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夏生詩集3

撒き散らす

作者: 夏生

毒を撒き散らす

辺りかまわず

誰彼かまわず

撒き散らす


パイ投げのように

ゴミ投げのように


投げられた方は見ないで

撒き散らされた毒に

苦しむ方は見ないで


撒き散らした毒は

はねあがって

投げた毒は飛び散って

身体中にこびりついて


遠い日

まっさらだったことなど

艶やかだったことなど

瑞々しかったことなど

忘れてしまって


わけのわからない怪物に

変わり果ててしまって

米粒大のまっさらから

小さな雫がこぼれおちて

毒の染みた身体に

輝く線を造った


儚く消えようとする線を

悲しげに見つめる眼に

怪物は気づかない







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― 新着の感想 ―
[良い点] いとも簡単に他人を傷つけることは 意識していないが故に 傷つけられた人しかわからない。 人間の愚かさを感じ、綺麗にまとまっているように思います。
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