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初恋は終わらない  作者: 葉月二三
独りよがり編
14/20

2-4



ファミレスに到着してから1時間以上経過していた。

とっくにご飯は食べ終わり、今はドリンクバーでジュースを飲みながらダラダラと話をしている。


「そういえば、初詣はどこに行くつもりなの?」


オレンジジュースを飲んでいた隼人がふと思い出したように聞いてきた。


俺はウーロン茶を飲むのをやめ、少し考えた。


「出店とかがあった方がいいなら大宮八幡宮かな?寺でもいいなら妙法寺とか?」


「どっちも知らねぇし、寺と神社の違いがよくわかんねぇからどっちでもいいわ。」


さすがという他ない残念な発言をした武蔵はコーラを一気飲みした。


「妙法寺は知らないけど〜大宮八幡宮は知ってるにゃ〜東京のへそでしょ〜」


若干ドヤ顔をした貴虎はレモンティーを一口飲んで話を続ける。


「でもあそこって安産の神様じゃなかったかにゃ〜?もしかしてりゅう〜…」


貴虎がニヤニヤとこちらを見ている。

というかさすがにそこまでは知らなかった…逆に貴虎はなんでそんなことまで知ってんだ?


「別に周りで子どもを産む予定の人はいないぞ…ってかなんでそんなに詳しいんだ?」


「りゅう〜のおかげでぼくらにとっては有名な場所というか〜伝説の地だからにゃ〜」


俺のおかげ?


「龍司が何かやらかした場所なの?」


なんかしたっけか?

大宮八幡宮は大晦日くらいでしか行くことないんだけどな…

大晦日………あっ…


「俺がそんな伝説なんてつくれるわけないじゃん!貴虎の気のせいだから!だよな?貴虎?」


笑顔で貴虎を睨んだ。


「りゅう〜こわいにゃ〜冗談だよ〜」


怖いといいながら貴虎は終始笑顔だ。

嫌な過去を思い出してしまった…

ってか区が違う貴虎がなんであのことを知ってるんだ?

本当に不思議なやつだ…


「で、けっきょくどこ行くんだ?」


いつの間にかコーラを取りに行っていた武蔵が結果を聞いてきた。


「そういや武蔵って拝島桃香と同中なんだろ?どうせならそっちの神社に行かない?」


武蔵はあからさまに嫌そうな顔をした。


「は?遠すぎんだろ?ってか拝島がどこの神社に行くかなんて知らねぇし、普通は昼とかに行くんじゃねぇの?」


「ですよね〜」


そりゃ同中だからっていきなり聞いたところで知ってるわけないよな…

俺だってあきるがいつどこの神社に行くかなんて知らないし、他の元中のやつなんかもっと知らないし…


「拝島さんだったら女テニの1年みんなで夜中のうちに学校近くの神社に行くっていってたよ。」


まさかの隼人から情報が上がった。


「なんで知ってんの?」


「部活一緒だからたまたま聞いたんだよ。」


え?

隼人まで拝島桃香と繋がりがあったのか⁉︎

そういえば拝島桃香も隼人と似たようなバッグを持ってたな…


「でもどこの神社かまではわからないよ?」


「せっかく熊川ん家に来たんだからこっちの神社に行こうぜ?めんどくせぇし。」


少しイラつき気味な声で武蔵がもっともなことをいった。

そうだよな…俺のワガママに付き合わせるわけにもいかないからな…


初詣で拝島桃香に会うのはあきらめて、俺はコーラを一気飲みした。


スパンッ!


「俺のを飲むんじゃねぇよ⁉︎」


武蔵に頭を思い切り叩かれたせいで鼻からコーラが少し出た。

別にドリンクバーなんだからいいじゃねぇか。

ってか頭よりも鼻が痛い…

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