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十二属性戦士物語【Ⅳ】――初代の戦い――  作者: YossiDragon
第二章:鎧の帝王の陰謀阻止篇
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第四十一話「大切な人」・4

「さてェ……あまり時間を盗られるわけにもいかん。ここらで、終わらせてくれようッ!!」


 そう言ってオドゥルヴィアが残り十四人となっている伝説の戦士に向かって突貫してきた。慌ててその場から逃げて攻撃を避ける戦士たち。

 すると、最初に視野に入った聖龍と俊龍、慧の三人に目がいったオドゥルヴィアはそちらに軌道修正し、攻撃した。拳を振るうと同時、風と電撃を纏った豪腕が衝撃波を作り出す。


「ぐわぁああ!!」


「に、兄さ――ぬわぁ!」


「うわ!」


 三人は身を翻してそれを避けようとしたが上手くいかず、直撃は避けたものの攻撃を上kてしまった。


「くそ……我々がこのような情けない姿を晒そうとは!」


「兄さん、やはり僕らは見せ場のないまま……負けるのか?」


「く……、赤星慧よ。我々に勝算はあるだろうか?」


「うっ……く、どうだろう? でも、このままじゃ不利なのは……っつ、確実だね」


 三人は地面に這い蹲りながらゆっくりと立ち上がろうとした。だが、その瞬間三人の真横をゆっくりとオドゥルヴィアが横切った。


「勝算……貴様らに我を倒せるとでも?」


  「貴様らに我を倒すことは出来ん」


      「不利なのは確実。如何にもその通りだ。よく分かっている」


「だが、その上で勝てるという見込みはあるのか?」


      「絶対的なる勝利を収めることは出来るか?」


  「今までの戦歴……ゼロ」


「ゼロ」


      「ゼロ……だ。くく……憐れだなァ。実に哀れなものだ。貴様らには同情せずにはいられんよ」


 三人のオドゥルヴィアが分身して聖龍、俊龍、慧の耳元で不気味な声音で囁く。三人はプライドを傷つけられ、おまけに今までの戦歴を強調するかのようにゼロを強く言われて多大なショックを刻み込まれた。同時、それは暴発して強い力と化す。


【捨テ置ケンゾ、ソノ言葉ァアァアァァアァァァァァァァッ!!】


【僕タチヲ馬鹿ニシタ罪……ソノ身ヲ持ッテ、(あがな)エェエエエエェエエエッ!!!】


【ボクラノ、本当ノ実力……見セテヤルゥゥゥゥゥゥッ!!!】


 一気に三人の魔力が桁外れに跳ね上がる。禍々しいオーラがさらに密度を増し、密閉された空間に充満、蓄積して視界をぼやけさせた。


「まずいッ! これで神力の暴走を引き起こしたのが十六人になった!」


「てことは、残ったのはオレたち十一人だけってことか!?」


「そうだね……、瀕死状態なのが四人だから間違いないよ」


 月牙が暴走しているメンバーの人数を改めて数え直し、暗冷が苦虫を噛み潰したような顔で下唇を噛み締め、紫音が瀕死状態の人数を再確認して頷く。


「いかがいたしましょう? このままでは確実に全滅でございます!」


 癒宇が冷や汗を垂らしながら月牙に問う。尋ねられた当人である月牙は、親指を噛みながら唸った。


「くそ、どうすりゃいい? どうすれば――」


「月牙しっかりして! まだ十一人いるわ! それに、向こうも相当力を使って疲れてきているし、神力の暴走を引き起こしているとは言え、仲間はちゃんと二十人いるわ! この子達も暴走しながら必死に自分の負の感情と戦っていると思うの! だから信じましょ! いざとなれば、私の持つこの……鎮静せし神聖の鼓動を使えばいいのよ!」


