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17 必死~樹木属性の少女、再び~

皆様、大変お待たせいたしました。11話くらいからの再登場となる、彼女の出番が来ました。


彼女の再登場が一体どうなるのか?それは本編で。

「う~にゅ~・・・」



朝一番、レンに抱きついたままのリリティアは謎の唸り声を上げていた。



「・・・暑い・・・」



横にいるシンシアはさらに深刻で、レンのベッドの上でぐったりしていた。・・・理由は・・・夏だから。




「夏は・・・嫌・・・溶けちゃう・・・」

「え、えと、体が氷でできてるわけじゃないんですから・・・」



ベッドの上でぐでぇ、とだらけるシンシアの言葉に、シルディアは的確なツッコミを入れていた。



「・・・ごしゅじんさま・・・あついよぉ・・・」

「ルナーリアは・・・仕方ないかなぁ・・・」



レンに抱きついていながらもぐったりとするルナーリアに、レンは苦笑した。



「で、でも、こんなに暑いと・・・暑さにやられちゃいますよね・・・はふぅ・・・」



4精霊の中で唯一暑さに抵抗できているシルディアですら、辛そうにしていた。



「・・・湿気が強いのは嫌よ・・・。空気を凍らせることはできても・・・結局暑苦しいのは御免なの・・・」

「こういうときに植物があればなぁ・・・それで影を作れれば少しは涼しくなるかも・・・」



そうレンがぼやいた時だった。



「じゃあ、ボクに任せてください」



そんな一言が聞こえてきたと思った次の瞬間だった。



「癒しの木よ、辛き者に癒しの風を。グリーンウォール」



その言葉が聞こえ、レン達の部屋の窓を木が覆い、直射日光を完全に防いだのだ。



「木属性の精霊魔法・・・いや、これは違う!?」

「・・・皆さん、お久しぶりです」



一斉に声の主を見る。その声の主は緑色の長い髪で、Cくらい(リリティア・シンシア談)だろう魔力保有量の少女がいた。・・・が。



「・・・誰?」

「・・・誰・・・ですか?」

「ごしゅじんさま、このおねえちゃんだれー?」

「ひぅっ・・・」



上からリリティア、シルディア、ルナーリア。そんな3段コンボ(ルナーリアに関しては仕方ないのだが)を受けた少女は・・・



「・・・そうですよね、どうせボクのことなんて覚えてないですよね、あの時何もできずにあっさり負けて核抜かれただけのボクなんてどうせ・・・」



と嘆き始めた。部屋の入り口真向いの壁に向かってしゃがみこんで。



「・・・ナジャ・・・だっけ?あの時あの核獲りのなんたらがそんな名前で呼んでた気が」



核獲りのなんたら(=ガルジャ。・・・実は作者自身も忘れてました)の言葉をふっと思い出したレン。そこから少女の正体と思われる名前を告げた。その瞬間だった。



「・・・(うるうる)」

「・・・へ?」

「うわぁぁぁぁぁぁん!!」

「へぶぅっ!?」



突如突進を受け、レンはベッドの隙間に転げ落ちてしまったのだった・・・











































「・・・貴女はあの時ガル何とかと一緒にいた・・・というか奴隷の扱いを受けていたナジャでいいのね?」

「はい」



シンシアによって宥められ、落ち着いたナジャは今、シンシアから質問を受けていた。一体だれなのか、もしナジャで合っているならば、なぜ姿が変わっているのか(追求すべきはバストアップ)。



「・・・それにしても・・・前会った時って・・・」

「わ、私みたいなぺったんこだったような・・・気が・・・」

「だって昇格したんですもん」

『えっ!?』



ルナーリア以外から上がる驚愕の声。ルナーリアだけは「しょーかく?」と疑問符を浮かべていた。



「だからか・・・!前はAくらいだと思ってたのに・・・ぐぬぬ・・・」

「・・・くっ・・・もう私は昇格できないっていうのに・・・!!」

「・・・ぜ、絶対、昇格するです・・・!」



さっきから疑問符を浮かべているルナーリア以外、妬みやら羨望やら奮起やら、三者三様の行動を取っていた。



「それよりも・・・レンさん、ううん、ご主人様」

『ご主人様!?』



先程からナジャの一挙手一投足に様々な反応をする3人の精霊。ルナーリアは相変わらずきょとんとしたり甘えたり。


そして改めてレンの方を向くナジャ。ルナーリア以外の精霊は全員何をするのかと凝視している。



「・・・急な行動で・・・ごめんなさい!!」

「へっ!?むぐっ!?」



ナジャが取った行動。それは・・・宣戦布告ともとれる、レンへのキス。言い換えれば・・・ナジャからの四半契約クォーター・チェインだった。



「な、な、な、な・・・」

「・・・あ、貴女・・・」

「・・・はふぅ・・・」



2人は絶句、シルディアは気を失ってしまった。ルナーリアはというと・・・



「ぷはむっ!?」



ナジャが口を離したその瞬間、レンの唇を奪ったのだ。これでレンは完全に5人の精霊と(少なくとも精霊側から)契約したことになったのだ。


呆けたままのレンを置いて、ルナーリアは口を離す。



「・・・えへへ、これでボクもご主人様の精霊だぁ・・・♪」

「るなーりあもー!」



レンの左右の腕に抱きつくナジャとルナーリア。気絶しているシルディアはともかく、そんな光景を許せるわけのない2精霊がいるわけで・・・



「絶対にダメっ!!レンは絶対に渡さない!!」

「きゃっ!?」

「ひゃんっ!」

「むぐぅっ!?」



リリティアが2人からレンを奪還しようと真正面から引っ張り込み、レンの顔を己の胸へと引き摺りこんだ。



「む!?むー!?むぅーっ!!」

「ちょっと!レンを盗っていかないで!レンは私のものなのよ!?」

「むぐぅぅっ!?」



更にシンシアがリリティアに張り合って引っ張り込むが、リリティアが粘り、サンドイッチ。当然顔は埋まったままであり、両者の胸の間に。・・・そして。



「・・・ふに?」



シルディアが意識を取り戻した時だった。今まで宙を彷徨っていたレンの手が・・・



「あっ!?」



だらりと下へ降りたのは。



「ふ、2人とも!!ご、ご主人様が!!ご主人様が窒息死してしまいます!!」

「ふへ?」

「へ?」











































レンが意識を戻した時、シルディアがリリティア&シンシアに説教をしていた時だったのは余談である・・・











































「と、とりあえずだけど、ナジャが僕と契約したいからと言ってあんな行動をとったのは分かるよ!?けど、けど唐突すぎない!?」

「・・・だって・・・好きですから・・・」



ナジャの行為は、レンに対する恋慕の情から来たものだった・・・

次回は・・・どっか出かけます。・・・ということは・・・








はい、精霊追加です。しかも双子であり2人。アッシュがどうなるかはまだ分かりません(笑)。


・・・新キャラ書いてたら、シルディア以上に某ル○ィアにそっくりさんになってきました・・・あれー?「へぅー」なんて言わないのに何でだろ?


・・・とにかく、次回をお楽しみにー。

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