紅白戦-3
更新更新ー。
なかなか1日1話の更新が出来ないなーー
■第3試合
Aチーム 対 Cチーム
ついにリーグ決勝戦だ。
互いにホームベースで整列し、火花を散らしていた。
お?茹で蛸先輩、もとい北沢先輩が熱い視線を送ってきてるねー。
「よぉ、チビ。せいぜいセコいリードでひ弱なピッチャーを引っ張っとくんだな!お前のいるチームには死んでも負けねーよ!」
うっわ。
敵対心剥き出しだなー。
いくら山もっちゃん先輩が同級生だからといって、酷い言いぐさですな。
「ソウデスカー。胸を貸してもらうつもりでガンバリマス」
建前建前。
大丈夫、顔には出てない。
しかしホント、人をイラつかせるの得意な人だなー。
人をイラつかせるグランプリがあったら、アンタがチャンピオンっす。
「けっ、心にもねーこと言いやがって。相手にしてらんね」
こっちの台詞ですわ。
ま、試合に集中しよう。
1位を決める試合ということもあり、今回は5イニングだ。
初戦を見る感じ、ピンチに弱い山もっちゃん先輩はどれだけランナーを出さないかが肝になる。
逆に攻撃は、あの茹で蛸先輩をどう打ち崩すか。
ピンチになればギアを上げてくるから、その前に長打で一気に得点を狙う!!恐らくこれだ。
ギアを上げた蛸は、打てない訳ではなさそうだが打ち崩すのは容易ではないかも。
俺は今回も9番キャッチャー。
とりあえず、ホームは踏まさない!最優先事項だ。
※
なんだかんだで、試合は3回まで進んだ。
■3回裏
Aチーム 0-0 Cチーム
試合はみんなの予想とは逆の投手戦となった。
山もっちゃん先輩が1試合目を得てか、俺への信頼が厚くなり指示に従いテンポよく投げ込み、打たせて取るピッチングで0点。
北沢先輩は観戦メンバーの下馬評通り、スコアボードに0を並べていた。
さぁ、現状。
3回裏の俺達の攻撃。
1アウトランナー1塁で9番の俺に回り、右バッターボックスに入る。
恐らくここでバントでランナーを送っても、茹で蛸先輩はギアを上げて抑えてくるだろうなー。
ここしかないな。ここで点を取りにいく。
一巡目を見ても、以降ランナーを出せるかも怪しいし。
1年のこの体で狙いどおりいけるかが問題だなー…
左肩越しに1度ランナーを確認して、第一球を投げてきた。
「ストライーック!」
ちっ、インコース低めの良いところ。
しかしホント、良いとこ投げるなー。
マウンド上でニヤニヤとした顔がいちいちムカつくけどな。
見とけよこら!
狙いはアウトコースの低いところ1本。追い込まれるまではそれ以外は手を出さないぞ。
茹で蛸先輩が、第二球目。
(キタ!ドンピシャ、アウトローっと!!)
カキーーーーーーン!!!
(どだーーーっ!非力の場合はこれが1番。ライト線へ流し打ちだい!)
一塁ランナーが二塁を蹴って、三塁へ向かう。
俺も一塁を蹴り、横目で打球の行方を確認しながら二塁へ回る。
あ、やべ。ちょっと打球の勢いが弱いか?
回れるかランナー!?回してしまえ、三塁コーチャー!
ボールはっと。ちょうどライトがボールに追い付いたところか。
正直ギリか。
ただ、これは少年野球だ!
「まっわせーーーーー!!」
「回れ回せーー!!」
俺の声が聞こえてからなのか分からないが、コーチャーも同じ判断か。
でかしたコーチャー!ナイス判断!
あ、敵ながらライト。そこはバックホームじゃなくて内野へ中継がいいよ。
「セーーーーーーフッ!!」
(どっらぁぁぁぁあ!!先制!!!…にしても非力だった…あぶねいな)
キャプテン達が打った俺へ歓声をくれてたんで、一丁前にガッツポーズしてみた。
ちょっと照れるな。
あ。あぶね、忘れてた。
「せ~んぱいっ!!」
茹で蛸先輩へドヤ顔しとかなきゃな。
うお、茹で蛸再発だ!!
※
■第3試合
Aチーム 0-1 Cチーム
そのまま、この1点が決勝点となり山もっちゃん先輩が完封。
俺達Cチームが紅白戦優勝となった。
紅白戦が終了です!!
なんだかんだで2試合とも完封しちゃった、山もっちゃん先輩…
本試合編だと長くなりそうだから、考えながら書こう_φ