 その言葉を聞いて月牙が一層表情を曇らせた。


「待て斑希! それを使ったら魔力をほぼ使い果たして戦えなくなるんだぞ? もしもの時を考えろ! 仮にそれでオドゥルヴィアが襲いかかってきたらどうするんだ!」


「だから、私を守って!」


「え」


 会話のキャッチボールが早すぎて思わず言葉を聞き漏らしてしまった。今、斑希が――月牙にとって一番大切な存在である彼女が何と言ったのか、もう一度確認しておきたかった。


「今……なんて?」


「え? ……その、も、もう! もう一度だなんて言わせないでよ! 恥ずかしい……じゃない」


 顔を真っ赤にして俯き、モジモジと膝小僧をすりあわせる斑希の何気ない仕草に、思わずドキリとしてしまう月牙。


「だから、私を……守ってほしいの!」


「ぁ……あ、ああ当たり前だろ! 俺は小さい時からちゃんとお前を守ってきたんだ! 確かにファントムの時は力及ばずで無理だったが……今度はちゃんと守ってやるッ!!」


 月牙は拳を強く握ってそう約束した。


「ホント……よね?」


「ああ! 約束だ!」


 大きく縦に頷き、そう言い切った月牙に斑希は踵を返して何かを呟いた。が、それが何なのかは月牙にも他のメンバーにも分からなかった。ただ一人、凛を除いて……。というのも、凛の方に体を向けていたため、表情は分からずともその口の動きで何と言っているのか理解できたのだ。そして、同時に言葉を理解して凛は目を見開いた。


「……くっ、駄犬!」


「だから駄犬じゃなくて月牙だっつーの!」


「そんなことはどうでもいいのよ! それよりも、私との約束……忘れてないでしょうね?」


「ああ、俺がお前の衛兵代わりとして守るってやつだろ? 覚えてるよ!」


 そんなの当たり前だろと言わんばかりに嘆息混じりにそういう月牙の言葉に、言い方はともかくとして、心の中で燻る嫌な自分の気持ちが燃え尽きるのを感じて凛は少しホッとした。あのままだったら、何か嫌な行動をとってしまいそうだったから。


「オドゥルヴィア……そっちこそ、いい加減諦めたらどうだ?」


「何を言う……諦めるのは貴様らの方だ。貴様らは何も分かっておらん。この世界に最強は一人で十分……伝説の戦士などという邪魔な存在は抹消するに限る。その力だけ我に献上してこの世界から退場してもらおうかッ!! 神力の暴走などというわけのわからないものに自我を乗っ取られるような貴様らになど、この我は負けはせんぞ?」


 冷徹な視線を十一人の伝説の戦士に突き刺すように向けてくるオドゥルヴィアに負けじと今度は斑希が言い返した。


「ええ、確かに神力の暴走をコントロールするのは難しいわ。でも、それでも私たちが完全に自我を失ったと思ったら大間違いよ、オドゥルヴィア!!」


「なに――」


 最後まで言葉を発しようとした次の瞬間の事だった。突如自身を拘束される感触を感じて手足を見やる。すると、何やら植物が自分の手足に絡みついて拘束している姿があった。

 一瞬ミレアスの神罰が暴走でもしたのだろうか? と危惧したがその可能性は極めて低い。となれば、残る可能性はたった一つ、そう草植系属性を持つ葡豊か癒宇の可能性だ。そして、周囲を見渡してそれが葡豊のものであると理解した。


「くそ……! しかし、自我がないのにこのような的確な捕らえ方など出来るはずが……」


 そう口にしていると、今度はまたしてもあの忌々しい真っ白な濃霧が体を包み込んだ。


「くっ!? おのれェ……幻宮霧矛かッ!!」


【ウゥ……オネエチャンノォ、仇ィィィィッ!!】


 霧矛は暴走していながらも、確実にその濃霧を操っていた。それを見て確信するオドゥルヴィア。だが、気づいた時には時既に遅し……。

 刹那――頭上から大量の雨の槍と雷撃、羽の槍がオドゥルヴィアの肉体に降り注いだ。


「ぐわぁああぁあああぁあああ!!!」


 肉を裂かれ、体中が痺れて力が抜け、そこに新たな痛みが走る。それが終わったかと思うと今度は実に十四発もの銃弾が体に撃ち込まれる。だが、拘束されていては反撃も出来ない。実際植物だけにこのような力があるとは思えなかったが、よく見ると刻暗が体の手足の先端部分の時を停止させている姿があった。動かない理由がこれで分かった。


