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解説 神像
今回はメソポタミアにおける神像について解説します。
神像は神々がその姿を現したものとされ、ただの像とはみなされず、高価な木材で彫られたり、衣服や装飾を施されたとも言われています。
小さめの像であれば、パン生地などから作られた像などもあり、子供のおもちゃなどにもなっていたようです。
当然ながら宗教儀式において重要で、各都市に運ばれたり、食物などを奉納されたようです。
また、口浄め、口開けと呼ばれる儀式を行い、像に命を吹き込んだようです。口を開けることで臭いをかぎ、物を食べる。そう信じられていたようです。
この辺りは日本人にとって理解しやすい概念でしょう。
現在、これらの像の多くは経年劣化などにより破損していますが、一神教において偶像崇拝が禁じられていたため消失したものも決して少なくはないのでしょう。