表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

19/100

第十五話

「そんなことがあったのですね……」

「えぇ、共存できなかったことは悲しいですが、結果として、我々はこうして平穏に生きていけているのです」

「何と言いましょうか……申し訳ございません……」

「謝る必要はありませんよ、メリクは我々を守るために、そのように決断したのですから。むしろ感謝したい気持ちです」


 曽お爺様の判断が正しいか正しくないかは分かりませんが……確かに、余計な争いを生まずに済んだのかもしれません。

 ですがなんでしょう、この胸の奥に引っかかる何かは……。


「さて、私から使いを送ってベガに連絡しましょう、今日はこの屋敷に泊まってください」

「あ、ありがとうございます!」

「さ、挨拶も済んだし、行こうか!」


 盟主様にお辞儀をし、私はカグラ様に連れられ、部屋を後にした。


「あの目つき……あの時のメリクにそっくりね……」



「はぁ……緊張しましたわ」

「お疲れ様」


 盟主様、とても貫禄があって、謎のオーラが出ているように見えましたわ。


「さ、そんな堅苦しい場所から抜け出せたってことで、街に出てみない?」

「えぇ!?」


 突然笑顔でそう仰るカグラ様に、私は動揺してしまった。


「大丈夫だよ、『アレ』を使えば……」

「あ、アレ?」

「まぁ私に任せて! 部屋で待ってて!」

「あ、ちょっと、カグラ様!」


 カグラ様はどこかに向かって走って行ってしまった。

もう! なんなんですか! 全く!


「……お客様」

「は、はい!?」


 突然後ろから話しかけられ、私は飛び上がってしまった。

振り返ると、アブラム様がいた。

どうやら話が終わるまでずっとここで待機していたようですわ。


「部屋までご案内いたします」

「は、はい……」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