028『メタジェンダー』ツインギタリスト『シフォン/ハロ』『ココ/?』
時空間トリップ――のような現象――正確にはこちらがトリップしたというよりは、同時にその世界が現象する双方向であり、同期だった。
三人の意識は元々いた座標――京葉神/神京葉ベイエリアの何処か――にあるソファの実家に戻っていた――。
私――ソファ――ニック/シェリーの3人はまだぼーーーっとしていた――。
ぼーーーっとしている者たちを尻目に、『メタジェンダー』の説明をしよう――。
私――たちの身体には性別がない。あるといえばある。メタスキル『身体解放』を用いて、生殖器を拵えればそうなる。
そして生殖すれば子どもも産まれる――。
性別がある人たちもいる。身体解放は他者にも適用できる為、自由に選択できるが――ひとつの性を貫く者たちもいる。それは好みかもしれないし――最適なのかもしれない――。
ぼーーーっとしている三人が口からよだよだしていたその矢先――。
同じクランに属する『シフォン』と『ココ』の姿がそこにあった――。
「感覚が私たちにも来たわよ。Sync/同期されたわ」
シフォンが私たち――に言い放った。
それにシェリーが答える
「まったくの未知の領域――座標ともいえるのかしら――わからないわ」
《メタスキル『最適神秘解』同期――さらに促進されました》
ガイダンスの声が球体ホログラムを通して直接聴こえた。
「さっき未知の領域は最適神秘解と関連――紐づけされているってことね」
私はそう言った。
私たちは『ゴール』――『ライフクリエーション』を確認する――。
Calling ゴール――ライフクリエイション
『個々人――集団、共生体(Cluster)――生命――宇宙と同期される本性(Calling)と――
無数の最適解によるライフデザイン――マスターデザインが――安心して実現される――最適化ライフ――プラットホーム――つながりNetworks――構築――』
(これらの理念が――創造――発展――現象――されます)
さて、新しく参上した二人――シフォンとココ。
シフォンもココもギタリストであった――。
主にシフォンがソロを弾くリードギターであり――ココがコードを弾くサイドギターだった――。
概ね私たちはギターを弾くことができるが、特にギター演奏に長けているのが、この二人だった。
もちろんシフォンも愛称で、私――がそう呼び始めた。時にはシフォと呼ぶこともある。シフォンの別愛称はハロだった。私たちに固定の名前はなかった――。この愛称も更新――最適化されることもある――。
やはり個体にラベリングされると、本性にも何らかの影響があるようだった――。しかし、愛称がラベリングされたから本性に何らかの影響がある――本性に何らかの影響があるから――愛称がラベリングされる。同じことだった。
そして法のようなもの――シェアルゴリズムに紐づけされている――戸籍のようなものには 名前が存在していなかった――。
もちろんシフォンはケーキからそう呼ばれた。シフォンが可愛い声をしている為、イメージでそうなったらしい。
シフォンはその声を活かして『中の人』いわゆる声優活動していた。
ココの別愛称は――今は控えておこう――。ココとその愛称の人は――事情により別人と言う事になっていた。それについてはいずれ共有することになるだろう――。
『球体ホログラムで観たいチャネルがあるの。ギター特集!一緒に観ない?』
シフォンに続いて
『私もそのチャネルがみたいわ!』
私たちは各々の球体ホログラムをリンクして――チャネルの映像をみはじめたのだった――。




