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仲良し三人組

「うっ…」


気がつけば見慣れない植物が生い茂る森に2人は横たわっていた。


「おいっ。高橋!起きろって!」


「ん‥ぉお‥健ちゃん。ここ‥どこ?あれ?平ちゃんは?」


最初に目を覚ましたのが、この物語の主人公。


俺の名前は平山ケン、仲の良い友達からはケンちゃんと呼ばれている。

じいちゃんがが黒人なのでクオーターだ。身長172センチ。体重は70キロ。ゴリラを限りなく男前にしたような顔立ちで、胸筋とクッキリ二重が自慢のB型男子。

体育の成績は帰宅部にも関わらずいつも上位である。 かなりモテているのだが、ここぞ!という時に緊張してしまい、現在も童貞なのが悩みだ。


俺には同じ高校に通う親友と呼べる友人が2人いる。


1人目は高橋卓也。通称:高橋!

身長168センチ、体重63キロ。特にトレーニングをしているわけでは無いが、何故かバッキバキに筋肉質である。打たれ強さはピカイチだろう。因みに校内で1番頭が悪い。

愛嬌のある顔立ちで女子にはモテているのだが、興奮すると持病のヘルニアが疼くため、腰を動かせない。もちろん童貞。


最後に平ちゃんこと平田大輔。

身長175センチ、体重68キロ。生まれながらの怪物で、運動、喧嘩と負け無しの全身バネのような男。頭は悪いのだが。悪知恵が人一倍働く。

彼もある程度はモテる。何度も良い雰囲気にはなっているのだが、彼の息子があまりに小さいことから隠れクマノミと言うあだ名がついた程だ。彼も童貞というのは言うまでもないだろう。


そんな俺たちはある日の下校途中に他校の生徒に絡まれていた。相手は柄の悪さで有名な商業高校の20人からなる集団だ。


「お!よ!隠れクマノミちゃん。顔をだしてごらん?」


「「あっはっはっは!!!」」


喧嘩は強いが隠れクマノミということで、噂が他校にも回っており、からかわれることは少なくない。こんな時に、からかわれている当人より先にキレるのは、


「るあぁぁぁあーーー!!!」


いつも高橋である。


バッキバキの肉体をもつ彼にとっては生半可な攻撃は無意味。何人かを一気に倒すケンに対し、その頑丈さを利用し、派手さはないが愚直にひとりひとり確実に仕留めて行くスタイルだ。



「俺も行く!」


ケンが突入。絶望的な人数差だが、そんな喧嘩こそ燃えてくるものだ。




平ちゃんによると、俺の喧嘩スタイルは猪突猛進。とにかく相手に突っ込んでいく。祖父譲りの日本人離れしたパワーで次々になぎ倒して行くそうだ。



そして瞬く間に勝負がついた。


「お疲れさん。」


中学の頃は、平ちゃんの力を借りないと負けることもあったのだが、最近は高橋と二人で十分だ。



小学生のころから、ほぼ毎日と言って良いほど喧嘩に明け暮れていたのだが、高校に入ってからは苦戦した記憶がない。


彼らは気づきはじめていた。自分たちが強すぎることを。もしかしたら人間以外の血が入っているのではないかと。





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