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ブレインキラー  作者:
75/80

エピローグ 『闇』

 灯りの消えた部屋。カーテンを閉め切り、扉の鍵も閉ざしたそこは閉じた楽園だった。

 闇と同化したかのようなその部屋で唯一の光を放つパソコン。

 少年はパソコンの前に座り、一心不乱にキーボードを打ち込んでいた。


「どいつもこいつも馬鹿にしやがってっ」


 世間は彼を馬鹿だと笑った。両親も彼のことを屑だと罵った。

 だがそれは間違いだ。

 僕は才能に溢れている。ただ、それがこの世界では認識されないだけなのだ。

 この世界の人間は、決して僕を認めようとはしないだろう。

 だから僕はこの世界を捨てて、新しい世界へと旅立つ。

 そこは、きっと僕の本当の才能を認めてくれるはずだから。


「今に見てろ、僕はこの世界を捨てて、妖精の国に行くんだ」


 学校に行かなくなり、自分の部屋に閉じこもってはネットサーフィンを続ける日々。

 そんな彼は、先日あるサイトを見つけた。


 『妖精の島』


 それは何の面白味もないサイトだった。

 妖精の起源やイラストなどが掲載されているだけのサイト。

 だがその中で少年の目を引いたのは、サイト下部にある質問文だった。



 『生きていくことに苦しみを感じるあなた。

  それはきっと生まれてくる世界を間違えてしまったからなのです。

  妖精の国。そこではあなたは自由に生きられる。

  あなたは今の世界を捨てて、妖精の国に行きたいですか?      はい/いいえ』



 『いいえ』を選択すると、ブラウザ画面に戻る設定になっていた。

 そして『はい』を選択すると、画面は再び同じことを訪ねてくる。

 妖精の国へ行きたいか?

 その問いに、何度も、何十も、何百も『はい』を選び続けることで、このサイトは変化するのだ。


 『妖精の遊戯台』


 そこにはこの世界を捨てて、新しい世界へ行くための手助けをする準備があること。費用は一切かからないことなどが書かれている。

 今いるこの世界はきっと僕を認めてくれない。それならば、僕を認めてくれる、新しい世界へ生まれ変わらなければならない。

 さぁ、行こう。新世界へ。

 少年は口元に笑みを浮かべながら、入力フォームに自身の情報を打ち込んでいった。






 この小説を書き始めたのは、四年前だったりします。

 二年にも及ぶ休止を挟みましたが、こうして無事完結することが出来ました。

 ゲームの創作には実に長い時間を費やし、ノートに色々書き込んではああではない、こうではないと試行錯誤の日々。それもこうして無事終わりを迎えたのかと思うと、感無量の思いでいっぱいです。

 私はこういう脱出ゲームや、ゲーム系のジャンルを読むのは好きなのですが、書くのは苦手でして。じゃあ、何で書き始めたんだって言われそうですが(笑)

 至らない部分もあったかもしれませんし、上手く使いきれなかった伏線などもありますが、少しでもこの作品を読まれた方が楽しんでくれたのなら、書き手としても嬉しいです。

 次は異世界戦記物を書こうかと思ってます。

 作風がガラリと変わると思いますが、よければそちらにも遊びに来てくれると嬉しいです。

 この作品における感想などいただけますと、次回作の励みとなりますので、よろしければお願いします。

 読みたいエピソードなどもあれば、どうぞ。可能なら書かせていただきます。

 それでは、最後までお付き合いいただきありがとございました。

 また次回作でお会いできることを楽しみにしております。

 ありがとうございました!


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