほぼギルド連盟に登録している。
「ギルドと言っても色々あってね、冒険者ギルドは戦闘系、他には商業系ギルドや農業系ギルド……まぁ組合みたいなものね。ただやはり基本的には冒険者ギルドのことを略称でギルドと呼んでいるわ」
冒険者は冒険者ギルド連盟に所属しており、それに所属する冒険者の中でチームを組んでギルドとしている。まとまり的には、
ギルド連盟本部>ギルド連盟支部 (ギルド会館)>各ギルド>冒険者
という感じで組織に属している。神聖パルシア王国の場合はさらにそのギルド連盟を管轄する【七将軍】というものが存在しており犯罪者の逮捕に有効活用されている。
「こうやって冒険者たちはギルドに入り、その中でまたチーム分けしてモンスター……まぁこれは魔族、魔獣を指す言葉ね。それを討伐していくわけ」
「自主的になの?」
「それもあるけど、大半は【依頼書】と呼ばれる紙を見ての討伐ね。各地域の依頼人はギルド連盟の支部に依頼書を出して冒険者たちに討伐を依頼するの」
依頼人は各地に設置された【ギルド会館】まで赴き、それを受付嬢に提出して依頼を受けてくれる人を待つ。このギルド会館は王国のみならず帝国や連邦、連合王国や東方共同体でも機能している。その点で言えばギルド連盟というのは中立的な立ち位置なのだ。
「国内ギルド連盟本部のギルド会館は王都:パリスパレスにあるんだよね♪で、ラクルゼーロにあったギルド会館はギルド連盟支部の建物!」
「正解よ。そして全ギルド連盟本部のさらに上が、連合王国首都:ロンディニオンに位置してるわ。またその街それぞれに点在するギルド達は最寄りのギルド会館に拠点を置いているのよ。とは言え流石に入りきらないから弱者は淘汰されていく。必然的に大きなギルドに入ろうとするものが増えるわけ。そして入ったギルドで仲間を見つけて冒険に出かける。まぁこんなところかしら」
依頼人→→ギルド連盟 (各地のギルド会館)→→冒険者
というのが簡単な図。で、もし依頼を達成した場合、依頼人の出した依頼金はギルドで【報酬】となって冒険者たちの手に渡る。
「ラクルゼーロの例でいえば依頼人はラクルゼーロ市、それをカルメン卿やシドといったギルド側の人間が冒険者に仕事を斡旋。そして依頼を果たした私たちは、ラクルゼーロ市の依頼金を報酬として受け取ったわけ。たんまり入ってきたわね」
またギルド会館では依頼 (クエストとも言う)の受注の他、金庫や資料の管理なども行われている。もし強盗なんぞしたら七将軍の直轄兵がやってくるのでご注意を。
…
………
………………
ギルドにも色々ルールが存在する。それは、【タグカラー】に見合った依頼を受けること。
「タグカラーは2章3話で説明したねー♪確か依頼達成ごとに評価点がつけられていってそれで昇級していくんだよね?」
「そうね。ではもう一度見ていきましょうか」
金月
銀月
銅月
紫月
蒼月
翠月
黄月
橙月
紅月
白月
金銀銅は定番として、その下は虹の寒色系から強くなっていくと考えれば簡単。この10段階評価はクエスト受注に大きく関係しこのタグカラー以上でなくては受注できないというクエストは多い。
「はいここ2章3話のコピペよ。おさらいのために引っ張ってきたわ」
「金月級のメタさだよ……」
「私たちは翠月級。因みにここまで来ると近衛騎士団の面接が受けられるわ」
「えっと……傭兵が正規兵になるってこと?」
「あたりよ。冒険者は橙月級以上で各駐屯地の【騎士】として勤められるわ。まぁ職としては安定するけれど、戦争に駆り出されまくるからオススメはしないわね。職のない冒険者は基本地方の騎士になっているわ」
騎士になっても普段は依頼を受けてクエストに向かうこともある。こうやって地位を築いていこうとする冒険者、ガンバ!
「王国の戦争は王都から派遣された将軍や各軍管区を収める貴族たちが指揮官となって各駐屯兵を率いることで成立するわ。その際多くの冒険者を募っての決戦になる」
王国の要所などには将軍や主幹が常駐し、各兵団を動かす。彼らが派遣されていない場所は各地の貴族が彼らの兵を率いて参戦する。これで正規兵と冒険者の違いがわかってもらえたはず。
「今の将軍や主幹はギルドの実力者たちがそのままその座に収まったものが多いわ。例えば七将軍:エデン・ノスヴェル」
「あー、ハザールドの惨劇シーンは見てられなかったよぅ……」
「えぇ、あれは最低だったわね。エデン・ノスヴェルは昔は銅月級の冒険者。それが今の国王によって召し上げられて将軍となったの」
「異端審問官もそんな感じだったよね?」
「異端審問官は満月教徒かつ上位タグの冒険者が務めているわね」
「ふぇぇ……難しい」
「まぁこれは正直覚える必要はないわ。ただ細かいところまでハッキリ知りたい人のための説明ね」
…
…………
………………………
「思ったんだけど、銅月とかってどれくらい強いの?」
「レベルによってタグカラーが決まってるとは一概には言えないけど、大体の目安はこんな感じよ」
【最上位冒険者】
金月級:推定90レベ (ぶっちゃけ99.9%無理)
銀月級:推定70レベ (ほぼこれが最上位)
銅月級:推定50レベ (ここから人間やめてる)
【上位冒険者】
紫月級:推定45レベ(レガートなど最強クラス)
蒼月級:推定38レベ(シドなど有力者クラス)
翠月級:推定30レベ(エゼルなどの多少腕利き)
【中位冒険者】
黄月級:推定20レベ(イキリ野郎が多い)
橙月級:推定15レベ(ここから騎士になれる)
【下位冒険者】
紅月級:推定9レベ
白月級:推定3レベ
「因みに貴族の子供とか、訓練を積んだ子は白月でも騎士になる場合があるけど、そういうのは除くわ」
「金月級って本当にいるのー?」
「隠されているだけで存在しているとは言われているけど、どうかしらね。銀月級の数人は既に金月になったという噂はあるけど定かではないわ」
「勇者とかは金月級だったんだよね?」
「そうね。歴史上での金月級は初代勇者と2代目勇者、それからあと数人。それと、スロヴィア連邦にいると言われている勇者が金月級という噂はあるわ」
「へー!!会ってみたいな!!」
「さて、とりあえずの説明は終わったわ」
「複雑だったねー」
「正直覚える必要はないわ。なんとなくの構造さえ把握していればなんの問題もないのよ」
「いつか私たちも銅月級や銀月級とかの人たちに会ってみたいねー!」
「そうね。きっと物凄い力の持ち主なのでしょうね。そして、私たちもいずれそこまでのし上がるわ」
「うん、そうだね。頑張らなきゃだ!じゃあこれにて締め!また次のTIPsで!」
これで毎日投稿を停止します。またストックが溜まり次第毎日投稿させて頂きます♪