「くそォ……時属性にこのような使い方があっただとォ!?」


 信じられないと驚愕の表情を浮かべるオドゥルヴィア。すると、そこに追撃とばかりに大きな旋風と竜巻が襲いかかる。青嵐と風浮の攻撃だ。


「あが、ウグォォォォォォォォォォォォ!!?」


 肉を抉られ、筋肉を削がれるような凄まじい激痛が感覚神経を通って脳へと伝令される。だが、逃れられない。そこに今度は灼熱の炎が襲いかかってきて体を(あぶ)った。


【俺ノ攻撃ヲォ、ヨクモサッキハ利用シテクレヤガッタナァァ? コイツハソノ礼ダッ!】


 そう言って妖燕がさらに炎の質をあげる。容赦ない攻撃の連続にオドゥルヴィアの肉体は警鐘を激しく鳴らした。限界が近い事を必死に伝えているのだ。本人もこのままでは死にかねないと危惧していた。しかし、それでも一つ勝算があった。そう、自分は不死身の魔豪鬼神……死んでももう一度蘇る。そうすれば再び活力を得て目の前の塵芥(ごみ)を屠ることが出来ると(おご)っていた。だが、その甘さが破滅を呼んだ。まだ攻撃はやんでいなかったのだ。

 両側から拳が飛来する。

 一方は顔面。もう一方は腹部へと打撃を繰り出した。その拳は強くオドゥルヴィアの肉体にめりこみ、真っ赤な血を噴出させる。


「ぐほぁッ!? き、貴様らはァ……金井鋼鉄、豪地彪岩ッ! くそォ……この我が負けるなど……ありえんッ!!」


 どうしても諦めきれないオドゥルヴィアは体中から血を噴き出しながらも歯を食いしばり意識を保たせた。

 だが、それも無駄に終わることになる。


【テメェハ、テメェダケハ生カシテオケナイ……。オレノ、オレノ大事ナ義妹ニ手ェアゲタ……テメェダケハナァァァァァァァッ!!! 『永久なる冷凍エタニティ・フリージング』!!!】


 シュゥゥゥゥゥ、ガキィィィィィィンッ!!!!


「ば――……か、な――」


 オドゥルヴィアは完全に氷漬けにされた。一つの氷の檻が完成し、その中に完全に閉じ込められて動きの取れない状態に陥るオドゥルヴィア。


「や、やった……のか?」


 月牙が思わず拍子抜けな顔をする。だが、まだ終わっていない。それは敵の攻撃ではなく暴走状態にある伝説の戦士側の攻撃だった。


【ココデェ……ココシカ輝ケル場所ハナイッ! 喰ラエェェ! 『母なる惑星の宴プラネット・バンクェット』!!】


【双龍ノ攻撃モ受ケヨォッ! 『龍竜の覇者ドラゴニック・スプリームルーラー』!!】


 宙に高々と飛び上がった慧と、聖龍、俊龍の二人が息を合わせて巨大な攻撃を放つ。空間に歪みを生み出し、そこから大量の隕石が踊り狂うように地面にぶつかると同時に弾けて巨大な氷に直撃する。たくさんの亀裂が入り、もう氷が砕けるという所にトドメと言わんばかりに双龍の二人が砲撃を放った。回転がかったその攻撃は勢いを緩めることなく氷を貫き、中心で氷漬けにされていた魔豪鬼神オドゥルヴィアを氷もろとも五体微塵にした。

