06 真実~精霊少女の意外な弱点~
今回はリリティアの弱点暴露回です。予め言っておきます、R15指定しておきます。
・・・あれ・・・?・・・一体どうしてこうなった・・・?
風呂騒動もあって、ようやく就寝といった時(まだ歯を磨かないといけないが)。
「レン、一緒に寝よ?」
「さ、さすがに一緒に寝るのは無理かな・・・は、恥ずかしいから」
昨日か今朝かは知らないが(レン的には)、いつの間にか自分のベッドに潜り込んできたリリティアにとって、ここでの拒否は何の意味もなさないだろうが、それでも拒否をしてみるレンであった。
「・・・うぅ・・・」
そこでこの涙目である。レンは思った。彼女は甘えたがりでぞっこんで、小悪魔になったのだと。後ろの背中から見えるコウモリのような羽が物語っていた。
「・・・分かったよ・・・」
「レン大好き!!」
やっぱり、といった感じでギュウッ、と抱きついてきたリリティア。しかし、今までとは違いレンの胸へと飛び込む形での抱きつきだったため・・・
「ちょ、わ、リリティア!危ないって・・・うわぁっ!!」
リリティアの勢いを殺し切れず、後ろに倒れこんでしまった。その時のリリティアは『きゃー♪』と嬉しそうだったが。
「あいたた・・・」
目を開けた先には見なれた白い天井と、ちょっとだけ見えるリリティアの綺麗な灰色の髪。
「り、リリティア、退いて・・・まだ歯を磨いてない・・・」
「えへへ~」
完全に聞く耳持たずなリリティア。どうにか起こそうと宙を彷徨う両手。目的はリリティアの肩・・・だったが。
「肩・・・どこ・・・?」
肩が掴めない。ひっついているからというのもあるが、右腕に至ってはリリティアに抱きつかれて可動範囲が少なくなっているのが大きな理由だ。
「・・・こ・・・ここ・・・?」
と、手を伸ばした時だった。
「ひゃあぁっ!?」
突然リリティアが上擦った声を上げたのは。
「へ!?」
当然理由が分からず、レンも疑問の籠った声を上げる。
「れ、レン、は、羽根・・・触らなかった・・・?」
「羽根って・・・背中の?」
「う、うん・・・」
なおも必死になって肩を探すレン。
「・・・(羽根って・・・これか・・・?)」
思わず羽根を触ってしまった。
「ふにゃあぁっ!?」
また悲鳴を上げた。
「れ、レン、ダメっ!羽根、触っちゃ、ひゃあん!」
「わ、ご、ごめん!」
つい触ってしまい、引っ込めた手がまた羽根に当たってリリティアが声を上げる。レンはある確信を持った。
(リリティアの弱点って・・・羽根だったんだ)
自分の上でくてんとしているリリティアを見て、そう思うレン。だが、そこで改めて起きあがる必要性を思い出した。
「リリティア、ちょっと乱暴にするけど我慢してね!」
「・・・ふえぇ・・・?」
力なく言葉を発するリリティアの腰を掴み、レンは勢いよく体を起こした。が、その時偶然腕が上に滑ってしまった。・・・当然、
「ふにゃああああああっ!?・・・あ・・・あぁ・・・ぅ・・・」
丁度背中の羽根の付け根部分を手で叩いてしまった。羽根が弱点のリリティアにとっては(快楽的な)ダメージをレンに与えられたようなもの。もう体を動かす力もなく。
「ご、ごめん!こればっかりは悪気なかったんだ!」
「・・・りゃめぇ・・・はね・・・たたくの・・・りゃめにゃのぉ・・・」
弱々しくしがみついてくるリリティアに盛大な謝罪をし、彼女のベッドに寝かせて自分もすぐに寝るレンであった。
リリティアから離れようとした時に、蕩けた声の「やだ」に思わずドキッとしてしまったのは余談である。
・・・元々リリティアの弱点は羽根だ、と決めてましたが、書いていたらどんどんあられもない方向へとシフトしていって・・・あれー!?
次回は・・・いよいよです。いよいよアンケ結果で決まった精霊登場します。名前も決まっているので安心してください。
後、その内キャラ設定や用語解説などやりますので。