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貴方の優しいウソが私の心を守ってくれた!

作者: 七瀬



私は子供の頃から、性格も控えめで自分から主張するタイプじゃない!

体も弱く、他の子達より少し体も小さかったのも原因なのかもしれない!

だから、何時もイジメられていて、、、。


そんな私の幼馴染 『天佑 (tian you)』は何時も私がイジメられていると...?

私を直ぐに見つけて助けてくれる!

『雨涵 (yu han)をイジメるな! 相手なら僕がするぞ!』

『おぉ! 天佑が来たぞ~みんな逃げろ~』

『大丈夫かい? 雨涵!』

『うん、ありがとう天佑!』


彼は、子供の頃から喧嘩が強く学校でも有名だった。

小学生だった、天佑は中学生にも喧嘩で勝つくらい!

力持ちでガタイも良くて心優しい少年だった、、、!


天佑は、特に私には優しくしてくれた、、、!

子供の頃からの幼馴染で近所でお互いの家族も仲がイイ!


私はあの頃から、天佑が好きだったのかもしれない、、、!

何時も、天佑は私の傍にいてくれたから、、、。



でも、私は成長と共に体もどんどん悪くなっていって、、、!

私の体は病に蝕まれていた、、、!


私は入院と退院を繰り返していたのだけど、、、?

天佑は、毎日のように私が入院するとお見舞いに来てくれた。


その日あった事や小さな事でも何でも天佑は私に話してくれた、、、!


『ごめんね! また天佑に迷惑かけちゃったね、、、!』

『そんなの雨涵が気にする必要はないよ! それより早くよくなって!』

『そうだね! 早くよくなるね!』

『うん!』

『それよりね、、、今日は学校で僕に喧嘩を売ってくる男の子がいてね!』

『えぇ!? また天佑! 喧嘩したの?』

『あぁ、ううん、でも僕は喧嘩を売られた方だよ!』

『でっ? その後、、、どうなったの?』

『もちろん! 僕は喧嘩に勝ったんだけどね! なんだか僕と喧嘩相手が仲良く

なっちゃって! 僕が雨涵の事を話したら、、、? 一緒にここに来たいって!

今度一緒に連れてきてもいいかな、、、?』

『もちろん! 天佑が友達になったんなら連れてきてもいいよ! 天佑の友達は

私の友達だしね!』

『ありがとう、雨涵!』

『うん。』



この日の雨涵のお見舞いの帰りに、雨涵のお父さんと僕が会った、、、!

この時、雨涵の病気の事を雨涵のお父さんから僕は詳しく聞く事になった!


『やあ~天佑! 雨涵のお見舞いに来てくれたのかい、、、?』

『あぁ! 雨涵のお父さん! お久しぶりです!』

『あの子、元気そうだったかな、、、?』

『えぇ!? 雨涵のお見舞いに来たんじゃないんですか?』

『あぁ、そのつもりだったけど、、、? あの子の顔を見ないで帰るよ!』

『どうしてですか? お父さんがお見舞いに来たら? 雨涵、とっても

喜ぶと思いますよ!』

『あぁ、そだね! でも、、、あの子の病気の事を知ったら? とても

あの子の顔を見る事ができなくてね、、、!』

『雨涵の病気? 雨涵の病気治るんですよね、、、?』

『...それが、もう、治らないらしい! あと生きられても3か月とか、、、?』

『・・・そ.そんな! 雨涵は病気と向き合ってあんなに頑張ってるのに、、、!』

『もうどうすることもできないだよ!』

『・・・・・・』



僕は、雨涵が死ぬまで何も知らないフリをする事にした!

雨涵に負担をかけないために、、、嘘をつく事にした、、、!


『ねえ雨涵! 病気も直ぐに治るだろうし! 今度二人で何処かに旅行に

行かないかい?』

『・・・どうしたの? 天佑! 私と旅行なんて、、、!』

『僕と二人だと嫌かい、、、?』

『・・・ううん、そうじゃなくて! 私、退院できるのかな、、、?』

『大丈夫! 僕から先生に話しておくよ!』

『・・・ううん。』




この日から、、、なんだか天佑の様子がおかしい事に私は気づいた、、、!

【天佑が私に何か隠し事をしている!】


・・・そう思ったけど私は天佑に何も言わないようにしようと決めた!

彼の事だから、私を傷つけないようにしようと考えての事なんだろうと、、、!

私はそう思ったから、、、。


私と天佑は二人で旅行に出かけた!

彼の優しさが胸にしみる!


何処にいても彼と一緒なら楽しいと想えたし!

幸せだと想えた、、、!


最後の夜、私と天佑は夜二人だけで海にいた、、、!


『ねえ雨涵! 雨涵の病気が治ったら? 僕と結婚してくれないか、、、?』

『・・・えぇ!? 結婚?』

『それとも、、、僕と結婚するのは嫌かい、、、?』

『そうじゃないわ! でも病気が治るかは分からないし、、、。』

『絶対に治るよ! それともそうだ! 先に結婚式を挙げよう!』

『・・・本気なの天佑、、、?』

『もちろんだよ! じゃ~ 雨涵と結婚式を挙げたい! 雨涵の

ウエディングドレス姿を見たい! それに雨涵のお父さんやお母さん、

みんなに見せてあげよう~!』

『うん! 私もそうしたい!』




・・・そして僕と雨涵は結婚式を挙げた!

なんて綺麗な雨涵のウエディングドレス姿に僕はうっとりしていた、、、!


『なんてキレイなんだ雨涵!』

『恥ずかしいけど、、、嬉しい!!!』

『一生君を幸せにするからね!』

『うん。』




結婚式後、、、雨涵はまた、病院に入院する事になった、、、!

僕と仲良くなった彼を一緒に雨涵のお見舞いに連れて行くと、、、?


この男がとんでもない事を言い出した、、、!


『雨涵! もう直ぐ君は死ぬの?』

『・・・・・・えぇ!?』

『先、君の主治医の先生が他の先生と話しているところを聞いたから、、、!』

『・・・おい! お前、何言ってんだ! 雨涵が死ぬわけないだろう!』

『...天佑、ごめんごめん、聞き間違いだったかもしれないね!』

『・・・そうだよ! 雨涵がそんな事になるはずがないだろう!』

『...クスッ、そうね!』

『雨涵? 何が可笑しいの?』

『別に、何でもないわ、、、!』




この次の日の夜、、、。

雨涵は亡くなってしまった、、、。


そして、雨涵は僕宛に手紙を残してくれていた、、、!


『天佑へ。 ごめんね! 貴方にずっと嘘をつかせてしまったわね!

本当はね! お父さんから聞いていたのよ! 貴方に私の病気の事を

話したって! そう聞いたから、、、天佑は優しから私に気づかれな

いように必死だったのかな、、、? 貴方の優しいウソが私の心をず

っと守ってくれた! 本当にありがとう! 最後に私が貴方の奥さん

になれて嬉しかった! 私のずっと愛する人は貴方だけだから、、、!

でもね、今後いい人がいたら、、、? 私の事は忘れて! その人と

幸せになって! いいわね! さようなら天佑。』




雨涵の手紙にはそう書かれていた...。

『ありがとう、雨涵! 僕は君だけをずっと愛している!』





最後までお読みいただきありがとうございます。

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