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紅色の瞳の少女
「うわー! なんだか楽しそうな村ね」
「オシャレなお店がいっぱい!」
メイサは紅色の瞳が特徴的な女の子だ
金色の髪を隠すように、瞳と同じ色の海賊帽をかぶっている
「だろ?」
フリッツは得意げな表情になった
「ここは、溶鉄山を観光や巡礼に訪れる人達で成り立っている村だからね」
「町の景観を損ねないよう手入れが行き届いてるんだ」
「早い話、お客様を大切にしてるってこと」
「契約はこの村まで案内することだからね」
「溶鉄山にはボクは行かないよ」
デュートは肩に掛けた大きなバックを地面におろした
「ありがとうフリッツ、助かったよ」
「溶鉄山へはオレとメイサの2人で行くことにするよ」
「ねえ!あそこ!」
「行ってみない!」
3人は『名物!溶岩ソフト』と書かれた看板のほうへ歩き始めた
先頭は海賊帽の少女だった
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「おい! あの女がもってる剣・・・」
「ああ、ひょっとしたら本物かもしれないな」
「だとしたら、剣の資料集を書き換えちまうような代物だぜ?」
銀髪の青年の鋭い眼光が、海賊帽の少女のあとを追った