紅白戦-1
茹で蛸センパイとの出会いから2週間が経った。
あれ以来、練習では事あるごとに目の敵にされている。
ぶっちゃけ凄くめんどくさい…
それから、茹で蛸センパイについて衝撃的な事実が発覚した。
センパイの名前は、北沢悠生。
なんとこの真華比ライオンズの5年生エースだった。
聞いた話だと、なんとレギュラーチームに3年生の頃には入っていて、4年生から本格的に試合で投げさせてもらったほど。
ふむ、どうりでキャッチボールの時の球筋がよかったわけだ。
後、態度のデカさね。
今日もグラウンド横に作られたブルペンでピッチング練習をしていた。
(うむむ、まずったなー。まさかエースに喧嘩売ったとは。キャッチャーをやるとして、さすがになー)
外野で球拾いをしながら難しい顔をしているとコーチから集合がかかった。
「よし、全員揃ったな。今日は土曜なのだが試合は入ってないから紅白戦をしようと思う」
おおお。っとグラウンド中に声が響き渡る。
うん、やっぱり小学校時代の練習で1番人気の紅白戦だもんねー。わくわくする。
1年はまた球拾いかな。
ここで前に父さんが持っていたチーム紹介用紙で見たんだけど、確か今のチーム体制はこうだったかな。
6年生 6人
5年生 5人
4年生 6人
3年生 7人
2年生 4人
1年生 5人
合計33名。
俺の前世時代のチームは各学年だけで9人以上だったりしてたから、けっこうレギュラー射程圏内の人数だった。
が、この人数だとレギュラーも争奪戦だな。
まぁレギュラーにはあまり興味はないが、やるからには試合に出たいな。
「今日は全員来ていて時間もあることだし、3チームに分けて3回のリーグ戦でもやろうか。それなら1年も試合に参加出来るだろう。決勝だけ時間によるが5回で行こう」
おお、監督ぅ。
伊達にグラサンかけてないっすね!
1年にも経験を積まそうというその心意気や良し!!
※
チーム割りの結果、俺はキャプテンのいるCチームになった。
ちなみに茹で蛸先輩こと北沢先輩はAチームだ。
同じチームじゃなくて良かったって思う一方、同じチームになってちょっとは仲良くなってた方が良かったのでは?って思う俺もいた…。
ま、いっか!とりあえず試合ぢゃ!!楽しもっと。
キャプテンやチームのみんなとの話し合いの結果、運よく?キャッチャー経験者がいなかったので俺がやることになった。
運も実力の内ってね!茹で蛸先輩見てろよ。
「よーし!それじゃあ、最初はAチームとBチームの試合で行くぞー。Cチームは見学してろー」
こうして、俺の今世初の試合が始まろうとしていた。