 木っ端微塵になった肉片が肉塊と化して地面に落ちる。


「やった……? 今度こそ、やったのよね?」


「ああ、間違いない! 俺たちは勝ったんだ! 最狂の存在に! 八体目の魔豪鬼神にッ!!」


 斑希の言葉に月牙も笑みを零す。残った九人の伝説の戦士も朗らかな笑みを見せた。


【ウグガァアアァアァ!!!】


 突然苦痛な悲鳴が聞こえてきた。そう、まだ安心しきっている場合ではない。神力の暴走を引き起こしている伝説の戦士の魔力が底を尽きかけて限界を迎えているのだ。早く正常に戻さなければこのままでは生命力まで削って死んでしまう。それはマズイ。


「月牙、敵は倒したんだもの。いくら不死身とはいえ、今の状態なら……いいわよね?」


「え……? でも」


「やって斑希! じゃないと、霧矛やみんながっ!」


 判断に迷う月牙に苛立った凛が、ムッとして前に進み出て斑希に強く言う。


「わかったわ」


 凛の真剣な眼差しに圧され、斑希はコクリと首肯した。月牙は少しばかり不安な気持ちになりながらもオドゥルヴィアを見張っていれば大丈夫だと考えた。だが、ハッピーエンドはそう簡単には訪れてくれないもので、むしろ悲劇は続くもの。しかし、そのことに気づく程今の伝説の戦士は冷静ではなかった。大半が脅威となる敵を倒したことに安心して完全に警戒を解いてしまっていたのだ。


「ふぅ……それじゃあ始めるわね?」


 そう言って斑希がその場に座って長い詠唱を唱え始める。


「いいか? 斑希が詠唱を唱えるまでにこいつらに攻撃させるなよ?」


 月牙が目の前でボ~ッとしている神力の暴走状態にある伝説の戦士を眺める。でも、不思議と暴走状態にしては何やら襲いかかってくる雰囲気はなかった。まるで、何かを待ち望んでいるかのような、そんな感じ。

 そして、斑希の詠唱が終盤に差し掛かり終わろうとしていたその時、突然やや透明の壁から何者かが激しく壁を叩く音がした。音のする方に視線を向けると、そこには血相を変えたフィーレとルナーがいた。何やら伝えたいようだが、周囲の禍々しいオーラが邪魔でよく聞き取れない。


「……限られし神の力、その力を止めんためにその荒ぶる魔力を鎮静させよ! 『鎮静せし神聖の鼓動』!!」


 詠唱を唱え終わった斑希がその言葉を口にすると同時、フィーレとルナーの顔が顔面蒼白になるのが見えたが、月牙にはそれの意味が理解出来なかった。

 一方で斑希の体が太陽のように明るく光り輝き、神々しい光が周囲を円形状に広がっていった。それは神力の暴走を引き起こしている伝説の戦士の肉体を優しく包容するように包み込み、荒ぶる精神状態を徐々に鎮めていった。


【ウぅ……こ、れは。温かい……まるでそう、お母さんのお腹の中にいた時に聞く音と同じ。あぁ、心が……安らぐ】


 霧矛の体から禍々しいオーラが浄化されて消えていく。


【ぐぅぅう……あ、あら? これは、なんですの? あ、あぁ……体がとてもポカポカしますわ】


 靄花からもオーラが消えていつものお嬢様口調に戻る。と、ここで伝説の戦士の何人かが驚きの声をあげた。というのも、神力の暴走を引き起こしている人物が十六人から十七人と、一人増えていたのだ。その人物は、正常に戻ると同時に声を発した。


【うぅ……せ、拙者は一体今まで何を?】


 そう、月牙を守ると誓った影虎影明だ。


「い、いつの間にお前まで神力の暴走を?」


【それが、よく覚えていないのでござる……でも、おかげさまで拙者の魔力も底をついてしまいましたぞ】


「そうか。やっぱり神力の暴走から開放された時には既に魔力は底を……ん? 何だ? この嫌な感じ。まるで、何かを待っているような」


 突如ブルルッと体を震わせた月牙。武者震いにも似たその感覚に周囲を見渡すが、何も見えない。先程まで必死に何かを伝えようとしていたフィーレとルナーの姿もなく、あるのは正常に戻った伝説の戦士の姿だけだった。


「や、やっぱり気のせい……だよな」


 ホッと嘆息して胸をなでおろす月牙。すると、その服の裾を凛が強く引っ張った。


「な、何だよ?」


「あ、あれ……」


 まるで何かに恐怖するように声を発する凛の方を向けばそこにはあの男――魔豪鬼神オドゥルヴィア=オルカルト=ベラスが五体満足状態で仁王立ちし、こちらを激しい形相で睨む姿があった。


「うわぁあああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!!」


 その絶叫に全員がこちらを見る。そして、月牙が腰を抜かしている姿に訝しんで視線の先を向く。同時、他の戦士も我が目を疑った。ありえない、その一言に尽きた。確かに敵は不死身。だが、再生するにしては速度が早すぎる。これも魔豪鬼神の力なのか? しかも、それだけではない。相手からの禍々しいオーラの質が別格だった。まるで、誰かからそれを吸収したようなそんな感じ。

 同時、それを癒宇が理解した。しかし、それを告げる前にオドゥルヴィアが先に動いた。


【貴様らを少々甘く見過ぎていたようだ。いやはや、過小評価はするものではないなァ。だが、これで思う存分殺れるッ!! 特に貴様ら二人は邪魔な存在だァ、光陽斑希、塁陰月牙!! そして、鎮静せし神聖の鼓動を使った今……最も危険なのは――月牙、貴様だァァアアァァァァァァァアァァァァアァアァァァッ!!!!】


 そう言ってオドゥルヴィアはその紅蓮の双眸を見開き、妖しく光り輝かせた。その眼光を見てしまった月牙は、まるでゴーゴンに睨まれたかのようにその場から動けなくなった。


「な、何してるの月牙! 早く逃げてっ!」


 斑希が声をかけるが、動けないために逃げる事も出来ない。他の戦士も助けに向かおうにもほぼ魔力を使いきっていて動ける状態ではなかった。


【貴様らに教えてやる! この世界で最狂はこの我だッ!! 貴様らに邪魔はさせんッ!! 邪魔な月にはこの世界からご退場願おうかッ!!】


 そう言って手刀を月牙の腹部めがけて突き刺そうとするオドゥルヴィア。

 刹那――。


ブシャァアアアッ!!!


 何故だろうか? 月牙の体に不思議と痛みはなく、逆に何か人肌の温もりを感じた。同時、胸板に柔らかい二つの物体がふんわりと押し当てられ、首に何やら細長いものが巻き付き、鼻腔を優しくて心を安らかにするような匂いが刺激し、その双眸にオレンジ色のよく目にしていたものと、真っ赤な液が目に映った。そして、耳元でよく知っているあの声が微かに聞こえた。


「……ごめん、げつ……が――」


 その言葉を最期にそれ以上声は聞こえなかった。月牙は、自分に体を預けてくるその人物を既に理解して心の奥底からドス黒い何かを発した。同時、その湧き上がる怒りを声にして発する。


【オドゥルヴィアァアアァアァアアァアアァァアアァァァァアアァァアァアァッ!!!!】


 戦場で一つ――獣の様な低い声が木霊し、一人――かけがえのない太陽が失われたのだった……。

いやぁあああああああああああああああああああああああああああああ!

ということで、サブタイにもあるとおり大切な人が大変なことになりました。まだ完全に死んではいませんが、もう虫の息状態に近いです。そりゃあ月牙がキレるのも無理からぬことでしょう。

てなわけで、次回四十二……最終回です。斑希の命運はどうなるのか……

お楽しみに。

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